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世界景気減速懸念から上値は重く、下値は金融緩和から限定的
出島 昇
柴田罫線実践教室
株式会社オルタナレッジ「柴田罫線」で分析した提供レポートです。 「柴田罫線」というテクニカル分析をベースに、株式相場の分析、また今後の見通しなど幅広い情報提供をおこなってまいりま…

世界景気減速懸念から上値は重く、下値は金融緩和から限定的

2012/10/10
先週は、10月相場は経験則からも安値をつけるケースが多いので、背後に流動性相場の期待があるものの、先に下値を探る展開を想定しました。
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先週前半下値を試すが、後半はアメリカの好調な経済指標受けて反発

先週は、10月相場は経験則からも安値をつけるケースが多いので、背後に流動性相場の期待があるものの、先に下値を探る展開を想定しました。特に、目先はこの日(10月1日)に75日移動平均線(8,866円)を切る▼73の8,796円で引けたので、ここからの下値のメドは9月6日の安値8,646円としました。8,646円水準は昨年からのもみあいで累積売買高が厚いところですので、堅い下値ラインとするところだからです。又、日経平均の下げが大きくみえても、円高基調を受けて指数に連動する輸出関連の大型株が下がっている傾向が強く、内需関連の好業績株はしっかりしており、何でも下がっている状況ではありません。

結果的に、週前半は9月ユーロ圏製造業PMIが14カ月連続、中国の9月製造業PMIが2カ月連続で共に景気判断の分れ目である50P割れとなり、9月の日銀短観では大企業製造業が3四半期ぶりに悪化し、世界経済の減速を示す指標が相次ぎ、日経平均は3日(水)には8,738円まで下げて終値は8,746円となりました。このまま下値を試すのかと思ったところ、アメリカの経済指標が次々と改善を示したことでドルが買われ、NYダウは上値を試す形となりました。その結果、為替が円安方向へ振れ、下げていた主力の輸出関連株(特に自動車)が買い戻されて、4日(木)は△77の8,824円、5日(金)は△38の8,863円と続伸して引けました。

日本市場の引け後のアメリカ市場では、注目の9月の雇用統計は、9月非農業部門雇用者数は予想通りとなり、9月失業率が前月比▼3%の7.8%と2009年1月以来の低水準となったことで、NYダウは一時△86の13,661ドルまであり、終値は△34の13,610ドルと年初来高値更新と同時に2007年12月10日以来約4年10カ月ぶりの高値となりました。

再度下値確認の動きも

先週末の5日(金)の9月雇用統計で失業率が大幅改善し、NYダウは4年10カ月ぶりの高値となる13,610ドルで引けました。今週は、相場の上昇基調が続いて高値更新しただけに、米企業の7-9月期決算の業績内容や欧州問題で悪材料が出れば、NYダウは利益確定売りが先行する可能性がありました。昨日8日(月)のアメリカ市場は、世界銀行やIMFの成長見通し引き下げや決算発表を控え、NYダウは▼26の13,583ドルと反落しました。

連休明けの日本市場は、雇用統計の改善を受けてドル買い・円売りとなって円安基調が続くことが想定されますが、今後発表される国内企業の4-9月期決算は下振れする可能性が高く、上値を追う動きは限られそうです。ただし、下落場面では、日銀が月末の金融政策決定会合でデフレ脱却を目指し、何らかの緩和策を打ち出すとの見方から下値は限定的だと思われます。本日の日本市場は、世界景気の減速懸念もあり、手掛かり材料も不足していることで▼93の8,769円と反落しました。

今週は、中国市場の休場明けとなり、中国の景気減速への警戒感があり、日中関係悪化の業績への影響も懸念材料となります。これらを考えると、物色対象は、外部環境の影響を受けにくい中小型株へのシフトも考えられるところです。 欧米共に株式市場は、ここから上値を追うのは難しく、企業決算の不安を考えると上値は9,000円、下値では金融緩和期待から9月6日の安値8,646円が抵抗ラインとなるところですが、2日間中途半端に戻したことで8,646円を切って8,500円を試す場合も想定するところです。

(指標)日経平均

先週は、中国市場が休場で、ECB理事会、ドラギ発言、9月の雇用統計を含む経済指標の内容に左右されるとしました。75日移動平均線(9月28日時点8,860円)を割り込むと調整が長引くが、8,646円は強力な下値抵抗ラインになるとしていました。

結局、3日(水)に8,738円まで下げて終値8,746円となりましたが、米経済指標を好感しドル高・円安となり、ユーロでも円安が続いていることで輸出株が買い戻され、4日(木)は△77の8,824円、5日(金)は△38の8,863円と8,800円台を回復してきました。

今週は、先週末の米雇用統計の改善を受けて円安基調が続き、主力の輸出関連株は買い戻しが続きそうでしたが、連休明けの9日(火)の日本市場は世界銀行とIMFの経済成長見通しの引き下げを受け、又、米国の決算内容も不安があることから、▼93の8,769円と3日ぶりの反落となりました。再び9月6日の安値8,646円を試す動きも考えられます。基本は、8,600~8,900円を想定。

日経平均

(指標)NYダウ

先週の予測では、週末の9月雇用統計に注目が集まるが、それまでは相次ぐ経済指標に一喜一憂する展開も想定されるとしました。

結果的に、好調な経済指標が相次ぐことになりました。1日(月)は9月ISM製造業景況指数が4カ月ぶりに50を上回り、3日(水)は9月ISM非製造業景況指数、9月ADP全国雇用者数も予想を上回り、4日(木)は製造業受注額、そして5日(金)は9月の雇用統計で失業率が2009年1月以来の低水準となり、NYダウは13,661ドルまであって、△34の13,610ドルとなり、年初来高値と同時に2007年12月10日以来の高値で終わりました。

今週は、相場の上昇基調が続き、高値を更新したところですので、企業の業績やギリシャ問題などで悪材料が出ると利益確定売りが上値を押さえることになります。今週から米企業の7-9月期決算が始まりますので、最初のアルコアやJP・モルガン・チェースなどの決算内容は企業業績全体の方向を占う上で重要といえます。それにギリシャやスペインの財政問題が引き続き要注意です。今週は、上値を試すというより、高値圏でのもみあいとなりそうです。

NYダウ

(指標)ドル/円

先週は、日銀の金融緩和が見送りならば円買いの流れ、9月の雇用統計が予想を下回ればドル売り・円買いとなりやすいとしましたが、日銀の追加の金融緩和は見送られたものの雇用統計は予想を上回り、ドル買い・円売りとなりました。ユーロに対して円が売られたこともあってジリジリと円安基調となり、週末の雇用統計では失業率が7.8%と2009年1月以来の水準へ低下したことで一時ドルは78.87円まで買われ、78.67円で引けました。77~78.5円を想定していましたが、予想を超える円安基調となりました。

今週は円安基調が続きそうです。先週の9月の雇用統計で雇用情勢の回復を示す結果になったことで、ドル買い・円売りの動きとなりやすく、11日(木)開催予定のG7で為替相場の安定や欧州債務問題などが議題に上がり、「円安」が意識されるところです。78~79円台前半が想定されます。

ドル/円

 

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