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欧州債務懸念後退で日米ともボックスの上限を目指す
出島 昇
柴田罫線実践教室
株式会社オルタナレッジ「柴田罫線」で分析した提供レポートです。 「柴田罫線」というテクニカル分析をベースに、株式相場の分析、また今後の見通しなど幅広い情報提供をおこなってまいりま…

欧州債務懸念後退で日米ともボックスの上限を目指す

2011/10/12
出島昇氏が「柴田罫線」というテクニカル分析をベースに、株式相場の分析、また今後の見通しなど幅広い情報提供をおこなってまいります。お客様の投資のヒントにお役立てください。
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先週は週前半安・後半高で中途半端な位置からの戻り

先週は、10月相場は世界経済の景気悪化に注目が移り、それを織り込む形で株価の下落となれば、相場の当面の底打ちの可能性も想定できるとしました。週前半は、中国の経済指標の悪化やドイツの8月小売売上高の4年間で最大の減少、さらに、アメリカの個人消費支出や個人所得の予想を下回る結果から、世界景気の減速懸念が生じ、さらに、ギリシャのデフォルト問題の再燃もあって、10月3日(月)は▼154の8,545円、10月4日(火)は▼89の8,456円、10月5日(水)は▼73の8,382円と一時震災後の安値を下回り、いよいよ当面の買ゾーンに突入してくるかと思われました。しかし、EUでの欧州金融機関への資本増強報道やアメリカの9月ADP雇用統計・ISM非製造業景況指数が予想を上回ったことを受けて欧米株式が反発に転じ、日経平均も10月6日(木)は△139の8,522円、10月7日(金)は△83の8,605円と2日続伸して引けました。反発したといっても、売買代金・出来高は薄商いで、8,000~9,000円の間で下げ過ぎた主力株が買い戻されているに過ぎないようです。

今週は8,000~9,000円のボックスの中で上限を試す動き

先週末10月7日(金)のアメリカ市場で、注目の9月雇用統計の非農業部門雇用者数が予想の6万人から10万3,000人と予想を上回ったことで、一時△108の11,232ドルまで上昇しました。しかし、格付け会社フィッチがスペインとイタリアの格付けを引き下げたことで▼20の11,103ドルとマイナスに転じました。まだまだ欧州債務問題は尾を引きそうですが、米景気に対する過度の悲観論は後退しているようにもみえます。

今週の目先の問題は、欧州金融安定基金(EFSF)の拡充に向け、ユーロ圏17カ国のうち残る2カ国(マルタとスロバキア)の議会採決が予定されており、これが承認されると欧州債務問題が一旦後退し、欧米株式が上昇して日経平均もつれ高となると思われます。また、中国では9月消費者物価指数の公表があり、歯止めがかかっている緩和的な金融政策に転換できれば、過度の景気減速懸念が和らぎ、世界の株式市場は目先落ち着く可能性があります。それでも、日本市場の戻りは限定的で、出来高・売買代金の薄商いの現状では実需の買いは少なく、下げ過ぎた主力株の買い戻しによる上昇となります。

週明けの昨日の海外市場は、欧州債務危機が後退し、欧米株式が大幅上昇となりました。独のメルケル首相と仏のサルコジ大統領が、3週間くらいで(10月末)銀行への資本増強と債務危機対策をまとめることで一致したことが発表されました。さらに、破綻が懸念されていたベルギー・仏の金融機関のデクシアが国有化されるという報道から、NYダウが△330の11,433ドルの大幅反発となりました。直近の上値抵抗ラインである9月15日の11,433ドルでピッタリ止まって引けました。このまま上昇して8月31日の11,739ドルを終値で上に抜けることができれば、「三尊天井の崩れ型」となってさらに上を目指すことになります。欧州債務問題の解決への道が見えてきたくらいで、そこまで上昇するとは考えにくいところです。ただ、昨日の11,433ドルで短期の買転換となりましたので、基本的には10,719~11,539ドルのボックス圏の中で上限を試すという形になります。いえることは、8月31日の11,739ドルを超せないでボックス圏のもみあいが長く続けば、再び10,719ドルを切ってきた時には10,404ドルで止まらず、10,000ドルを試す動きが想定されます。投資スタンスとしては、保有株が戻ればキャッシュ化が良いと思われますが、短期売買でリスクを取れる人は損切り前提の売買となります。現時点では、中期的な下降トレンドにありますので、売り損なうと塩漬け株になる可能性が高いからです。

本日の日経平均は、△127の8,733円で寄り付くと、一時8,806円と8,800円台を回復したものの、この水準では戻り売りが多く、また、今晩予定されているスロバキア議会でのEFSFを巡る投票に対する様子見もあって、△168の8,773円と上げ幅を縮小して引けました。あくまでも主力株の買い戻しであり、出来高は15億6,644万株・売買代金は1兆1,028億円と薄商いで、新規の買いは今のところみられません。

(指標)日経平均

先週は、週前半安・後半高となりました。週前半は、欧州債務問題に加え、中国・アメリカの経済指標悪化で世界景気の減速懸念から世界同時株安となり、10月3日(月)は▼154の8,545円、10月4日(火)は▼89の8,456円、10月5日(水)は▼73の8,382円と一時震災後の安値を下回りました。しかし、EU財務相らが欧州金融機関への公的資金注入を検討しているという報道から、NYダウが10,404ドルの下値抵抗ラインに達して急反発したことで、10月6日(木)以降、欧米株式は反発に転じました。これを受けて、日経平均も10月6日は△139の8,522円、10月7日(金)は△83の8,605円と2日続伸して引けました。週明け10月10日(月)は、日本市場は休場でしたが、欧州で独のメルケル首相と仏のサルコジ大統領が10月末までに銀行への公的資金注入と債務危機対策をまとめることで一致したことが買い安心となり、NYダウは△330の11,433ドルと大幅反発しました。

本日の日経平均は、△127の8,733円で寄り付くと、一時8,806円と8,800円台を回復しました。為替で1ユーロ=104円台の円安となっていたこともあり、自動車・電機の輸出関連株中心に買われました。しかし、8,800円水準では戻り売りが多く、高値圏でもみあって、大引けは△168の8,773円で短期の買転換となりました。9月16日の8,864円を終値で超えることができれば、9,000円を試す動きとなると考えられます。アメリカ市場で今晩から始まる決算とスロバキアでのEFSFを巡る投票が注目されます。

日経平均

(指標)NYダウ

リーマンショックの暴落から2009年3月9日に6,440ドルで底打ちし、アメリカ政府のゼロ金利政策、QE1、QE2の量的金融緩和によって上昇トレンド(A)を形成し、今年5月2日の12,876ドルでピークとなりました。7月21日に12,794ドルとダブル天井となって7月27日に12,302ドルで売転換が出現し、8月9日の10,588ドルまで急落しました。その後、終値ベースで10,719~11,539ドルのもみあいとなり、この上値水準で8月17日の11,550ドル、8月31日の11,739ドル、9月20日の11,550ドルと三尊天井、下値では8月9日の10,588ドル、9月22日の10,597ドルとダブル底の形となりました。

先週は、世界の景気悪化懸念を織り込む動きから、いずれ下放れとなって10,719ドルを切ってくることを想定しました。そして、その日の10月3日(月)に▼258の10,655ドルとなって10,719ドルを下に切りました。10月4日(火)は、ギリシャ支援が先送りとなり、欧州金融機関に経営不安が生じたことで一時10,404ドルとこれまで下値ポイントとしていたところに到達し、ここでEU財務相らによる金融機関への公的資金注入報道で急反発し、△153の10,808ドルとなりました。その後、欧州信用不安が後退し、アメリカの経済指標の改善もあって3日連続の大幅上昇となり、10月6日(木)は11,123ドルで引け、週末は11,232ドルまで上昇するものの、スペイン・イタリアが格下げされたことで▼20の11,103ドルで引けました。

10月3日(月)に10,655ドルと10,719ドルを切って下放れの形となったものの、欧州金融機関に公的資金注入という金融不安を食い止める手段として最も期待されている対策の1つが検討されることになったことで、一旦の反発となりました。さらに、週明けの海外市場では、独のメルケル首相と仏のサルコジ大統領が10月末までに銀行への公的資金注入と債務危機対策をまとめることで一致したことで、NYダウは△330の11,433ドルと大幅反発しました。柴田罫線ではろあ買が出現して売転換の状態が中立となり、直近の上値抵抗ラインである9月15日の終値11,433ドルに到達して引けました。ここからまず11,550ドルを超えられるかとなりますが、さらに、8月31日の11,739ドルを終値で上に抜けると、三尊天井の崩れ型となって、さらに上昇することになります。そうなると、当面は底を試すのは遠のくことになります。そうでなければ、時間はかかりますが、10,404→10,000ドルを試す動きとなってきます。

NYダウ

(指標)ドル/円

先週の予測では、市場は米景気の減速をある程度織り込んでおり、76.5~77.5円の間のもみあいを想定しました。

結局、先週は10月3日(月)の高値77.246円、安値76.528円の中に収まる動きとなりました。10月3日は、ユーロ売り・ドル買いが強まって円に対しても77.246円まで買われました。その後、ギリシャ向け支援継続に不透明感が出てきたこともあってユーロ売り・円買いとなり、ドルに対しても76.528円となりました。そして、基本的には76円台後半の狭い動きに終始し、週末10月7日(金)は、雇用統計が改善してドル買いの動きとなったものの、欧州債務問題の不透明感から77円台を突破できず、76.863円で引けました。チャートをみると、今年4月6日の85.52円からの下降トレンド(A)を横に抜け出しており、目先、下値抵抗ラインは76円前後となっています。基本は76.5~77.5円の動きで、76.5円を下に切ると、まずは76.21円を試すことになります。76.5~77.5円のもみあいを想定。

ドル/円

 

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