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マザーズ・二部・ジャスダック好調 いつまで?(窪田)
窪田 真之
3分でわかる!今日の投資戦略〔平日毎朝8時掲載〕
楽天証券経済研究所の窪田真之と香川 睦が、日本株市場の分析と投資戦略をレポートします。 ともに元ファンドマネージャーであり、国内外のマーケット動向に精通。運用者、分析者としての幅…

マザーズ・二部・ジャスダック好調 いつまで?(窪田)

2017/6/27

執筆:窪田真之

今日のポイント

  • 今年は日経平均の上値が重い中、東証マザーズ・二部・ジャスダックが順調に値上がり。
  • 長期的には小型株のパフォーマンスは大型株を上回る。ただし、小型株が大型株に勝つ相場が続いた後、小型株が大型株に負ける相場が来ることもあり、要注意。

(1)日経平均にやや膠着感が出る中、小型株は順調に上昇

東証マザーズ指数・東証二部指数・日経ジャスダック平均・日経平均の値動き比較:
2016年末―2017年6月26日(日次データ)

(注:2016年末の値を100として指数化、楽天証券経済研究所が作成)

大型株の比率が高い日経平均は、大型株独自の要因で動いています。大型株は、為替や外国人売買、政治情勢などの影響を受けて、動く傾向があります。今年は、①為替がやや円高方向で推移していること、②外国人投資家の買いが続かず売りに回る局面があること、③世界的に政治不安が広がっていることを受け、大型株は上値の重い展開が続いています。

一方、東証マザーズ・東証二部・ジャスダックなど新興市場の小型株は、為替や外国人売買の影響を受けにくく、大型株とは異なる独自の需給で動いています。今年は、国内景気回復によって、業績好調な小型株が増えていることから、小型株は順調に値上がりしています。

第二次安倍政権が始まった2013年からの値動きを比較すると、以下の通りです。

東証マザーズ指数・東証二部指数・日経ジャスダック平均・日経平均の月次推移比較:
2012年末―2017年6月(26日まで)

(注:2012年末の値を100として指数化、楽天証券経済研究所が作成)

アベノミクス相場が始まってから、過去4年半の長い期間で見ても、小型株中心のマザーズ・二部・ジャスダックの方が、日経平均より大きく値上がりしています。

より細かく見ると、東証二部とジャスダックは、2013-15年は、あまり日経平均と変わらない値動きでしたが、2016-17年に日経平均を上回るパフォーマンスになっています。

東証マザーズは、2013年から、日経平均を大きく上回るパフォーマンスとなっていますが、定期的に急落する局面があります。値上がる時も値下がる時も、値動きが荒いのが特徴です。マザーズ株が高値をつけて下落する局面(グラフの中の①②③④)では、日経平均がさほど下がっていないのに、マザーズ株は一時的に急落しています。東証マザーズは、売買タイミングを間違えると、短期で大きな値下がりを被るリスクもあります。

(2)いつでも小型株だけ投資していれば良いわけではない

2013年以降の動きを見ると、東証一部に投資せず、いつでも二部・ジャスダック・マザーズ株だけに投資していたらいいようにも見えます。ただし、実際には、そうとも言えません。

過去には、日経平均が上がる中、小型株が大きく下がった年もあります。2006年がそうでした。参考までに、2003-08年までの値動きを比較した以下の表をご覧ください。

東証マザーズ指数・東証二部指数・日経ジャスダック平均・日経平均の年次パフォーマンス:2003年―2008年

  日経平均 東証マザーズ指数 東証二部指数 日経JASDAQ平均
2003年 +24% +133% +44% +43%
2004年 + 8% +31% +41% +23%
2005年 +40% +48% +71% +55%
2006年 + 7% -56% -19% -21%
2007年 -11% -29% -21% -19%
2008年 -42% -59% -41% -37%

(注:指数の騰落率のみ表示。配当金の受け取りをパフォーマンスに含めていない)

2003-05年は、小型株好きにとっては、夢のような年でした。マザーズ・二部・ジャスダックが、日経平均を大きく上回る上昇率をあげました。特に、2005年は、「ミニITバブル」と言われた年で、「ライブドア」などのIT関連株が、軒並み暴騰しました。

ところが、2006年1月にライブドアへの家宅捜査(ライブドア・ショック)があり、そこから、小型株は一転して急落を始めました。2006-08年は、小型株好きにとって、地獄のような年でした。2006年は、大型株中心の日経平均が7%上がる中で、小型株が急落しました。2007年は、日経平均が11%下がる中、小型株はそれを上回る大幅続落となりました。2008年にリーマンショックが起こると、大型株(日経平均)も急落しましたが、小型株はさらに同じように大きく下がりました。

私は、当時日本株ファンドマネージャーをしていました。私は、小型株が好きで、ファンドマネージャー時代は、だいたいいつでも小型株をオーバーウエイト(ベンチマークとなるTOPIX構成比を上回る組み入れ比率とすること)していました。しかし、小型成長株が軒並み急騰した2005年には、さすがに小型成長株を持ち続けるのは危険と感じました。2005年後半には、保有していた小型成長株を片っ端から売りまくったのを覚えています。

2005年中は、小型成長株の急騰が続いていたので、「早く売りすぎた?」と心配になりました。2006年1月から、小型成長株が急落を始めたときに、思い通りだったと、ホッとしたのを覚えています。2006-08年は、何を持っていても下がる年でしたが、大型割安株中心に、なるべく値下がりが小さくなる銘柄の保有を多くしていました。

(3)東証マザーズの一部の株を除けば小型株に過熱感があるとは考えていない

小型成長株投資は、とても魅力的ですが、高値で買って急落局面に出会うと、大変な目にあいます。理想的には、小型株が大型株に勝つ局面では、小型株中心に運用し、小型株が大きく下がる局面では、小型株を保有しないように、すべきです。言うのは簡単でも、実際にそうするのは、とても難しいことです。

私は、東証マザーズの一部の小型成長株には、過熱感があると考えていますが、二部・ジャスダック市場には、現時点で過熱感があるとは、思っていません。しばらく、為替や世界の政治情勢の影響を受けにくい、小型株優位の相場が続くと考えています。

それでは、小型株優位はいつまで続くでしょうか?残念ながら、予想しても、なかなか当たるものではありません。私がファンドマネージャーのときは、「マーケットはマーケットに聞け」というやり方でした。つまり、小型株優位が続いている限り、小型株をたくさん持ち、小型株が崩れだしたら、一斉に小型株を売るというスタイルでした。

結論の無い話になり恐縮ですが、今後のマーケット動向を見ながら、気づいたことを報告していこうと思います。

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