増収増益が続かなくても買いの候補となる可能性も

 このように、増収増益で、かつ株価が自分で決めた買い実行の範囲内(株価が移動平均線を超えで、移動平均線からのかい離率がプラス5%以内)に入ってきたら「新規買い」を行うことを原則にしています。

 ただ、毎年増収増益が続く銘柄ではなくとも、株価が上昇するケースも多々あります。代表的なのは次の2つです。

(1)当期の業績が前期より減益だが、来期は前期よりも当期よりも伸びる予想
(2)来期の予想が減益でも前向きな理由がある場合(先行投資による費用増加など)

 ですので、毎年増収増益が続いていなくても、当期の決算内容があまりにも悪く、来期に大きく落ち込む予想でない限りは、直近5年くらいの期間で見てみるとよいでしょう。それで増収増益の基調が見られるのであれば、投資候補となり得ます。その様な銘柄は上で説明したのと同様、決算発表後の株価の推移をウォッチする価値が大いにあります。

 ただ気をつけたいのが、例えば来期が減益予想の銘柄であって、「この程度の減益予想なら問題ない」と自分だけが考えても、他の投資家がそう思わなければ株価は上昇しません。

 そういった現象を避けるためにも、決算発表で株価が大きく値下がりしたのを見て下降トレンド状態で「安く買える!」と飛びつくのではなく、上昇トレンドに転じてから買うようにするのも良いでしょう。