6490 日本ピラー工業 東証1部

四季報新春号によると、半導体業界向けビラフロン下期減速。ただ、柱のメカニカルシールが震災復旧向け想定超。フッ素樹脂など原材料上昇あるが、減益幅縮小。13年3月期はメカニカルシール増産効き、反転増。

2010年10月20日の378円からの上昇で2011年2月21日の840円まで短期で2.2倍化。ここをピークに高値圏のもみあい中に3月11日の大地震が発生し、3月15日の531円まで急落。5月9日の791円まで戻すものの急激な円高を受けて再急落し、8月24日に442円まで下落しました。その後、安値圏(440~500円)でのもみあいが続き、11月11日に431円で二番底をつけて短期の上昇トレンド(B)を形成し、今年1月11日に580円をつけてやや上向きの横もみ(C)となって昨年2月21日の840円からの下降ライン(A)にアタマを押さえられ、2月3日に560円で売転換出現となっています。このまま、押し目浅く反発し、1月23日の585円を上に抜ければ1月11日の580円、1月23日の585円、2月3日の582円の小さな三尊天井を抜けることになるので、一段高となって昨年7月4日の650円を試す動きとなります。

日本ピラー工業

6632 JVCケンウッド 東証1部

四季報新春号によると、タイ洪水で売上高、営業益20億円の下押し要因。円高逆風。カーエレ苦戦。業務用無線改善と構造改革効果でこなすも増益幅縮小。リストラ特損ナシ。2013年3月期は災害影響なくカーエレ上向く。

2010年8月25日の201円を安値に上昇トレンド(A)を形成し、この中で2011年3月10日の500円まで上昇。3月11日に大地震が発生して3月15日の324円まで下落し、戻りを試すものの上昇トレンド(A)を切ったことで7月27日の459円が戻り高値となり、その後は急激な円高を受けて10月5日の249円まで下落しました。ここから反発して11月9日の339円、12月6日の330円と二山形成してまで押し目を入れて再上昇し、三角保ち合いを上に抜け、2月2日に339円で買転換しました。押し目買い有利と考えられます。

JVCケンウッド

5803 フジクラ 東証1部

四季報新春号では、タイのFPC主力工場群が浸水し、生産再開は早くて2月。休業人件費負担巨額。復旧費用特損等で最終赤字。13年3月期も前半は影響残る。2月6日(月)に2012年3月期の連結最終益が90億円の赤字見通しを発表。しかし、未定としていた期末配当を25円にすると発表。2月7日(火)は悪材料出尽くしで264円まで上昇し、△9円の250円と反発しました。

チャートをみると、リーマンショック後の安値2009年3月3日の202円を底に急騰し、この年の8月4日の544円まで上昇。高値圏でもみあって2010年4月1日に549円とダブル天井の形を作って下降トレンド(A)となりました。この中で、タイの洪水が直撃し、2011年11月22日に205円まで下落するものの、2009年3月3日の202円を切らずに緩やかな上昇トレンド(B)となっています。この上昇トレンド(B)の中で、11月22日の205円、今年1月18日の211円とダブル底となり、上値では12月7日の246円、1月26日の250円とダブル天井となっていたところを2月7日に250円で買転換して上放れしつつあります。

フジクラ

6952 カシオ計算機 東証1部

四季報新春号では、主力の時計は上期震災からの戻り想定超。電子辞書堅調で前期の新事業先行費用消減となっていましたが、2月1日の決算発表では、今期連結最終益100億円の予測が20億円に下方修正となりました。しかし、底値圏でもみあっており、2月2日に434円の安値をつけて悪材料出尽しから反発となっています。

2009年8月31日の939円の高値から下降トレンド(A)の中にあります。この中で、2010年6月30日の525円まで下げて上昇トレンド(B)を形成していましたが、2011年3月9日の742円まで上昇したところで、3月11日の大地震が発生し、ここから下向きの先細三角形(C)となりました。この煮詰まったところで横に抜けて9月29日に508円の高値をつけてもみあいとなり、11月10日の431円、今年1月6日の431円、2月2日の434円と三点底をつけて2月8日に494円で買転換出現となっています。ただし、三点底が確定するには、昨年9月29日の508円を終値で上に抜ける必要があります。決算発表で下方修正となって悪材料出尽しの動きとなっており、2013年3月期は新興国需要好調見通しですので、508円を抜けてくることが期待されます。ただし、あくまでも戻りは限定的と考えられます。

カシオ計算機

6768 タムラ製作所 東証1部

四季報新春号では、完全子会社化した光波のLEDが照明・自販機の省エネ受け好調。利益主柱の電子化学実装も下期拡大。タイ浸水で客先需要に不安残すが、原料高消化し営業益復調。13年3月期はHV部品など戦略製品拡大し、増収増益見通し。

チャートをみると、2009年7月6日の442円の高値からの下降トレンド(A)の中で、2010年11月1日に195円の安値をつけ、2011年2月14日の279円まで戻し、もみあっているところで3月11日の大地震が発生して3月15日の144円まで下落。ここから反発して4月15日の283円まで上昇し、250~270円台のもみあいが続くが、6月13日の273円の高値をつけたあとは急激な円高を受けて再下落し、10月5日の174円の安値をつけました。ここで174円を安値として10月28日の214円を高値とする三角保ち合い(B)となり、今年1月18日に217円で上放れとなって1月20日に228円まで上昇して押し目を形成しています。

タムラ製作所