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年末最終週は、需給好転しゆるやかな戻りへ
出島 昇
柴田罫線実践教室
株式会社オルタナレッジ「柴田罫線」で分析した提供レポートです。 「柴田罫線」というテクニカル分析をベースに、株式相場の分析、また今後の見通しなど幅広い情報提供をおこなってまいりま…

年末最終週は、需給好転しゆるやかな戻りへ

2015/12/29
株式会社オフィス出島 代表取締役 出島昇氏の提供レポートです。「柴田罫線」というテクニカル分析をベースに、株式相場の分析をおこなってまいります。
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先週は、原油相場、NYダウ反発に転じるも円高で日本市場は5日連続下落

先週の予測では、原油相場が下値を試す動きとなっており、同時にリスク回避の円買いとなっていることで原油相場の行方をみながら戻りを試す展開を想定しました。 しかし、原油相場が週始めに一時33.98ドルと約6年10カ月ぶりの安値をつけて反発に転じ、NYダウも3日連続の大幅上昇となったにもかかわらず為替は1ドル=120円台寸前までの円高にふれ、日経平均は5日続落という想定しない動きとなりました。

23日(水)が天皇誕生日で祝日、クリスマス休暇で海外投資家の市場参加は少ない中で、円高の動きとなり年末で節税対策のための損失を確定する売りが週末までということもあり、さえない動きが続きました。

週始めは、前週末のアメリカ株式の下落を受けて前場は▼322円の18,664円となりましたが、後場には急速に下げ幅を縮小し▼70円の18,916円で引けました。日足では下ヒゲの長い陽線となっていたことで、戻りを試す期待もありましたが、円高基調が続いたことで日経平均の上値は重く22日(火)は▼27円の18,886円、23日(水)は休日、24日(木)は▼97円の18,789円、25日(金)は▼20円の18,769円と前週末の18日(金)から5日続落となりました。但し下値は18,700円台で底堅い動きとなっていました。

今週は、先週末に円高基調の中で年内最終受渡日に向けて節税のための損失確定の売り圧力もあり、5日連続安となったものの売りも一巡し需給面も改善が期待されます。残るは28日(月)29日(火)30日(水)の3日間ですが、年明けは4日に通常国会が召集され、補正予算の提出があるため政策関連を中心に実質2016年相場入りということで、新春相場を意識したテーマ株が物色される可能性があります。テーマとしては自動運転、ロボット、マイナンバー、TPP、電力小売自由化、女性活躍などがあります。

 

【来年は前半高、後半調整のシナリオ】

2012年11月中旬にスタートしたアベノミクス相場の3本の矢(金融緩和、財政政策、成長戦略)はデフレ脱却という目標でした。海外投資家はアベノミクスを期待し日本株の買いに走り株高を主導して2013年の年間買越額は15兆円に達しました。いったん調整したあと2014年後半から急速な円安進行を受けて、再び外国人主導の買いが強まり2万円を突破したものの今年の6月24日の20,952円、8月11日の20,945円とダブル天井を形成することになりました。

この当面の天井形成は、外国人投資家がアベノミクスへの期待が薄らいだことによります。財政政策はバラマキ投資となっており、成長戦略は将来の姿を想定しただけで具体性が欠けました。金融政策も原油価格の暴落で2%の物価目標が達成できず、追加の金融緩和も手詰まり状態となっています。本来はアベノミクスに伴う円安や法人減税、株高で大企業や富裕層が潤えば、それがいずれ地方や中小企業に行き渡るというものでしたが、消費税増税3%を上回るような賃金上昇は実現できず、それどころか円安による生活必需品の値上がりで逆に家計を圧迫しています。 そこで政府は「一億総活躍社会」実現のために、出生率1.8、介護離職者ゼロ、名目国内総生産(GDP)600兆円の実現を明示したものの、「新3本の矢」といっているものの具体性はなく単なるスローガンに終わる可能性があります。

「新3本の矢」が海外投資家に評価されない状況の中で、8月に中国の通貨切り下げをきっかけに中国懸念が世界に広まり、世界同時株安的な動きとなり、特に海外勢に利益のでている日本株を売る動きが広がり、安値圏で急騰、急落を繰り返しました。その結果、海外勢は6月まで2兆6,583億円買い越していたものが、一転売りに転じ今年の初めから12月18日までの累計で逆に2,308億円の売り越しとなりました。年間で売り越しとなるのは2008年以来7年ぶりとなります。 海外ヘッジファンドは日本株の売買を減らしており日銀の金融政策の手詰まりが強まるとともにアベノミクスへの期待が低下しているとみることができます。

日本株式の上昇は、海外勢が主導権をにぎっていますので、日本株上昇のためにはアベノミクスの「新3本の矢」をより具体的にする必要があります。現時点での市場の見方は分かれており、再び海外勢が買ってくるという見方は、1つはアメリカが金利を段階的に引き上げるため日米金利差から円安基調となって日本経済に追い風になるとの見方や、年前半は補正予算や法人減税など景気対策を評価した買いがはいるという見方です。

反対の見方はその効果はないという逆の見方になります。

私は基本的には、日本株式のチャートは現時点では、中長期上昇トレンドの中にあり、この中で大きな上下動があって上昇していくものとみています。

来年に限っていえば、2015年6月24日の高値20,952円を試したあと22,000円ぐらいの上昇を想定しています。ネックは中国経済を始めとする新興国経済の成長がどの程度の下げでおさまるかということになります。日本市場に対しては年前半高の可能性が高いと思われます。理由としては参議院選挙に自民党は勝つ必要がありますので株価を高くしておく必要があり、株式市場の動きには特に注目を払うことになります。急落すれば格好の買い場と想定されます。なぜならば日銀の追加の金融緩和策が残っており出動させる可能性は非常に高いと考えられるからです。株式投資で勝つ投資とは年数回の大きな調整を待って買うということにつきると思います。

 

 

(指標)日経平均

先週の予測では、原油価格の下値模索に合わせて日経平均も下値を確認する動きになりそうだとし、チャートからは目先の下値のメドは12月15日の18,562円水準だと想定しました。原油相場をみながら戻りを期待するところとも予測しました。

結果的には、週明けに原油相場が一時33.98ドルと約6年10カ月ぶりの安値を受けて、いったん反発しNYダウは3日連続の大幅上昇となりましたが、日本市場は全く反応せず5日続落となりました。

その背景は、23日(水)に祝日をはさんでいた他にクリスマス休暇で外国人の投資家の参加者が少なく、為替が円高へふれたことによります。又、前週末の日銀の金融政策維持の補完措置の導入決定による乱高下も投資家心理を悪くしているようです。但し、下値は18,562円水準としていましたが、18,700円台が底堅い動きとなっていました。

今週は先週末で年内最終受渡日を迎えての節税目的のための売りも終わり需給も改善し、実質2016年相場入りでテーマ株を意識した物色が期待できます。

28日(月)は、5日続落のあとだけに値ごろ感から押し目買いが入り、節税対策の売りも一巡したことで後場になると上げ幅を拡大し△104円の18,873円で引けました。

日経平均

 

(指標)NYダウ

先週は、クリスマス休暇をとる投資家が多く閑散取引の中、年末で節税取引が増える一方で統計的にはアメリカ株式は12月中旬から1月にかけて株価上昇という傾向にあると想定しました。下値では17,000ドル大台が意識され多少戻りを試す展開を想定しました。

週始めに原油価格が一時33.98ドルと6年10カ月ぶりの安値をつけて反発に転じたことでNYダウは17,116ドルを安値に3日続伸となり12月23日(水)は17,607ドルまで上昇しました。その後はクリスマスの休場などもあり2日連続の小幅安となって17,552ドルで引けました。

今週は年末で市場参加者が少なく節税目的の売買もあるため閑散取引の中で上値の重い展開が想定されます。

NYダウ

 

(指標)ドル/円

先週の予測では、クリスマス休暇で欧米の投資家の参加が少なくなるため薄商いの中で方向感のない動きを想定しました。

結果的には、原油価格が反発に転じNYダウも3日連続の大幅高となったにもかかわらず円がジリ高となり120円までの上昇となりました。日本株売り・円買いというアベノミクスの円売り・日本株買いの逆の現象が続いているようにもみえます。

今週は年末年始をはさんでいるためにドル・円は緩慢な動きとなりそうです。このところ円高基調となっていますが、中長期的にみれば来年度はアメリカの段階的利上げが予定されており、ドル買いが大きく後退することはなく、ゆるやかな円安基調には戻っていくものと思われます。

ドル/円

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