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しばらく日経平均・為替とも三角保ち合い継続の可能性-方向性のわからない時は相場を休む-
出島 昇
柴田罫線実践教室
株式会社オルタナレッジ「柴田罫線」で分析した提供レポートです。 「柴田罫線」というテクニカル分析をベースに、株式相場の分析、また今後の見通しなど幅広い情報提供をおこなってまいりま…

しばらく日経平均・為替とも三角保ち合い継続の可能性-方向性のわからない時は相場を休む-

2013/8/20
ドル・円チャートと日経平均チャートは、共に2月末を安値とし、5月22日と5月23日を高値する三角保ち合いの中の煮詰まりつつある段階で、ますます方向感のない動きが強まっているようにみえます。
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三角保ち合いの中で方向感のない動き、ますます強まる

ドル・円チャートと日経平均チャートは、共に2月末を安値とし、5月22日と5月23日を高値する三角保ち合いの中の煮詰まりつつある段階で、ますます方向感のない動きが強まっているようにみえます。方向感のない動きというのは、それぞれの持つ材料に対して強気と弱気が拮抗しているため、上へ行ったり下へ行ったりして、結果的に三角保ち合いが形成されているということです。その煮詰まる間にエネルギーがそれぞれ溜まるので、完全に煮詰まると大きくどちらかに放れることになります。もちろん材料がはっきりすれば早い段階でどちらかに放れることになります。

今、ドル・円の材料では、国内では消費増税を巡る思惑です。一般的な見方としては、消費増税の実施が先延ばしされると、円高となって株価は下落するというものです。それは、安倍政権が脱デフレ対策として金融緩和を続けるためには(円安への動き)、消費増税による国の財政健全化が前提になっているということです。そのため、消費増税を延期すると海外投資家が日本株を売り、為替リスクを避けるために先物で売っていた円を買い戻し、円高になるというシナリオがあります。しかし、これには別の見方もあり、消費増税が延期されれば日本国債の格付けが引き下げられ、円安に動くというものです。

アメリカでは、FRBによる量的緩和縮小の時期を巡る思惑です。早期(9月説)に縮小時期がスタートすれば長期国債の金利が上昇し、日米金利差からドル買い・円売りとなるという見方がある一方で、アメリカの景気回復に水を差し株価が大きく下げてドルが売られ、円高になるという見方もあります。又、次期FRB議長候補にタカ派のサマーズ元財務長官(ドル高派)、ハト派のイエメンFRB副議長(ドル安派)の二人の名前が挙がっており、どうなるのかまだ未定です。

さらにドル・円の材料としては、エジプト情勢の緊迫化でリスク回避の円買い、日本の貿易赤字の拡大で円売りというように、どちらに動くかわからない状況になっています。以上を背景にしてドル・円の三角保ち合いのチャートをみると、95円(ザラ場では94円も)~99円のレンジの動きとなっています。つまり、日経平均もこれと連動するとすれば13,300~14,500円とほぼ一致することになります。

三角保ち合いの状況での投資をどう考えるのか

三角保ち合いになっているということは、市場参加者の半分が強気、半分が弱気の状況でしのぎを削っているということです。通常、相場はどちらかの方に動き出すと一定期間は同じ方向に動きますが、現在のような薄商いの中では先物主導によってこれまでの材料を蒸し返して動くため、長続きせず結果的に方向性が定まらず、それが三角保ち合いとなっているとも考えられます。上放れするのか下放れするのかは上述した材料がどうなるのかによって決まりますので、結果が出るまでわかりません。投資を考えるにあたってシナリオをいくつか考えるのは大切ですが、前提には将来のことは誰にもわからないということを置いておかなければなりません。

相場の動きがわからないときは、相場を休むのが基本です。機関投資家やファンドなどはどんな相場でも動きを作って利ザヤを狙わなければなりませんが、個人投資家の利点は「相場を休み、勝つ確率が高いときのみ出動する」ことができることです。それにもかかわらず、プロと同じ土俵で戦っているデイトレードの人がいますが、最終的には生き残れないのが現実です。

今後の投資で最もわかりやすのは、三角保ち合いを下放れして13,000~13,300円水準まで下がることですが、この場合はもし上放れしたら、その後の大きな下げを待てばよいという心構えができるかどうかです。もう1つは確率で考えて、日経平均が上放れする可能性があれば、個別銘柄もほとんど同じような動きをしていますので、損切りを設定して少しずつ買ってみるということです。三角保ち合いの中のボックスで考えれば、8月2日の14,466円を上値とし8月12日の13,430円を下値とする動きが想定できますので、13,500円水準で買って14,000円台にのせたら利益確定を考えるということもありますが、利幅はそんなにとれないでしょう。

短期の方向性は読みにくいですが、現時点では中長期の視点でみると、為替の円安基調はアメリカの量的緩和の縮小に対し日本の緩和の継続ですので、日米金利差の拡大からいっても続くことになります。本格的な上昇は、5月23日の驚異的な出来高を考えると、11月23日の期日明け以降となる可能性が高いといえます。それまでに三角保ち合いを上放れるとひと相場あると考えられます。

(指標)日経平均

先週の予測では、日本もお盆休みに入ったことで市場参加者がますます少なくなり、先物主導の展開となるとしました。目先の下値は13,300円、上値は8月SQ値13,640円をクリアすれば14,000円としました。

上値を先に試す動きとなり、13日(火)に安倍首相の法人税減税報道と円高一服で8月SQ値13,640円を一気に突破し、△347の13,867円の大幅高となり、翌14日(水)も△183の14,050円と先物主導で14,000円台を回復しました。しかし、法人税減税が官僚から否定されると15日(木)は▼297の13,752円の大幅下落となり、週末16日(金)は前日のNYダウの大幅下落を受けて一時13,522円まで下げて▼102の13,650円で引けました。

結局、2月27日の11,253円を安値の基点とする三角保ち合い(為替と同じパターン)の中でのもみあいとなっており、8月2日の14,466円を上値抵抗ラインとし、下値抵抗ラインを8月12日の13,430円(ここを切ると13,300円台)とするもみあいの中で煮詰まりつつあります。この煮詰まりが続いて三角保ち合いの頂点まで続くとすれば、柴田罫線の引線は週に1~2本しかできないのが常と考えられますので、まだ3週間ほど方向感のない動きとなり、その後上放れか下放れかとなっていきます。

週明け19日(月)は薄商いのなか先物主導で買われ、オプションの権利行使価格13,750円を少し上回る△108の13,758円で引けました。値頃感が出た銘柄に押し目買いや買い戻しが入っていましたが、相場が持続するには全体の出来高・売買代金が膨らむ必要があります。

日経平均

(指標)NYダウ

先週の予測では、量的緩和縮小の9月実施の思惑がくすぶるなか経済指標が相次ぐため注目となり、チャートの形としては、7月18日からの15,500ドル台のもみあいの中で日足での7月31日の15,634ドル、8月2日の15,658ドルとダブル天井となったことで要注意としました。

結局、量的緩和策の9月縮小の実施の可能性について連銀総裁の発言が相次ぎ、長期金利の上昇となったことで、14日(水)は▼113の15,337ドル、15日(木)は▼225の15,112ドルと6月20日以来の下げ幅となりました。週末16日(金)も▼30の15,081ドルと3日連続安で引けました。このまま下げて引線の終値で14,756ドル以下で引けると柴田罫線で売転換出現となって調整が長引くことになります。そうでなければ、高値圏での日柄調整が続くことになります。

NYダウ

(指標)ドル/円

先週の予測では、今年になってからのチャートの形が2月25日の1ドル=90.9円をドルの今年の安値(円の高値)とし、5月22日の103.7円をドルの高値(円の安値)とする三角保ち合いを形成しており、下値は94円台、上値は99円台の間の動きになっているとしました。

日経平均と同様に三角保ち合いの頂点に向かうにはまだ多少時間がかかりそうですが、それまでの間は、上値は99円、下値は95円の間でのもみあいが続きそうです。このもみあいの中で、どちらかというと日米の金融政策の方向性の違い(米は金融緩和の縮小、日本は金融緩和の継続)で、日米金利差の拡大から円売り・ドル買いとなりやすい状況といえます。ただし、アメリカの株価が大きく下げればリスク回避の円買いも考えられますので、緩和縮小問題とアメリカ株式の動きは注意が必要です。

ドル/円

 

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