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ROEより利益率が大切 利益率二桁の銘柄(窪田)
窪田 真之
3分でわかる!今日の投資戦略〔平日毎朝8時掲載〕
楽天証券経済研究所の窪田真之と香川 睦が、日本株市場の分析と投資戦略をレポートします。 ともに元ファンドマネージャーであり、国内外のマーケット動向に精通。運用者、分析者としての幅…

ROEより利益率が大切 利益率二桁の銘柄(窪田)

2017/6/22

執筆:窪田真之

今日のポイント

  • 営業利益率が高い銘柄には、差別化された製品・サービスを有する企業が多い。好不況にかかわらず、安定的に利益率の高い銘柄が注目できる。
  • 営業利益率は、業種によって水準が異なる。何%以上あれば、競争力が高いかは、業種によって異なる。1つの目安として、長期投資対象を選別する際、「営業利益率2桁以上」を条件として選ぶ方法は有効と考える。

本レポートでコメントする銘柄: 東証一部上場12月決算、営業利益率12%以上から選んだ6銘柄

(金額単位:円)
コード 銘柄名 21日株価 配当利回り 営業利益率 最低投資金額
2914 日本たばこ産業 4,045 3.5% 26.5% 404,500
4704 トレンドマイクロ 5,860 2.4% 25.5% 586,000
4746 東計電算 2,828 2.5% 20.1% 282,800
6464 ツバキ・ナカシマ 2,155 3.0% 19.7% 215,500
3405 クラレ 2,083 2.0% 13.2% 208,300
5108 ブリヂストン 4,828 2.9% 12.5% 482,800

(出所:配当利回り・営業利益率は2017年12月期会社予想ベース、トレンドマイクロのみ楽天証券予想)

(1)営業利益率の高い銘柄を重視する理由

今日は、12月決算で、予想配当利回り2%以上、営業利益率12%以上の銘柄から、投資の参考銘柄を、ご紹介しました。

私は25年間、日本株のファンドマネージャーをやってきて、東証株価指数を大きく上回るパフォーマンスを得ましたが、銘柄を選別する時、営業利益率をよく見ていました。営業利益率は、長期投資する銘柄を選ぶ際に、とても重要な指標の1つと考えています。

世間では、ROE(自己資本利益率)を重視して銘柄を選別するのが、はやっています。ROEの高さも、重要な指標の1つには違いありませんが、私は、営業利益率の方がはるかに重要だと思っています。銘柄選別において、ROEを話題にする人が多い割りに、営業利益率を話題にする人が少ないのを不思議に思っています。

ROEの話をすると複雑になり過ぎるので、今日は、営業利益率の大切さだけお話しします。ひとことで言うと、営業利益率には、会社がやっているビジネスの競争力が表れます。営業利益率の高い会社には、差別化された製品またはサービスがあり、業界シェアが高い場合が多いと言えます。逆に、営業利益率の低い会社は、差別化できていない分野で、過当競争におちいっている場合が多いと言えます。

(2)営業利益率は、安定的に高いことが望ましい

日本では、一般的には営業利益率が10%以上あれば、高い方といえます。ただし、営業利益率は、業種によって水準が異なるので、何%以上あると競争力が高いと、単純に言うことはできません。一時的に利益率が高くなっているだけの銘柄は評価できません。

景気敏感業種(鉄鋼や半導体製造装置など)には、好況時に、利益率がきわめて高くなるが、不況時に赤字になる銘柄もあります。そういう銘柄は、好況時の利益率が高くても評価はできません。

不況になっても高い利益率を維持できる銘柄も多数あります。NTTドコモ(9437)や、東京ディズニー・リゾートを運営しているOLC(4661)のように、不況時でも高い利益率を維持できる会社は、独占的な地位を有し、競争力が高い銘柄と言うことができます。

今日は、12月決算から、選んだ銘柄をご紹介しました。6月に中間決算を迎える銘柄です。冒頭の表にあげた銘柄のうち、トレンドマイクロと東計電算は、現時点で中間配当を出す予定がありませんが、それ以外は、6月27日(火)までに購入すると、6月中間決算の配当金を受け取る権利が得られます。

(3)冒頭で紹介した銘柄についてのコメント

営業利益率の高い会社には、何かキラリと光るものがあると言えます。

日本たばこ産業

日本で喫煙者が減少していることが不安材料となっていますが、タバコは、認可を受けた企業だけができる独占的事業であり、高い利益率が得られます。独占的な事業では、一方的に値上げを宣告すると、社会的な批判を受けることが多いのですが、タバコだけはその例外になっています。喫煙者が減少する中で、値上げを続けることで、高い利益を維持してきています。さらに、海外で積極的にM&Aを実施し、海外で利益を成長させていることが投資魅力になっています。最近の話題として、電子タバコで出遅れ、国内で外資にシェアを奪われていることが、不安材料となっています。将来、煙の出ない電子タバコが主流になる可能性が高く、この分野での巻き返しが待たれるところです。

トレンドマイクロ

インターネットのセキュリティ対策でリーダー的企業。「ウイルスバスター」など販売。個人向けは競争が激化して、成長が頭打ちだが、最近、法人向け事業が、大きく伸び始めた。2017年12月期の営業利益(会社予想)は、前期比9%増の375億円と、最高益を更新する見込み。

東計電産

クラウド・サービスが成長期に入っている。2017年12月期の営業利益(会社予想)は、前期比10%増の26.6億円と、最高益を更新する見込み。

ツバキナカシマ

ボール・ベアリング用の鋼球で高い技術力を結うを有する。

クラレ

ニッチ商品を次々と生み出し、成長させてきた。

ブリヂストン

タイヤで世界首位。米国で高いブランド力を持ち、高収益をあげている。中国製の安価なタイヤとの競争があるが、ブリヂストン・タイヤは安全性・耐久性で信頼高く、値崩れが起こりにくい。新車用タイヤは利益率が低いが、更新タイヤが利益率高い。更新タイヤは、好不況の影響が相対的に小さく、安定している。世界全体の自動車保有台数が伸びているので、更新タイヤの利益が安定的に伸びている。為替や、原料(天然ゴム)価格の変動の影響を受けて、大きく増減益することはあるが、長い目で見れば、安定的に高収益を稼ぐ体質。

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本コンテンツは情報の提供を目的としており、投資その他の行動を勧誘する目的で、作成したものではありません。銘柄の選択、売買価格等の投資の最終決定は、お客様ご自身でご判断いただきますようお願いいたします。本コンテンツの情報は、弊社が信頼できると判断した情報源から入手したものですが、その情報源の確実性を保証したものではありません。本コンテンツの記載内容に関するご質問・ご照会等には一切お答え致しかねますので予めご了承お願い致します。また、本コンテンツの記載内容は、予告なしに変更することがあります。

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