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日本株は配当・PERから割安 上値余地は?(窪田)
窪田 真之
3分でわかる!今日の投資戦略
楽天証券経済研究所の窪田真之と香川 睦が、日本株市場の分析と投資戦略を毎営業日レポートします。 ともに元ファンドマネージャーであり、国内外のマーケット動向に精通。運用者、分析者と…

日本株は配当・PERから割安 上値余地は?(窪田)

2017/5/9
GW明けの日経平均は、外国人の買いで大幅高。日本株は配当利回り・PERから割安と判断。世界的な政治不安が復活し、円高が進むことがなければ、日経平均は21,000円を目指して上昇すると予想。
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執筆:窪田真之

今日のポイント

  • GW明けの日経平均は、外国人の買いで大幅高。世界景気の回復が続く中、世界の政治不安が緩和したことを受け、投資マネーがリスクを取り始めたと考えられる。
  • 日本株は配当利回り・PERから割安と判断。世界的な政治不安が復活し、円高が進むことがなければ、日経平均は21,000円を目指して上昇すると予想。

(1) 20,000円台乗せが視野に入った日経平均

5月に入って、世界的にリスク・オンの流れが復活、欧州株や韓国株が大きく上昇しています。世界的な景気回復が続く中、政治不安(仏大統領選リスク・朝鮮半島有事リスク)の低下を見て、世界の投資マネーが再びリスクを取り始めたと考えられます。

ゴールデンウイーク明けの5月8日、日経平均は、外国人投資家の買いで450円高の19,895円まで買い進まれました。年初から続いてきた19,000-19,600円のボックスを抜けて、年初来高値を更新しました。

外国人から見ると、日本株は、「世界景気敏感株」であり、「世界政治不安敏感株」でもあります。世界景気の回復期待が続き、世界の政治不安がやや緩和したことを受け、日本株の組み入れを増やしてきたと見ています。

日経平均週足:2016年1月4日―2017年5月8日

(注:楽天証券マーケットスピードより作成)

現在発表が続く日本の3月決算は好調です。設備投資関連株・半導体関連株など、景気敏感株に好業績を発表して、買い進まれる銘柄が増えています。日経平均は、ようやく業績相場入りし、上値トライの局面に入ったと考えています。20,000円台乗せが予想されます。

(2)日本株は配当利回り・PER(株価収益率)から見て割安と判断

短期的な株価見通しは、外国人次第です。世界的なリスク・オンの流れが続き、外国人の買いが続く間、日本株の上昇が続きます。政治不安や円高が復活して、外国人が売れば、日本株は下がります。残念ながら、日本株を動かしているのは、日本人ではなく、外国人です。

株は、短期は需給(外国人売買)で動きますが、長期はファンダメンタル(企業業績と投資価値)で動きます。今日は、日本株が配当利回り・PER【注】から見た投資価値で、割安かどうかを議論します。

【注】PER(株価収益率:ピー・イー・アールまたはパーと読みます)
株価が1株当たり利益の何倍まで買われているかを示します。倍率が低いほど、利益から見て、株価が割安と判断されます。今日は、個別の銘柄のPERではなく、東証一部全体の平均PERについて、分析します。

結論から言うと、配当利回り・PERから見て、日本株は割安と判断しています。

日本の長期金利(10年もの新発国債利回り)と東証一部予想配当利回りの推移:1993年5月―2017年5月(8日まで)

(注:楽天証券経済研究所が作成)

1993年当時、長期金利が5%近くの時、東証一部配当利回りは1%未満でした。この時、長期国債は割安で、日本株は割高だったと言えます。ところが、現在、長期金利はゼロまで低下しましたが、配当利回りは2%まで上昇しています。今は、長期国債が割高で、日本株が割安と判断しています。

東証一部の平均PERは、かつては50倍台に達していましたが、近年は、15-17倍で推移しています。楽天証券経済研究所の予想ベースで、現在の東証一部平均PERは約15倍です。PERから見て、やや割安な水準にあると判断しています。

東証一部の平均PER推移:年代別ザックリ

年代 TOPIX予想PER(年代別ザックリ)
2011-2017 15-17倍
2004-2010 20倍
2001-2003 25-40倍
2000 50倍
1996-1999 60-70倍

(注:楽天証券経済研究所が作成)

日経平均は、どこまで上値が見込まれるでしょうか?それは、今期(2018年3月期)の企業業績がどこまで拡大するかにかかっています。現時点では、21,000円辺りまで上値が見込めると考えています。東証一部の純利益が今期13%増加することを前提としています。

リスクは、世界の政治不安と、円高です。政治不安が復活し、円高が進むリスクに注意が必要です。政治がらみでネガティブ・イベントが続くと、日経平均が21,000円に到達する前に下落に転じることもあり得ます。

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