図1:NY金 先物 (期近)日足チャート
単位:ドル / トロイオンス

出所:マーケットスピードより楽天証券作成

ドルインデックス急伸(2015年10月26日(月)掲載分より)

ドルインデックスが大きく上昇しました。木曜日金曜日で95から97まで急進。ECBのさらなる金融緩和の可能性の示唆、中国人民銀行の政策金利下げという動きでドルが買われました。ドル円は121円40銭まで上昇、木曜日の119円後半からここまでドル高・円安がすすみました。ドル高はメタルにとっては頭を抑える要因となっていますが、ドルの上げほどはメタルは下がらず、ドル建てでは若干の下げになっていますが、円建てでみると、若干の上げとなっています。米国は金利の上げに向かっているのに対して、欧州、新興国はまだまだ金融緩和をさらに推し進めようかという状況。少し持ち直してきていた新興国通貨ですが、今後またドル高・他通貨&コモディティ安が心配ですね。僕は貴金属は底を打ったと考えますが、一番の不安要素はここですね。

ユーロ金利据え置き、ドル高円安(2015年10月23日(金)掲載分より)

相変わらず静かなマーケット。昨日も高値も安値もニューヨークの午前中、東京時間の午後10時から11時半の1時間半の間につけました。残りの22時間半はほとんど意味がない気がしますね。笑。昨日はECBが金利据え置きを決定ながら、必要に応じてさらなる金融緩和の可能性も示唆しました。これによりユーロが下落、ドルが上昇。ゴールドにとっては下げ圧力となりましたが、1,162ドルまで下落した後は支えられ、引けは1,166ドルとしっかりでした。ゴールドは思ったほど下がりませんね。やっぱりしばらくこのあたりでの推移となるのでしょうか。ドル円は120円70銭と大きく上昇、ドル建てがほぼ昨日の引けと変わらなかった分、円建ては上昇となりました。

薄商いの中反落(2015年10月22日(木)掲載分より)

静かなアジア時間と欧州午前中でしたが、ニューヨークのオープンと同時に売られました。100日移動平均の1,175ドルを切ったところと1,170ドルを切ったところでストップの売りオーダーがあったような感じです。原油が弱含みであったこともゴールドの売りを呼んだのかもしれません。やはり少し上げすぎた分もあり、先週金曜日からは少し利食い売りステージに入っていますね。

Gold年間レンジの真ん中で(2015年10月21日(水)掲載分より)

レンジ内での薄い取引が続いています。昨日もComex/Tocomともに取引は低調でした。Comexは10月に入ってからの最低の出来高だったようです。ウイーンで行われているLBMA Precious Metals Conferenceでの恒例の参加者アンケートによる来年の相場予想は、ゴールドは1,160ドル、シルバーは18ドル、プラチナは1,072ドル、パラジウムは844ドルということでした。シルバー・パラジウムへの強気が目立ちますね。ただこれ、正直ほとんど当たらない、どっちかというと毎年大きく外れる場合の方が多いので、あんまり気にしないほうがいいです。どんなにたくさんの専門家が集まって予想してもそんな結果になるわけですから、まあ相場予想なんてそんなもんだと思ったほうがいいですね。一つ意味があるとすれば、この予想したときの参加者のマーケットに対する見方がわかるということだけですよね。ゴールド、プラチナに関してはマーケット参加者の多くが冷めた見方をしているということがよくわかります。

ゴールドのここまでの年間のレンジは1,070-1,300ドル。現在の1,176ドルというレベルはちょうど200日の移動平均線のあたりでレンジの真ん中。この当たりが居心地がよさそうです。しばらくは。

閑散なマーケット(2015年10月20日(火)掲載分より)

静かな一日でしたが、やはり昨日もどちらかといえば利食い先行でした。ゴールドはアジアで1,171ドルまで、ニューヨークでは1,168ドル台まで下げました。ただCMEもTocomも出来高は少なく、実質的な取引はほとんどありませんでした。

ちょうど昨日はLBMAのPrecious Metals Conferenceがウイーンで開かれており、マーケットが閑散な理由はそこにもあるかもしれません。僕は今年も欠席。だって欧州遠いから。笑。山梨の山を走っているほうが楽しいし。ゴールド、シルバー、パラジウムが若干の弱含み。プラチナは下がらず。Pt-Au Spreadはこの二週間で80ドル、円建てで300円、そのスプレッドが縮小しました。

来週はまたFOMCがありますが少なくとも今月のFOMCでは金利変更はないでしょうが、10/19のFinancial Timesによれば、欧米とアジアの主要銀行のエコノミスト46人のうち65%が、FRBは12月のFOMCで政策金利を引き上げるという見方であるとのことで、ちょっとこれはびっくり。年内はもう金利上げはないのでは、というのが大方の見方だと思っていたのですが。そういえば昨日来たうちのレポートでも、12月利上げを前提に相場予想がなされていました。