6632 JVCケンウッド 東証1部

10月30日決算発表。2016年3月期は営業益下方修正。同社が物色人気を集める要因は、自動運転技術の開発でコンピューターシステムで制御するという高度な技術に加え高度なカーナビ技術をもつ同社に期待が集まっています。

2011年3月10日の500円からの中長期下降トレンドの中で2013年11月11日の159円で底打ちとなり、日本ビクターとケンウッドの経営統合によってJVCケンウッドとなり、業績は着実に改善し上昇トレンド(A)を形成しています。この中で昨年の10月31日の202円を安値に大幅上昇となって今年の3月12日に419円の高値をつけ、ここをピークに調整入りとなって下降トレンド(B)となりました。この調整中に日経平均の急落が起こり8月25日の240円まで急落し、もみあっているところで3月12日の419円の信用期日の投げが出て9月4日に240円とダブル底の形をつくり9月9日に266円で買転換となりました。

しかし9月17日の295円で下降トレンド(B)にアタマを押さえられ9月29日に261円まで押し目を入れ、再上昇となって10月7日に304円で再度の買転換となり、10月26日の352円まで上昇、ここから11月5日の284円まで押し目を入れ、再上昇となって11月30日に361円の戻り高値更新となりました。ここで日経平均の急落につれ安し、再び大きな押し目を形成してきています。

JVCケンウッド

 

8005 スクロール 東証1部

10月27日決算発表。2016年3月期は、黒字転換予想変わらず。

2011年1月28日の380円を高値とし、6月13日の238円を安値とする上値を切り下げる直角三角形(A)の保ち合いの中で、2012年11月14日の232円を安値にアベノミクス相場にサポートされて、いったん三角保ち合い(A)を上放れして、2014年1月6日の349円まで上昇するものの、調整不足となって再下落となり三角保ち合い(A)の中に再び戻りました。しかし三角保ち合い(A)の煮詰まった位置で下落が止まり、2014年5月13日の243円、10月29日の244円とダブル底をつけ、上放れとなって大きく上昇し今年の8月17日には549円の高値をつけました。ここで日経平均の急落につれ安し、9月8日の379円まで下げて、もみあい9月29日に378円のダブル底の形となって再上昇となり、10月20日には589円の年初来高値をつけました。

ここから買われ過ぎと日経平均の急落につれ安し11月5日には410円まで下落、いったん反発となって12月1日に472円まで上昇し買転換となるものの再下落となって12月15日には418円で売転換となりました。

スクロール

 

2503 キリンホールディングス 東証1部

12月21日発表。2015年12月期に560億円の赤字に転落すると発表。ブラジル経済の悪化に歯止めがかからない中では収益の立ち直しのシナリオに懐疑的。

2012年7月26日の864円を1番底、11月16日の944円を2番底にしてアベノミクス相場がスタートし、急騰となって2013年5月17の1,868円まで上昇しました。ここをピークに買われ過ぎからの調整となって下降トレンド(B)入りとなり、2014年の2月17日の1,290円で底打ちとなりました。6月19日の1,518円まで反発したあと、再下落となって10月17日の1,311円まで下げ、ここが2点底となって短期の上昇トレンド(C)となり、今年の8月4日には1,915円まで上昇して2013年5月17日の1,868円を更新しました。ここをピークに上昇トレンド(C)を切って9月29日には1,526円まで押し目を入れ、再上昇となって11月26日には1,800円まで戻しましたが、この水準でのもみあいとなり日足では順下げの3山形成となったあと、12月21日の発表でキリンが初の最終赤字となったことで12月22日は▼102円の1,669円の売転換となりました。

景気が急速に悪化しているブラジル事業の不振が理由となっています。業績の足かせだったブラジルの処理に踏み切り業績の回復を急ぐとしていますので、大きく下げたところは買い有利となると思われますが、目先は戻り売りの可能性が高いでしょう。

キリンホールディングス

 

5233 太平洋セメント 東証1部

11月10決算発表。前回と同様に2016年3月期予想は2015年3月期実績を下回る予想のまま据え置き。

チャートの動きは、2012年10月22日の161円を安値にアベノミクス相場のスタートによって11月15日の176円で買転換となり、上昇トレンド(A)を形成しました。

この中で2013年10月21日に436円の高値をつけて反落となり、上昇トレンド(A)を切って2014年2月4日の344円まで下落しました。このあとは終値ベースでは345~435円のボックス相場へ移行しています。

このボックス相場の中で、今年は1月16日の340円、7月9日の341円とダブル底となって8月20日の428円まで上昇し、10月1日に日経平均の急落で346円まで下げてボックスの下限に到達し、ここから11月12日の415円まで上昇して、再び12月14日の350円まで下げボックスの下限での動きとなっています。

太平洋セメント

 

4613 関西ペイント 東証1部

11月11日決算発表。2016年3月期予想は増収・増益変わらず。

2012年11月14日の806円を安値にアベノミクス相場がスタートし、2013年5月17日の1,481円まで短期の上昇トレンド(A)となって、いったん調整入りとなり8月21日の1,100円まで押し目を入れました。ここから上昇トレンド(B)へ移行していましたが、この中で2014年10月17日の1,412円を安値に急角度の上昇トレンド(C)となり、今年の3月17日に2,382円で当面のピークとなりました。

ここから下降トレンド(D)へ転換し7月28日の1,851円まで下落後、8月11日の2,291円まで急上昇となるものの、日経平均の急落につれ安し9月25日には上昇トレンド(B)をいったん切って1,537円まで下落しました。ここから反発となって11月24日の1,999円まで戻したあと、押し目形成となっています。日経平均が堅調であれば戻りを試すところですが、現在の日経平均は不安定な動きをしているため1,767円の安値を守った場合と、切った場合に分けて考えるところです。理想的には9月25日の1,537円に対する2番底の形となることです。

関西ペイント