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日経平均は、目先は15,000円目標に、高値圏での動きへ-為替は、中期では1ドル=110円目標へ-
出島 昇
柴田罫線実践教室
株式会社オルタナレッジ「柴田罫線」で分析した提供レポートです。 「柴田罫線」というテクニカル分析をベースに、株式相場の分析、また今後の見通しなど幅広い情報提供をおこなってまいりま…

日経平均は、目先は15,000円目標に、高値圏での動きへ-為替は、中期では1ドル=110円目標へ-

2013/5/14
出島昇氏が「柴田罫線」というテクニカル分析をベースに、株式相場の分析、また今後の見通しなど幅広い情報提供をおこなってまいります。お客様の投資のヒントにお役立てください。
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先週は、予想より早い1ドル=100円突破で、14600円台で終了

先週は、前週末3日(金)の4月雇用統計が予想を上回る改善となったことで、ゴールデンウィーク明けの7日(火)は、為替の1ドル=97円台から99円台の円安を受けて大幅反発となり、△486の14,180円と4年11カ月ぶりに14,000円台を回復しました。しかし、ここからはバブル後の1番底1992年8月18日の14,309円、2番底の1995年7月3日の14,485円が上値のフシに転換しているため、まずは14,300円台が中長期チャートでは、大きな上値のフシになるとしました。

しかし、先週は、5月に入ってからの欧州中央銀行(ECB)やオーストラリア、韓国などの利下げが相次ぎ、世界的な金融緩和期待からの欧米株式の上昇(独DAXやアメリカ株式の史上最高値更新)を受け、さらに円安基調を背景に週末のSQ清算日を前に買い仕掛けも入り、8日(水)には14,421円まで上昇するものの、9日(木)は14,191円と14,000円台での荒い動きとなっていました。この時点までは、週の終値で14,300円台を突破するのは難しいとみていましたが、この日(9日)のアメリカ市場では、新規失業保険申請件数が予想外の5年ぶりの低水準となったことで雇用の回復が期待されドル買いへ、さらにFRBが資産購入規模を縮小するとの思惑からのドル買いで一気に1ドル=100円を突破(2009年4月以来4年1カ月ぶり)しました。

これを受けて10日(金)の日本市場は△217の14,449円で寄り付くとすぐに14,500円台を回復し、為替が1ドル=101円台をつけると14,600円台を回復し、大引けは14,607円で引けました。5月SQ値は14,601円でしたので、これを終値で上回る14,607円ということで、翌週は堅調な動きが想定されることになりました。

経済と政治は表裏一体。1ドル=100円突破の背景は?

アメリカは対中国対策として日本の経済回復をサポート

安倍政権下で日銀の黒田総裁が誕生し、デフレ対策としての「金融緩和」を実行し、急激な円安進行となってきました。この背景には、アメリカの対中国対策としての日本経済の復活が戦略としてあるといわれています。これほどの急激な円安ともなれば、海外の輸出企業にとってはマイナスになることから安倍政権に対して、先週のG7でも円安誘導として批判される可能性がありました。

5月に入って欧州中央銀行が利下げし、続いてオーストラリア、韓国が利下げをしましたが、これはドル高・円安の流れに対して自国通貨高を防ぐための利下げではないかという見方もあります。そのため、先週は1ドル=100円突破は暫くは難しいという見方が多かったのですが、9日(木)のアメリカ市場で新規失業保険申請件数が予想を上回る改善からアメリカの景気回復が期待されてドル買いとなり、さらにFRB当局者が改めて「資産買い入れペースを緩める可能性がある」と発言したこでドル買いが加速し、1ドル=100円を突破しました。

つまり、G7の開催中にFRB当局者から円安を誘導するような発言が出たということは、アメリカ政府はさらなる円安を容認するということを示したことになります。もちろんG7ではルー米財務長官は「日本がルールを守るかどうか、注視し続ける」というコメントを出し、各国の批判を和らげる対応をしています。

今のところ、アメリカ政府は「日本の経済力を強めて中国に対抗できるようにすることが自国の利益」と考えている可能性があり、日本政府が妥当な水準としている1ドル=110円まではクレームをつけないかもしれません。ただし、スピードが早過ぎるので、何らかの批判的なコメントが出ていったん円高へ振れる局面もあるでしょう。

次の円安の目標は、2009年4月の101.2円(ザラ場101.4円)を突破したことで、2008年8月の110円水準が目標となりますが、その前に103円台、その次は105円台のフシがあります。ドル/円の過去の傾向として、いったんレンジを突破すると、はずみがついてトレンドが長く続くというものがあります。当面は、100~105円のレンジの動きとなる可能性があります。

今週は、15,000円を目指し、高値圏での動き

為替が予想外に早く1ドル=100円を突破し、先週末のG7で円安に対して各国からの表立った批判が出なかったことで、日本のデフレ脱却のための金融政策は容認されているという見方から、円安基調が続くことが想定されます。

そうなると、今週の日経平均は、円相場を睨みながら15,000円を目標に上値を試す動きとなりそうです。週半ばには3月期企業の決算発表が一巡しますが、円安が進めば輸出関連企業の収益期待がさらに高まり、海外資金が主力株を買う勢いが強まることになります。ただし、先週までの上昇が急だっただけにテクニカル的な過熱感から利益確定売りも出やすく、又円安基調といっても一本調子で進行するわけではない中、海外の材料で為替が変動すれば株価の値動きも荒くなる局面があるかもしれません。

チャート上は、月足での1989年12月29日の38,915円の史上最高値をつけた後の2点底である1992年8月18日の14,309円、1995年7月3日の14,485円を週の終値で上回り、さらに2007年7月9日の18,261円の戻り高値から2009年3月10日の最安値7,054円までの下落幅の2/3戻しである14,525円を上回って引けました。一般的に株価の回復力を測る目安として「2/3戻し」は全値戻しとなる可能性が高いため、当面は18,261円が目標となります。

本日は、先週のG7で為替の円安について表立った批判がなかったことで、週明けの本日午前8時頃にはオセアニア市場で一時1ドル=102円の円安進行となりました。これを受けて日経平均は△151の14,759円で寄り付き、後場寄りには14,849円まで上昇しました。しかし、その後円安進行が一服したことで利益確定売りから上げ幅を縮め、△174の14,782円で引けました。

(指標)日経平均

ゴールデンウィーク明けの先週は、前週末の4月雇用統計が予想を上回る改善となり、為替が一気に1ドル=97円台から99円台の円安となったことで大きく上昇して始まることが想定されました。

結局、週明けの7日(火)は△486の14,180円と5日ぶりに大幅反発となりました。さらに、ECBやオーストラリアの利上げから世界的な金融緩和期待が広がり欧米株式が上昇し、円安基調も続いていることで、9日(木)には14,409円まで上昇し、終値は利益確定売りで▼94の14,191円と3日ぶりの反落となりました。しかし、週末の10日(金)は、前日のアメリカで新規失業保険申請件数が改善したことをきっかけにドル買いが進行し、円は100円を突破する急落となったことで、△416の14,607円となって5月SQ値14,601円を上回って引けました。

今週も円安基調が続けば株式市場は上値を試す展開が想定されます。先週末G7の開催中に1ドル=100円を突破する円安となり、各国の円安に対する批判が出ることが心配されましたが、通貨安競争回避で一致し、麻生財務相は「円安批判は出なかった」との見方を示しました。世界的な金融緩和やアメリカの景気回復への期待を支えに、円安基調が追い風となれば、次のフシ目の15,000円を視野に高値圏での動きが想定されます。

13日(月)は、先週末のG7で円安批判を受けなかったことで、週明けの為替がオセアニア市場で1ドル=102円の円安進行となり、これを受けて一時14849円まで上昇しました。その後は円安一服を受けて上げ幅を縮め△174の14782円で引けました。

日経平均

(指標)NYダウ

先週の予測では、3日(金)に△142の14,973ドルとなって4月11日の14,887ドルの最高値を更新し、再度の買転換出現となったことで、さらなる上昇が期待できることになるとしました。目先は、15,000ドル水準で一進一退の動きが想定されますが、雇用情勢がポイントですので、9日(木)の新規失業保険申請件数の結果は材料になるとしました。

結局、5月になって欧州中央銀行(ECB)やオーストラリアなどの利下げが相次ぎ、世界的な金融緩和期待から株式市場に資金が向かい、7日(火)に初めて15,000ドルを突破しました。史上最高値を更新中ですので、上値のメドは今のところ見通しがつきませんが、中長期の上昇トレンドラインを引いてみると、16,000ドル水準を目指している形といえます。

現在は、世界的な金余り期待から資金が株式に向かいやすく、相場に過熱感が乏しいことから下値不安は少なく、アメリカの景気回復を裏付ける景気指標の結果が出ると、さらに上昇することが期待されます。ただし、量的緩和の縮小・停止の前倒し観測(出口戦略)がくすぶり出しており、一方的な上昇にもなりにくいところです。

NYダウ

(指標)ドル/円

先週は、1ドル=100円を目指す動きとなっても100円を突破するには材料不足であり、100円を前に一進一退の動きを想定し、98~99円台のレンジとしました。

8日(水)までは想定通り99円を挟んだもみあいとなっていましたが、9日(木)にアメリカ市場で新規失業保険申請件数が予想より減少し、FRBが資産購入規模を縮小するとの思惑からドル買いとなり、急激な円安進行となって1ドル=100円を4年1カ月ぶりに突破しました。さらに10日(金)の日本市場では101円台をつける円安となりました。

2009年4月6日の101.2円を上回ってきたことで、次の目標は2008年8月15日の110.05円となります。G7の開催中に1ドル=102円目前まで円安が進んだものの、日本に対する表立った批判は出ませんでした。政府は適正水準を110円と考えているようであり、ここが当面の目標となります。ただし、目先は103円台、その後は105円台となります。

ドル/円

 

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