図:NY金 先物 (期近)日足チャート
単位:ドル / トロイオンス

出所:マーケットスピードより楽天証券作成

トランプ政権門出・ゴールド高・ドル安で(2017年1月23日(月)掲載分より)

マーケットの最大の注目点であるトランプ新大統領の就任式は日本時間で土曜日早朝となりました。彼が一体どういうことを言うのか、具体的な政策に関する発言があるのか、市場は固唾をのんで見守っていましたが、残念ながら彼が言ったことはなんら新鮮味のない、彼が選挙キャンペーン中に言っていたこととほぼ変わらないものでした。ドルはほぼ動かず、ゴールドはやはりどちらかと言えば不安からの買いが先行。円建てのゴールドは一時4,460円と一年ぶりの高値となっています。ドルが下がらず、ドル建てゴールドも下がらず帰ってあげるということで、少しドルと関係なくゴールドには買いが入って来ています。やはりトランプ大統領に対する不安はゴールドに取っては買いの材料となっています。トランプ新政権のこれからの政権運営をひとつひとつ市場は見ていくことになります。今週はトランプ新政権の初めての一週間。マーケットもまだどうなるか固唾を呑んでる感じでしょうね。とりあえず今朝のスタートからドルが売られてゴールドが買われています。やっぱりなんら不安の解消するような材料は見つからず。

PGMが大きく上昇。ダボス会議でFCV連合企業が燃料電池車を次世代自動車として強力にプッシュしているようです。これに関してはまた別途書こうと思いますが、確かに電気自動車の最大の問題はその電気をどうやって作ってるの?ってことですよね。化石燃料を燃やして大量のCo2を排出して作っている電気を使っていれば、自動車自体が排出しなくても、結局地球にはまったく優しくないってことになります。FCVは出てくるのは水だけ。そして現在の自動車とほぼ変わらない、たぶんよりよい燃料効率です。貴金属業界としても、プラチナを使うFCVがやっぱり嬉しいと僕は思います。そのあたりでPGMがまたちょっと見直されているのかも、と思います。

CFTC Commitment of Traders Report as of 17 Jan 2017(2017年1月23日(月)掲載分より)

図:NY金 先物 (期近)日足チャート

右軸:投資家ポジション(トン)
左軸:ドル建てゴールド価格

383トンから381トン、今週はほぼ変わらず、米国新大統領就任待ち。

円建てゴールド1年ぶりの高値(2017年1月20日(金)掲載分より)

1,206-1,196ドルの10ドルレンジの一日でした。ドル高の流れにゴールドは一時1,200ドルを割り込む場面がありました。アジア時間帯に1,200ドルでのストップが発動されました、同じような動きが欧米でも続き、ニューヨークの午後は、ドルが売られ再びゴールドは1,200ドルを超えて上昇、一日の高値をつけました。トランプ大統領就任演説待ち。ゴールドはしっかり円安が115円近くまで進み、円建てゴールドは4,450円まで上昇。これ実はほぼ一年ぶりのレベルです。

さあ、トランプ大統領、どんな演説をするのでしょう。彼の具体的な経済政策にもきっと触れるはずです。Let’s hear what he has to say!

イエレンスピーチでドル買戻し(2017年1月19日(木)掲載分より)

ニューヨークまでは静かなレンジのマーケットでしたが、イエレンFRB議長のスピーチで、今年内に数回の利上げを改めて示唆。次期は明示しませんでしたが、上げる方向は変わらないということで、そこからドルが急進、それに呼応してゴールドは下げました。ドル円は113.50から114.50までほぼ1円の円安がすすみ、トール度は1,214ドルから一時1,202ドルまで下落しました。円建ては逆に円安の勢いが勝ち、上昇となっています。トランプ新大統領の就任式はいよいよ明日。日本時間は土曜日の朝1時とかに生放送されるようですね。ちょうどNYのマーケットの終わりにかかるので、その影響がマーケットに反映されるのは月曜日の東京から、ということになりそうですね。

ドル安・ゴールド高続く(2017年1月18日(水)掲載分より)

ゴールドはまた上昇、昨日は1,218ドルまで上昇し、ほぼ2ヶ月ぶりの高値となりました。Brexitに対する英メイ首相のスピーチは、はっきりとEUからの完全離脱を宣言、市場にはやはり不安の種となりました。そしてドルインデックスは100.30台と昨年12月前半以来の低いレベルまで戻してきています。まさに年末年始の急転換であるのがよくわかります。トランプ氏がWall Street Journalとの会見で、「ドルが高すぎ米国の貿易に対して不公平な状況にある」との見方を示したこともドル売りの材料になりました。トランプ次期大統領の経済政策の詳細はいまだわからず、これまたマーケットの不安を増大させておりゴールドへの資金流入を助けています。

FTに出たGallopの世論調査によると、トランプ次期大統領の支持率は選挙直後の42%から40%に下落。これは近年の大統領では始めてのことです。オバマ大統領は68%が78%に上昇し、あの小ブッシュでさえ59から62%に上昇しているのに、です。Sumitomo Global Researchの高井さんは二年後には「ペンス副大統領の存在感が益々大きくなるような予感がします。」と言っていますが、まさにそうならざるを得ない、そうなって欲しいと思わせる数字です。

就任式まで小動きが続きそう(2017年1月17日(火)掲載分より)

昨日はキング牧師の誕生日休日で欧米のマーケットはほぼほぼ動かずでした。アジアの時間帯はドル売りが続き、ドル円は一時113.60台まで円高ドル安にまで下落しましたが、その後114円台に戻し、その後は小動きに。ゴールドもそれに応じて1,208ドルまで上昇したあと1,202-1,204の間で落ち着きました。

英ポンドが一時1.20ドルを割り込み、10月のフラッシュクラッシュ以来の安値をつけましたが、今週予定のメイ首相のEU離脱演説の内容の憶測からとのこと。ゴールドにはあまり影響がありませんでしたが、この演説とそしてやはり20日のトランプ大統領就任演説が今はマーケットの焦点。それまでは神経質ながらも静かなマーケットになりそうです。