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待ちに待った急落調整局面へ-目先は下値模索的な動き続く可能性高いが、じっくり買い下がっていくところ-
出島 昇
柴田罫線実践教室
株式会社オルタナレッジ「柴田罫線」で分析した提供レポートです。 「柴田罫線」というテクニカル分析をベースに、株式相場の分析、また今後の見通しなど幅広い情報提供をおこなってまいりま…

待ちに待った急落調整局面へ-目先は下値模索的な動き続く可能性高いが、じっくり買い下がっていくところ-

2013/5/28
出島昇氏が「柴田罫線」というテクニカル分析をベースに、株式相場の分析、また今後の見通しなど幅広い情報提供をおこなってまいります。お客様の投資のヒントにお役立てください。
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16,000円接近まで急騰し、そこから戦後11番目の急落

先週の予測では、高値圏での物色が続くが、22日(水)のバーナンキ議長の証言でQE3にどう言及するか注目としました。悪材料が出なければ1ドル=105円、日経平均16,000円でいったんの調整を想定しましたが、結果的には23日(木)に103円台で、日経平均は15,942円まで急騰し、そこから14,483円まで1,459円の幅の急落となりました。

この急落は、値幅は予想以上に大きいものでしたが、きっかけ次第では、いつ起こってもおかしくない状況だったことで、15日(水)の一言メッセージで『山高ければ谷深し…高値圏で急騰すれば、要注意』としました。この中で、「現在のような急騰の場合は、調整すればこれまでのようなわずかの下落で済まず、本格調整ともなれば1/3押し水準でも2,000円近い下げになるとし、高値圏での買い(上昇中の株)は100%高値掴みになるとしました。又、このまま一気に15,000円台を回復する上昇となってくると、調整が起こる確率はますます高まり、『高値圏で株式市場が急騰すると短期資金が集中し、買い上がった後に一気に売りに転じて急落となるパターンとなる』」ことをアドバイスしました。

15日(水)に△337の15,096円と2007年12月28日以来の15,000円台を回復したあと、今週になると、20日(月)△222の15,360円、21日(火)△20の15,381円、22日(水)△246の15,627円となったあとの23日(木)の前場△315の15,942円と急騰し、後場になると急落となって▼1,143の14,483円となりました。きっかけは、中国の経済指標の悪化、国内の10年債利回りが一時1.0%と1年2カ月ぶりの上昇となったことと言われていますが、後解釈に過ぎないものといえます。週末の24日(金)は、前場は大幅反発で△383の14,867円で引けましたが、後場になると12時50分より一転して先物主導で再び急落し、一時13,981円と14,000円を割れる場面がありましたが、大引けにかけて下げ幅を縮めてプラスへ浮上し、△128の14,612円で引けました。

暴落ではなく、当然に予想された急落

先週の23日(木)の▼1,143の14,483円の1,000円という戦後11番目の下げを新聞、テレビのニュースは「暴落」という表現をしているところが多くありました。暴落は、基本的には上昇トレンドの天井圏でもみあっているか、ゆるやかに上昇しいている時に突然の悪材料(相場のトレンドに転換をきたすような)で下落することを意味しますので、正確には急落という表現になります。急落は、過熱して急騰したあと何かのちょっとした悪材料でも起こるもので、今回は急落ということになります。

国会の質疑応答で、民主党の議員が安倍総理に対し「今回の1,000円を超す下げは、アベノミクス相場の化けの皮がはがれたことになるが、総理はどうお考えですか」という質問をしたところ、安倍総理は「株式についてはお答えできません」と回答していました。

今回の急落は、すでに先週の『山高ければ谷深し』のメッセージで述べたように、高値圏での無理な急騰であり、その結果の急落に過ぎません。ただし、高値から2,000円の下落ですので、16,000円水準は時間が経つほど上値のフシとなってきますので、当分は高値更新する相場は難しくなってくると考えられます。無理した急騰の予兆はすでに見受けられていました。

例えば、15日(水)は△337の15,096円と大幅高となって2007年12月28日以来の15,000円台を回復した日ですが、本来ならば全面高のところが、値下がり銘柄数が1,011と値上がり銘柄数635を大きく超えています。又、22日(水)の△246の15,627円と15,600円台を回復した時も、値下がり銘柄数853、値上がり銘柄数743と値下がり銘柄数が多くなっています。これは先物主導で日経平均に影響を与える値ガサ株を買い上がった結果(この日ファーストリテイリングだけで日経平均の指数の114円を押し上げています)であり、今回の急騰がいかにいびつな上昇であったかがわかります。その結果、23日(木)に前場一気に△315の15,942円まで急騰し、中国の経済指標の悪化、長期金利の上昇を悪材料として急落となったわけです。日本株式の上昇は、欧米に比べて無理して買い上げた結果の急落という面が強く、その証拠に欧米株式はそれほどの下落となっていません。

今回の下げは2,000円近い下げとなっており、反発力も弱く、このまま時間が経過すると本格調整に入ることになります。目先の下値抵抗ポイントは、24日(金)の安値が13,981円ですので、14,000円の大台を守れるかどうかとなります。この水準でポジション調整的な処理が続いたあと反発に向かうのか、それとも14,000円を割って下値確認となっていくのかは今のところわかりません。ただ、個別銘柄の買いは、業績好調な銘柄を日経平均の14,000円水準に合わせてもう一段下があることを前提に買っていくところです。

本日の日経平均は、為替も100円台の円高となっていることもあり、▼238の14,373円で寄り付き、▼585の14,027円まで下げたあとは下げ渋り、▼469の14,142円で引けました。

(指標)日経平均

先週の予測では、105円台までの円安が続けば15,500~16,000円のゾーンまで上昇するとし、円安が一服となれば15,000円水準でのもみあいを想定しました。しかし、為替は1ドル=103円台までの円安に留まっているにもかかわらず、NYダウが高値更新していることで、先物主導で日経平均は22日(水)には4日続伸で△246の15,627円となりました。そして23日(木)の前場は、一時△315の15,942円まで上昇しましたが、後場になると一転して急落となり、▼1,143の14,483円と▼7.32%の急落となりました。週末の24日(金)は、大幅反発で始まるものの後場急落し13,981円まで下げ、大引けでは反発して△128の14,612円と乱高下を繰り返しました。

15日(水)の一言メッセージの「山高ければ谷深し」で高値圏で急騰すれば要注意とし、本格調整となれば2,000円近い下げになるとしました。このまま一気に15,000円台を回復する上昇となれば調整の起こる確率はますます高まるとしましたが、先週は23日(木)の高値15,942円と24日(金)の安値13,981円まで約2,000円幅の下落となりました。

今週は、値動きの荒い展開が想定されます。週後半の乱高下を受けて警戒感が高まっており、手持ち株をいったん減らす売りが出やすくなる一方で、上昇局面で買い遅れた投資家の押し目買いも入るため、上下動の大きい相場となりそうです。2日間の急落でスピード調整という見方もありますが、しばらくはポジション調整的な処理もあり、又、上昇すると先物主導による売り仕掛けも出やすいので、注意する必要があります。24日(金)の13,981円まで長い下ヒゲの陰線となっていますので、この下ヒゲを実体で埋めてくる可能性があります。

週明けの27日(月)は、早速下ヒゲを埋める動きとなり▼469の14,142円で引けました。裁定解消売りと個人投資家の投げ売りで14,000円を試す動きとなりました。目先14,000円を守れるかどうかに注目となります。単純に計算すると、11月13日の安値8,619円から5月23日の15,942円までの上昇幅の1/3押しは13,500円水準となります。

日経平均

(指標)NYダウ

先週の予測では、金融緩和による金余りが株高をサポートしているものの、好調な経済指標からQE3(量的緩和)からの「出口論」が株式市場に影響を与える可能性が出てきています。そのためバーナンキ議長の議会証言が注目になるとしました。

22日(水)は、バーナンキ議長が証言で「金融政策の持続方針」を示したことで一時△154の15,542ドルと史上最高値を更新するものの、その後、労働市場の改善があればQE3の規模を縮小させると発言したことで一転売りに転じ、▼80の15,307ドルとなりました。週末の24日(金)も引き続きQE3の縮小懸念から売りに押されるものの、△8の15,303ドルと小幅反発で引けました。

先週は、バーナンキ議長が雇用が回復すればQE3の早期縮小に踏み切る可能性を示唆したことでその可能性を探る展開へ。今週の経済指標の好調さが相次ぐ場合は縮小の可能性が高まり、NYダウは調整局面に入ってくることになります。特に28日(火)の3月ケース・シラー住宅指数の回復が続くかどうかがポイントです。ただし、最も重視しているのは雇用ですので、来週の雇用統計が注目となります。

NYダウ

(指標)ドル/円

先週の予測では、バーナンキ議長の議会証言でのQE3に対する発言内容が為替相場に影響を与えるとしました。そのため、レンジの幅を101~104円と大きく想定しました。

週前半は、アメリカの経済指標の改善からドルが買われ103円台への円安進行となりましたが、週半ばはセントルイス連銀やNY連銀総裁のQE3の規模縮小の発言があり、102円台へ。22日(水)のバーナンキ議長の発言は「足元の金融緩和継続の方針」であったものの、その後の質疑応答で「労働市場の改善があればQE3の規模を縮小させる」との見解を示したことで、103円以上にドルは買われず、23日(木)は日本株式の急落からリスク回避の円買いとなって101円台への円高進行となりました。週末はさらに円高が進み100.90円で引けました。想定した101~104円のレンジいっぱいに上下動しました。

今週は、日本株式の大幅な下落によって、これまで急速な円安で買ってきたドルをいったん売る動きにつながり、円は高値で推移する公算が大きいといえます。アメリカのQE3の規模縮小の可能性が高まれば、ドル買い、後退すればドル売り方向となります。100~102円のレンジを想定。

ドル/円

 

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