図1:NY金 先物 (期近)日足チャート
単位:ドル / トロイオンス

チャート出所:マーケットスピードより楽天証券作成

ギリシャ問題瀬戸際でナーバスな展開に(2015年6月29日(月)掲載分より)

ギリシャが資本規制を導入、今日は銀行を休業するということになったようです。

これによって、金曜日のNYの引けに比べてドルが大きく売られて今朝の外為市場はもはや始まっています。

ゴールドは7時オープンなのでまだ始まっていませんが、おそらく金曜日のNY引けよりドル建ては高く始まりそうです。今日はギリシャ問題によって右往左往するマーケットになりそうですね。

CFTC Commitments of Traders Report as of 23 Jun 2015(2015年6月29日(月)掲載分より)

図2.NY金価格と投資家ポジションの推移

出所:筆者執筆「Bruce Report(ブルースレポート)」6月29日掲載分より

投資家ロングは260トンから327トンへ67のロング増加。価格は変わらず。

動けず(2015年6月26日(金)掲載分より)

ゴールド、動けない状況が続いています。ギリシャもなんら目立った進展なく、ニューヨークでは一日中狭いレンジでほとんど動かない状況でした。24時間のマーケットで一番ニューヨークが動かないなんてことはめったにないですが、昨日はそのめったにない一日でした。インドではちょうどモンスーンの時期になりますが、今年はここまでは雨がたくさん降っているようで、農民所得が伸びる可能性が高くこれはゴールドマーケットにとってはプラス要因という話が出ていますが、その効果が出るとしてもまだ先の話ですね。逆に長期予報では今年のモンスーンは雨量が減るというものもあり、雨季(6-9月)がもうすこしすすまないとわかりませんね。インドルピー安が一服しているのは少なくともインドのゴールド需要にとってはプラスですね。

Au-Pt Spreadが大幅縮小(2015年6月26日(金)掲載分より)

今週22日124ドルまで開いたゴールドとプラチナの値差が、88ドルまで縮小しています。10日間で82-124-88とスプレッドが大きく動いています。さすがにプラチナの1,060ドルというのは売られすぎだったようです。

材料難で小動き(2015年6月25日(木)掲載分より)

今年の第一四半期から続くこのレンジ1175-1125を確実にどちらかにbreakoutするまではゴールドはやはり動きにくい展開です。昨日はまたゴールドは頭が重たい展開でした。ニューヨークのオープニングで6300lots(約20トン)もの成り行きの売りが出ました。それが昨日のセッションの雰囲気を決めて1,171ドルまで下げてからじわじわ1,175ドルまで戻して一日が終わりました。レンジの底まで来ているのですが、どうもここから大きくブレイクしていくには今ひとつ材料不足を感じます。ただ少なくともこのレベルまで来てもまだ実需の買いはほとんど見られません。ひょとしたら今度こそ、とも思うのですが、もう何度もそれで戻しているので、ここからのショートはやはり怖いですね。ギリシャのIMF債務支払期限まであと5日。昨日の会談は1時間で物別れ。どうなりますかね。

ギリシャ債務先送り機運でドル買いゴールド売り(2015年6月24日(水)掲載分より)

ゴールドは続落。アジアは静かでしたが、また欧米で下げ、安値は1,176ドル台まで下げました。ふたたびレンジの下限へと戻ってきました。ドルインデックスが94.5から95.5近辺まで急騰。それによりゴールドは下落。ドル高がゴールドに直接響いています。ギリシャ問題はとりあえずのデフォルトは先送りという流れになっており、それがドル買い、ゴールド、米国債の売り(利回りは上昇)につながっています。とりあえずのいざに備えてのロングを売っているということですね。

一昨日は下がらなかったシルバーは昨日はしっかりその分まで下げました。なんだったんでしょう、

木曜日の上昇分が売られる(2015年6月23日(火)掲載分より)

ゴールド、昨日は一日をかけての下落の日となりました。先週木曜日のFOMC後の上げはこれによりすべて売り戻された形になりました。上昇したときに書きましたが、やはり実需はまったく買っておらず、FOMCからのドル安とギリシャ情勢だけの逃避的買いであり、ゴールドだけ上がっていることからも、この1,200ドル声のレベルは維持できないであろうと思いましたが、やはり頭は重たくそれ以上買うものもなく、結局は上昇する前のレベルまで戻ってきました。

残念なのはゴールドの上昇には反応しなかったPGMが下げにはちゃんと反応して下がっているところ。プラチナは2009年前半のレベルまで、パラジウムは2013年5月以来のレベルです。投資家がNymexのポジションを売り逃げつつあります。

そしてちょっと意外なのはシルバー。昨日みんな下がっているのに不思議とシルバーだけ下がらず、若干の上昇でした。おそらくは74.5まで上昇していた金銀比価(レーシオ)に利食いの動き(ゴールド売り、シルバー買い)が出たのではないでしょうか?