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小型成長株と小型割安株、どう使い分けるか?(窪田)
窪田 真之
3分でわかる!今日の投資戦略
楽天証券経済研究所の窪田真之と香川 睦が、日本株市場の分析と投資戦略を毎営業日レポートします。 ともに元ファンドマネージャーであり、国内外のマーケット動向に精通。運用者、分析者と…

小型成長株と小型割安株、どう使い分けるか?(窪田)

2017/6/28
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執筆:窪田真之

今日のポイント

  • 小型成長株は、うまく売買すると大きなリターンが得られるが、値動きが荒いので、要注意。短期投資で利ザヤを取るのに向いている。
  • 小型割安株は、業績堅調でも、テーマに乗らないと、株価が上がらない。投資価値が評価されて値上がりするまでに、何年もかかることがある。

(1)日本株の4つのカテゴリー

私は、日本株のファンドマネージャーをやっていた時、自分の担当ファンドで保有している株を、大きく4つのカテゴリーに分類し、それぞれどれ位、持っているかいつもコントロールしていました。

日本株の4つのカテゴリー

中小型
成長株
大型
成長株
中小型
割安株
大型
割安株

(注:筆者作成)

小型株優位の相場が続くと思うときは、上の表の左2つ(赤で表示)を、多く保有するようにしました。大型株優位が続くと思うときは、右2つ(黒で表示)を多く保有するようにしました。

中小型株、大型株それぞれについて、成長株と割安株に分散していました。成長株優位の相場が続くと思うときは、成長株を多めに、割安株優位の相場が続くと思うときは、割安株を多めにするようにリバランスしていました。

(2)4分類の具体例

4つのカテゴリーが、どういう銘柄を指しているか、以下に具体例を示しています。

4分類の日本株具体例

4分類 コード 銘柄名 株価:円 配当利回り PER:倍 PBR:倍
中小型成長株 3092 スタートトゥデイ 2,917 1.0% 40.9 30.9
大型成長株 9843 ニトリHLDG 16,700 0.6% 27.1 4.7
中小型割安株 3258 ユニゾHLDG 3,005 2.7% 9.9 0.9
大型割安株 8316 三井住友FG 4,222 3.8% 9.4 0.6

(出所:銘柄分類は筆者、配当利回り・PERは会社予想ベース)

スタートトゥデイは、通販サイト「ゾゾタウン」の運営会社で、文句ない成長企業ですが、株価は上昇続きで過熱感があるので、今、買うべきでないと思います。

ニトリHLDGは、中国製の家具・住居製品を長い年月かけて日本向けの高品質商品に仕上げ、トータルコーディネートして付加価値を高めて販売しています。ニトリも、文句ない成長企業ですが、株価は上昇続きで過熱感があるので、今、買うべきではないと思います。

一方、ユニゾHDは、業績好調でも、不人気で株価が低迷しているために、株価指標で見ると割安です。私がファンドマネージャーならば、中小型割安株として、少し買ってみたいところです。

ユニゾHDは、都心3区を中心にオフィスビルを運営しています。近年、ホテル事業を積極展開しています。これまでの積極投資が実り、今期(2018年3月期)6期連続で経常最高益を更新する見通しです。

ただし、都心の不動産に高値警戒感が出てきていることに加え、来年、都心でオフィスビルの大量供給があることから、不動産株は最近、業績好調でも株価は下がることが多くなりました。私も、現時点で不動産株に積極投資したいとは思いません。

それでも、ユニゾHDは少し試し買いしてみて良いと思います。ホテル事業が、増加するインバウンド(訪日外国人観光客)需要の恩恵を受けると見ているからです。不安はあるものの、株価は割安といえます。株価は長期的に鳴かず飛ばずとなるかもしれませんが、じっくり長期で保有してみたい銘柄の1つです。

銀行株も今、人気ないですが、三井住友FG・みずほFG・三菱UFJ FGの3行については、安定的に高収益をあげる力がつきつつあるにもかかわらず、株価が割安なので、長期投資対象として有望と考えています。

(3)中小型成長株と、中小型割安株の使い分け

人気ない時に買って、長期的に付加価値を取っていくのが、割安株投資です。あくまでも一般論ですが、小型成長株のように、短期的に大きなリターンを得る期待がない代わりに、人気が去った成長株のように、短期的に暴落する懸念は、相対的に小さいといえます。

私は、ファンドマネージャー時代、500億円の中小型株ファンドを運用していたことがあります。そのファンドでは、大型株を買うことができません。小型成長株と、小型割安株で運用していました。高成長(ハイ・グロース)株と激安(ディープ・バリュー)株に投資することを目指していました。

小型成長株は、値動きが荒いので、要注意です。以下のイメージ図をご覧ください。

乱高下する人気の小型成長株 高値づかみすると大変!(イメージ図)

(注:楽天証券経済研究所が作成)

上の例では、黎明期・急成長期・成熟期がそれぞれ5年続く成長企業をイメージしています。黎明期は、利益はほとんど出ないが、将来の大きな夢がある時期です。急成長期は、実際に売上高・利益が大きく伸びる時期です。成熟期には、増益率が小さくなります。あるいは、利益が伸びなくなります。

こうした成長株を、高値(グラフ中の赤矢印)でつかむと、株価があっという間に半値になることもあります。長期投資で株価が大きく上昇していても、投資タイミングが悪いと、短期で大きな損を出すこともあるのです。

私は、高成長が期待される小型株は、原則、短期(数か月~1年程度)投資でした。一方、小型激安株には、長期投資していました。業績堅調でも、テーマに乗らない小型株は、株価が上がらないものです。何かのきっかけで上がる時を待つのですが、長いと何年も割安株のまま放置されています。そうした運用経験から、成長株は短期投資、割安株は長期投資という、投資哲学を身に付けていました。

また、小型成長株については、予期せぬ悪材料が出て急落するものは、問答無用で損切りをしていました。私は、中小型の成長株と割安株だけで200銘柄近く保有していましたから、1銘柄や2銘柄、急落するのを追いかけて売っても、他の銘柄で取り返すことができました。

数銘柄しか保有できない個人投資家の方が、そのうちの1銘柄が突然急落したら、なかなか売りの決断をするのが、難しいかもしれません。でも、特に、小型成長株については、損切りを徹底した方が後から振り返って、良かったと思えるはずです。

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