図1.NY金 先物 (期近)日足チャート
期間:2014年10月3日から2015年2月23日まで
単位:ドル / トロイオンス

チャート出所:マーケットスピードより楽天証券作成

ギリシャ支援4ヶ月延長にも1,200ドルキープ(2015年2月23日(月)掲載分より)

金曜日の欧米はユーロ圏財務相会合の結果待ちということになりましたが、とりあえず今月末で期限を迎えるギリシャへの金融支援の4ヶ月延長が決定されましたが、それがちょうどマーケットの終わりと重なりましたが、1,200ドルは維持する形で一週間が終わりました。まさにFRBの金利上げ見通しとギリシャを巡る欧州の状況での綱引きが続きそうです。1,200ドルは心理的にも重要な節目であり、ここをホールドできるかどうかは今後の相場の流れにとっても意味のあるポイントだと思えます。来週は中国も旧正月が終わりマーケット戻ってくることもあり、このレベルに対する反応がどうなるか気になるところです。

円建てプラチナの4,500円割れはなかなか魅力的なレベルに近づいてきたと思っているのですが、どうでしょうか。昨年の安値が4,200円台まであったので、まだもう少しあるかもしれませんが、下のチャートでみると4,400円割れがあれば結構な安値ではないかなという感じですね。

図2.東京金・東京白金先物 (ともに期先)日足チャート
期間:2014年2月3日から2015年2月23日まで
単位:円 / グラム

出所:楽天証券作成

CFTC Commitments of Traders Report as of 17 Feb 2015(2月23日(月)掲載分より)

図3.NY金価格と投資家ポジションの推移

出所:筆者執筆「Bruce Report(ブルースレポート)」2月23日掲載分より

投資家ロングは590トンから497トンへ93トンの減少となり、2週間で193トンもの売りが出たことになります。価格はこの二週間で55ドル下がりました。かろうじて1,200ドルは支えられている状態です。

ギリシャ融資延長申請、ドイツ拒否(2015年2月20日(金)掲載分より)

旧正月でアジアは本当に静かなマーケットが続いています。前日のFOMCの議事録で上昇したゴールドはアジアでもしっかりでした。欧米も欧州ではギリシャ問題を背景に1,223ドルまで上昇する場面がありましたが、ニューヨークに入って失業保険申請件数が予想よりも少なかったことからドルが買われゴールドが売られました。その結果1,207ドルまで下落して戻ってきています。ギリシャは融資延長を申請したけど緊縮継続は約束しない。お金は借りたいけど返さない、ユーロ圏も出たくない、という姿勢。これはドイツが怒っても当然ですよね。自国の危機を武器に世界を脅しているようなそんな感じです。Grexitの可能性も高まってきたのではないでしょうか。ドル金利が上げるからと言ってもそんなにゴールドを売り込むわけには行かない、そんな気がします。

今朝の日経には「円建て金高値圏」の記事。この記事の通り、日本の金売りは続いています。2013年に円建て金が5,000円を瞬間的につけましたが、今は消費税を考えると店頭での買い取り値段が税込みで5,000円を超える日も多く、まだこんなにあるのね、と思わせるほどやはり一般の売りが続いています。2013年でとりあえず売り尽くし感があるのではと一部で言われましたが、やっぱり5,000円という節目になるとまだまだ出てくる感じです。日本の一般投資家(もしくはただの個人)が持ってる金の量はまだまだあるんですね、きっと。今こそゴールド持っていればよいのにと僕なんかは思うのですが。

Au1,200ドル割れもFOMC議事録で急騰(2015年2月19日(木)掲載分より)

昨日の午後にはアジアはほとんど旧正月入りとなり静かな射に血でした。アジア時間帯は1,207-1,211という狭いレンジでほとんど取引もない状態でした。欧米の時間帯には再び売られて1,200ドルをトライ。一時1,197ドルまで下げましたが、ニューヨークの午後、東京の朝4時ごろからFOMC1/27-28議事録の公開がありました。その内容に「多くの参加者は政策正常化の開始時期と関連したリスクバランスの評価を通じて、FF金利をより長期にわたり事実上の下限で維持するという考えに傾いたとの認識を示した。」とされており、簡単に言うとはゼロ金利をより長期間維持することを支持するということですね。金利上げが少なくともすぐではないということで、ドル円は119.30近辺から118.60へ急落。1,200ドル挟みだったゴールドは1,211ドルまで上昇ということになりました。米国債は急騰で10年物利回りは2.15%から2.08%へ急落。

メタル下落、Pt1,200ドル割れ(2015年2月18日(水)掲載分より)

中国が実質的に旧正月入りしてアジアはまったく買い意欲がない中少し弱含み。欧州の時間に入ってからは、売りが売りを呼ぶような展開となり、1,225ドルを割り込んだところでストップの売りが出て1,213ドルへ10ドルの下げ、そこからまた新たなストップで1,205ドルまで下げました。ニューヨークからのレポートにはETFからの売りが激しかったということです。ドル建てのゴールドの下値トライがどのあたりまであるか、ですが、とありあえずは1,200ドル、最終的な底値は1,130-40ドル、昨年の底値近辺ではないかと考えています。

注目された昨日の20年国債の入札は先週金曜日とは逆に順調に消化され、今度は長期国債の価格が急騰、金利は0.43から0.39へ急落となりました。なんだか振り回されますね。

プラチナが1,200ドルを大きく割り込みました。円建てでも4,500円を一瞬割り込みました。これは長期的にはよい拾いどころではないでしょうか。

図4.NY白金 先物 (期近)日足チャート
日足 2014年2月3日から2015年2月23日まで
単位:ドル

出所:楽天証券作成

米国休日で小動き(2015年2月17日(火)掲載分より)

昨日は米国がPresident’s dayでお休み。アジアも欧米も静かでした。ゴールドがしっかりで1,229ドルから始まってアジアでは1,234ドル、欧州では一時1,236ドルまで上昇しましたが、終わりは1,231ドルと結果的にはあまり大きな動きにはやはりなりませんでした。欧州でのギリシャ救済協議は、ユーログループがギリシャが既存の救済条件を遵守することを求めたことに対してギリシャはそれを受け入れられないとして物別れに終わりました。これによるユーロは1.14から1.1320まで下落しました。ゴールドもこれにより、上昇分を失った流れでした。ギリシャのユーロ圏離脱もありえるようなそんな物別れです。ふたたびギリシャ情勢に注目が集まることによってゴールドが上昇という可能性もありますね。要注意。それと今日はまた20年利付国債の入札があります。(10時半)、結果発表は12時45分。先週もこれでドル円が動いたので(入札結果不調で円高)、今日はこれもまた要注意ですね。

海水に含まれるゴールド(2015年2月17日(火)掲載分より)

これは時々セミナーのネタでも使っているのですが、海水にもゴールドは溶けています。 有史以来掘られたゴールドは10万トン、海水全体に溶けている量は50億トンと言われています。ただ海水1トンに溶けているゴールドの量は0.01グラム以下で、1グラムのゴールドを集まるには東京ドーム数杯分の海水が必要になります。ま、それを蒸発させるエネルギーや手間賃考えるとぜんぜん経済的に合わないということなんですね。