「パラジウム」投資で覚えておきたい注意点!

出所:トムソンロイター・GFMSのデータをもとに筆者作成

 自動車排ガス浄化装置向けの消費において、中国が2016年に北米と欧州を抜き、ついに1位になりました。北米は緩やかに増加中です。近年、特に欧州では自動車排ガスへの規制の動きが強まっており、EV(電気自動車)などの代替自動車へのシフトが進んでいますが、今のところ、欧州における自動車排ガス浄化装置向けのパラジウムの消費は減少せず、横ばいとなっています。

 価格動向に影響を与える消費面の動向は、宝飾向け消費が大きく減少したことを念頭に置きつつ、中国での自動車排ガス浄化装置向けの消費が今後どれだけ増加し続けるか、がポイントであると言えます。

 

 

 

「パラジウム」投資の注目ポイント

出所:CME(シカゴ・マーカンタイル取引所)のデータをもとに筆者作成

 金(ゴールド)、銀、プラチナと比較すると、パラジウムの上昇が突出していることが分かります。

 これは、金であれば米国の利上げ、銀であれば長期的な消費減少傾向、プラチナであれば2015年9月に発覚したフォルクスワーゲン問題に端を発した欧州での自動車排ガス浄化装置向け消費の減少懸念など、金・銀・プラチナが個々に比較的大きな下落要因を抱えていることが背景にあります。

 一方のパラジウムは先述のとおり、中国での自動車排ガス浄化装置向け消費が堅調に増加していることが、背景にあるとみられます。

  4つの貴金属の中で最も勢いがあるのがパラジウムです。勢いを伴って上昇している点は大きな魅力に映るかもしれませんが、その分、下落するリスクをはらんでいるとも言えます。

 その意味では、もしパラジウムに投資をするのであれば、貴金属投資に用いることができる資金の一部で投資をする、というスタンスが有効だと筆者は考えています。