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 最近の新しい技術や商品には人工知能(AI)が搭載されている物も多く、今後もその活用度が高まっていくと期待されています。政府は成長戦略である「未来投資戦略2018」で、AIやIoT(モノのインターネット)、ロボットの活用によって、様々な社会的課題を解決し、大きな付加価値を産む『Society5.0』の実現による経済成長を目指しています。さて、この『Society5.0』とは一体どんなことが可能となる社会なのでしょうか?

 

【ポイント1】「未来投資戦略2018」が目指す『Society5.0』の実現

AIがビッグデータを解析することにより、社会に高付加価値をもたらす

 6月15日、政府は「未来投資戦略2018」を閣議決定しました。副題は“『Society5.0』「データ駆動型社会」への変革”です。政府は、AIやIoT、ロボットの活用によって、様々な社会的課題を解決し、大きな付加価値を産む『Society5.0』の実現による経済成長を目指しています。この実現に向けて、政府は2020年までの3年間を生産性革命・集中投資期間として、大胆な税制や予算、規制改革などあらゆる施策を総動員するとしています。

 

【ポイント2】『Society5.0』で可能となる未来

効率化や省人化など、様々な最適化が図れる未来

『Society5.0』の例として、交通においては、天気や交通、ホテル、飲食店などの情報(ビッグデータ)をAIが解析することで、渋滞緩和や事故減少が期待できたり、様々な観光ルートを検討・選択できるようになります。

 また、ものづくりにおいては、需要や在庫、配送などの情報をAIが解析し、需要予測や商品提案ができます。更にAIやロボットを活用することで生産の効率化、省人化ができたり、自動運転トラックの隊列走行でスムーズな物流も期待できます。

 防災においては、人工衛星や気象レーダーからのデータ、ドローンが収集した災害情報などをAIが解析することで、安全な避難や迅速な救助、物資の最適な配送などが期待できます。

 

【今後の展開】『Society5.0』の実現により経済発展と社会的課題の解決を両立

 日本は、人口減少や少子高齢化、エネルギー・環境制約など様々な社会的課題に直面しています。これに対し、企業の持つ優れた技術力や大学等の研究開発力、高い教育水準による潜在力の高い人材、ものづくりや医療の現場から得られる豊富なデータなどを活用して『Society5.0』を実現することにより、経済発展と社会的課題の解決を両立できると考えられます。