図:NY金 先物 (期近)日足チャート
単位:ドル / トロイオンス

出所:マーケットスピードより楽天証券作成

相殺力ドルとゴールド(2016年12月16日(月)掲載分より)

先週はドル円が118円まで円安がすすみ、ゴールドは1,122まえで下落しましたが、ゴールドはドルに忠実に従って動いているので、円建ては本当に動きません。ちょっとぶれても結局4,300円に戻ってきますね。円建ての先週の始まりは4,304円。そして先週の終わりは4,303円です。ドル円もゴールドもこんなに動いているのに、です。

この均衡状態はしばらく続きそうです。もはや年末に突入ですが、とりあえず年末年始、そしてトランプ大統領が誕生する1/20 まではドル高の動きは止まりそうにないですね。ただし、ここまで下げ続けたゴールドですが、さすがに実需の買い意欲が見られるようになってきており、東南アジアではプレミアムが上昇しています。実需がドル高への抵抗となれば、円建てのゴールドは上昇する可能性があります。

ここ数年、年末年始は相場の転換点になってきています。今年もいい感じで一方的に年末に向けて下がっており、またなんらか転換点になる可能性があるのではないでしょうか。ちょっと要注意ですね。

CFTC Commitment of Traders Report as of 13 Dec 2016(2016年12月19日(月)掲載分より)

出所:池水氏のレポートより抜粋

右軸:投資家ポジション(トン)

左軸:ドル建てゴールド価格

460から445トンへ投資家ロングは減少。

進むドル高・ゴールド以外は円建ても下落(2016年12月16日(金)掲載分より)

FOMC後のドル買い、メタル売りが止まらず進行。ドル円は一時10ヶ月ぶりに118円台後半まで上昇。ドルインデックスはとうとう103まで上昇です。ゴールドはFOMC前の1,160ドル台から安値は1,122ドルまで下落しました。米国債の利回りはFOMC前の2.42%から2.6%と、金利も急上昇中です。これまでドル円とゴールドの動きが完全に相殺されて円建てゴールドは4,300円から大きくずれていませんが、今朝も4,290円台とまだまだ円建てではあまり変わり映えはしません。たださすがにこれだけドル建てが下がってくると海外での実需がピックアップしないかとちょっと期待です。

シルバー、プラチナ、パラジウムはより下落が大きく、プラチナは900ドル割れ、パラジウム700ドルタッチ、シルバーは16ドル割れで大きく下落しました。このドル安はゴールドよりも他のメタルへのインパクトのほうが強かったようです。

FRB金利上げ0.25%、来年3回を見込む(2016年12月15日(木)掲載分より)

FOMCはさすがに予想通りの金利上げ0.25%でした。さすがに三度目のサプライズはなしでした。予想通りの動きですが、イエレン議長の記者会見で来年は3回に利上げを見込むということで、これまでの予想以上の速さで利上げがされるとの見方から、米国債が大きく売られ、長期金利が急騰、ドルも急騰、それに対応してもちろんゴールドは下落しました。このところ毎度のパターンで、もちろん円建てゴールドは4,300円からほぼ動かずで、見えざる神の手が働いて、ドルの上げとゴールドの下げがちょうど同じインパクトになっています。どちらかに大きくずれてくれればよいのですが、まったくもって相殺される形になってしまっており、トランプショック以来円建てのゴールドはほぼ動いていません。為替は16円も円安に動いているにもかかわらず、です。困ったもんです。とりあえずこれでメジャーな出来事は終わり。年末年始に向けて、果たして今年もこのあたりが相場の転換点になるのか、それともまだまだドル高が続くのか、ですね。

黙ってFOMC待ち(2016年12月14日(水)掲載分より)

やっぱりあんまり動かず。Fed待ちですね。FedWatchではもはや利上げの確率は100%になっており、マーケットはfully expects the rate riseなのでこれであがっても当然ということで、それによる動きはないと思われます。あるとすれば、ちょうど昨年の12月のFOMCで初めて金利を上げたときのように、sell the rumor buy the fact (Gold の観点から)、buy the rumor sell the fact(ドル・株の観点から)というリアクションがありえるかもしれません。これはちょっと注意。今年前半の大きなゴールドのラリーはそこから始まりました。(実際に上がり始めたのは年を越えてからでしたが。)とりあえず明日早朝4時のFOMCの政策金利発表とその後の議長声明をへて、マーケットがどういう反応を示すのか待ちましょう。

FOMCが今晩から(2016年12月13日(火)掲載分より)

ドル円は昨日の夕方一時116円まで上昇、それを受けてゴールドは今回の新安値、1,151.50ドルまで下げました。しかしその後、ドルが115円割れまで売り戻されたことからゴールドは買い戻されて1,160ドル台に戻りました。この間も円建ては4,300円を中心にした小動きにとどまっています。本当にゴールドの動きはドルがすべてです。今日からの12月のFOMCが始まります。それ待ち。日本時間の木曜日朝4時が政策金利発表で、4時半が議長記者会見。今日明日は静かですね、ってこのとことずっと静かだけど。笑。金利上げはもちろん折込済み。まあ、Brexitやトランプショックがあったので、この世に絶対はないですけど。もし今回上げなかったらまたびっくりですが、さすがにね~。

ゴールド、シルバー、プラチナはドルに素直に反応して上昇。パラジウムだけは相変わらずわが道を行くで、下げました。