日経平均と日経ボラティリティー・インデックスの推移
日経平均が下落を始めると、恐怖指数と言われることもある日経ボラティリティー・インデックスが上昇します。最近、日経ボラティリティー・インデックスの水準が低下しているのは、投資家の相場急落への恐怖心が低下しつつあることを示しています。
円高や米大統領選のリスクを、市場はどう見なしているのか、明日のレポートで深堀りします。
(3)日銀のETF買いが日本株を下支えする要因に
需給面からも、日本株が急落するリスクは低下してきていると考えられています。以下の2点が需給面の強材料と考えられています。
- 日銀が年間6兆円、日本株ETFを買うことを決定。
- 裁定買い残高が9月23日時点で5,202億円と、リーマンショック時の水準まで低下。
日経平均と裁定買い残高の推移:2006年4月―2016年9月
裁定買い残高は、主に外国人投資家による、投機的な先物買い残高の変動を表しています。裁定買い残高が1兆円を割れる水準に低下しているということは、日経平均先物の投機筋による買い建てはほとんど整理されたと考えられます。今後、突発的な悪材料に反応して、日経平均先物に大量の売りが出るリスクは低下していると考えられます。