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世界的過剰流動性相場始まる-2012年は日本株のパフォーマンス大きい-
出島 昇
柴田罫線実践教室
株式会社オルタナレッジ「柴田罫線」で分析した提供レポートです。 「柴田罫線」というテクニカル分析をベースに、株式相場の分析、また今後の見通しなど幅広い情報提供をおこなってまいりま…

世界的過剰流動性相場始まる-2012年は日本株のパフォーマンス大きい-

2012/2/21
出島昇氏が「柴田罫線」というテクニカル分析をベースに、株式相場の分析、また今後の見通しなど幅広い情報提供をおこなってまいります。お客様の投資のヒントにお役立てください。
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先週は日柄調整を想定するが、日銀の追加金融緩和の決定で上放れ

日経平均は、2月8日(水)に9,015円と約3カ月ぶりの9,000円台回復となりました。その後、目標達成感やテクニカル的な短期の過熱感から9,000円を挟んだもみあいとなったことで、先週は日柄調整を想定しました。ところが、14日(火)に日銀が追加の金融緩和を決定し、さらに、1%を目処とするインフレターゲット策を設定したことで、日銀がデフレ対策に乗り出したという見方もあって円安が進み、15日(水)は△208の9,260円と昨年10月31日の9,152円を突破しました。チャートの上放れの形としては、昨年9月26日の8,359円、11月25日の8,135円、12月19日の8,272円という三点底(逆三尊天井)が確定したことになります。そして、週末17日(金)は△146の9,384円と一段高となり、昨年2月17日の10,891円からの下降トレンドを上に抜けて終わりました。日銀による予想外の金融政策変更で、日本株式は1週間で437円上昇することになりました。

世界的過剰流動性相場始まる

2月6日(月)に、「過剰流動性から考えられる楽観的シナリオ」として、NYダウは2007年10月11日の14,198ドルの史上最高値を目指すとし、また、目先、NYダウが13,000ドルを試す動きとなれば、円高ながら、日経平均も割安感から9,351円を試すとしました。結局、日経平均が9,384円となった17日(金)の引け後、NYダウは高値12,967ドルと13,000ドルに接近しました。日経平均が一時9,400円台のせとなったのは、日銀の追加の金融緩和によって円安トレンドへ転換する可能性があることで、NYダウより上昇率が高くなってきているからです。

「過剰流動性から考えられる楽観的シナリオ」に円安トレンドへの転換が加わってきましたので、より現実的なものになってきました。2012年の日本株式は、大規模な復興需要から、GNPは△2.2%とアメリカのGNPと同じくらいの成長率が想定されています。これに世界的金余り(過剰流動性相場)と円安トレンドが加われば、日本株式の上昇率は大きくなる可能性があります。

過剰流動性相場は金融相場ともいわれ、大型株主体に買われる相場といえます。金が有り余っていますので、大量に売買できる大型株を外国人投資家が買い、循環物色となって大型株が底上げしていき、それが一服した時に中小型株が買われるという展開になります。株価が上昇しても、ユーロ経済の成長率低下を受けて世界経済が芳しくありませんので、不景気の株高という現象になります。何故ユーロ経済が悪化するかというと、ギリシャのように債務問題から金融支援を受けた国は、国内で緊縮財政を徹底しなければならないため、不況が深刻化し、ユーロ圏全体に悪影響を与えていくからです。

当面の相場の動きを考えると

金余りといっても、上昇し続ける株式市場は無いわけで、株式市場の調整のキッカケはユーロ圏の債務問題から悪材料が出た時に急落し、それを織り込んで金余りから再び上昇するということの繰り返しが考えられます。一般的に、上昇相場の時は、2カ月上昇して1カ月調整、そして再上昇というパターンが考えられます。

昨年は一年近く調整をしていますので、最低でも5カ月くらいは上昇が続くものと思われます。しかし、5カ月上げ続けるというものではなく、2カ月上昇して1カ月調整し、再び上昇するというものです。そう考えると、1月18日の8,550円で買転換していますので、3月中旬くらいまで上昇することになります。多分、その間に1万円挑戦の動きが出てくることになり、その近辺にきた時、何か悪材料が出ると、それをキッカケに急落して1カ月くらい調整するというパターンになるかもしれません。この時の急落、つまり、上昇相場での急落は、短期で大きく利益が取れる買い場となります。何故なら、上昇相場での下落は、いずれ前の高値を抜いてくるという特徴があるからです。その時は、好業績銘柄で大きく上昇したものの押し目を狙うのが確実に儲けるポイントとなります。

目先、ここからの日経平均について、1万円までそのまま上昇するという強気の見方と、一服したあと1万円を目指すという見方があります。前者は、アメリカの景気回復が明白になってアメリカ株式の上昇が続くということや、中国が金融緩和に転じてくるということから、そのまま日本株式の上昇を加速させるという見方です。後者は、先週だけで5%上昇し、騰落レシオも130%台で短期的過熱感が出ており、さらに、心理的フシ目の9,500円台は、震災後の急落から戻した水準で出来高が膨らんだところなので、当然一服するところとの見方です。前者は、ファンダメンタルズを中心に置き、後者はテクニカルを中心に置いた見方といえます。私としては、後者の見方となります。一服すれば出遅れ株の押し目を買って日経平均の1万円接近で利食い、リスクを減らすならば、1万円接近後の大きな調整を待つことになります。

本日は、昨日19日に中国人民銀行が預金準備率の0.5%引き下げを発表したことで、世界的な金融緩和の流れが一段と鮮明になり、前場に高値9,549円をつけて大台を回復しました。9,500円台には売り物多く、後場になると、利益確定売りに押されて△100の9,485円で引けましたが、6カ月半ぶりの高値となりました。円安を好感して自動車や大手銀行の主力株が買われました。今週は、NYダウ次第のところもありますが、9,500円台を一気に上に抜けるのは難しいかもしれません。

(指標)日経平均

先週は、テクニカル的な過熱感も出ていたことで日柄調整を想定していました。しかし、2月14日(火)の金融政策決定会合で日銀が予想外の追加の金融緩和を決定し、さらに、1%を目処とするインフレターゲット策を取り入れたことで、日経平均は△52の9,052円と2日ぶりの9,000円台となりました。そして、翌日15日(水)は、円安進行を受けて主力の輸出関連株中心に買われ、△208の9,260円となって昨年10月31日の9,152円を突破し、三点底(逆三尊天井)が確定しました。週末は一段高の△146の9,384円となり、昨年2月17日の10,891円からの下降ラインを上に抜けました。9,500~9,600円台は過去出来高が多いところですので、売り物多く、今週は横もみとなる可能性が高いといえます。

本日は、中国の預金準備率の0.5%引き下げや対ユーロでの105円台への円安進行を好感し、前場は昨年8月以来の9,549円まであって△128の9,512円でした。しかし、後場になると、今晩にユーロ圏財務相会合を控えていること、また、アメリカ市場が休場であることから上値を追えず、やや膠着感が強まって△100の9,485円で引けました。

日経平均

(指標)NYダウ

先週は、週前半にはギリシャ支援に関する不透明さから軟調な場面もありましたが、16日(木)は、好調な経済指標受けて△123の12,904ドルと3年9カ月ぶりの12,900ドル台のせとなりました。週末17日(金)は、ギリシャ支援が20日(月)のユーロ圏財務相会合で決定するとの見方から、12,967ドルまであって△45の12,949ドルとなりました。

今週のNYダウは、20日(月)がプレジデンツデーで祝日のため4営業日となりますが、ギリシャ支援が決定されてもかなり織り込んであり、13,000ドルの大台にのせるかどうか注目となります。目先は、13,000ドルの心理的フシで一旦一服してもおかしくないところですが、そうはなっても現在の金余り相場では大きな調整とはならないと思われます。

NYダウ

(指標)ドル/円

2月13日(月)の予測では、アメリカの経済指標が改善されれば、ドル買い圧力が強まることになるが、77.0~78.3円の中で78円を試す動きを想定しました。

ところが、2月14日(火)の金融政策決定会合で日銀が予想外の追加の金融緩和を決定し、さらに、1%を目処とするインフレターゲット策を取り入れたことで、一気に円売り優勢となって78.3円を上に抜け、78.427円のドル買い・円売りとなりました。16日(木)は、78.929円となって昨年8月4日の78.859円を上に抜けました。そして、週末17日(金)は、1月消費者物価指数が4カ月ぶりの高水準となり、ドル買い・主要通貨売りとなって、円は79.597円まで売られました。目先は、80円が上値のフシとなりますが、79~80円のもみあいのあと、81円を試す動きとなりそうです。79円を大きく切らないでもみあいが続けば、円安トレンドの方向がよりハッキリしてくるものと思われます。

ドル/円

 

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