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急落・大商いとならなくても新しい材料が出れば反発する局面だが-NYダウは短期の三尊天井の確定-
出島 昇
柴田罫線実践教室
株式会社オルタナレッジ「柴田罫線」で分析した提供レポートです。 「柴田罫線」というテクニカル分析をベースに、株式相場の分析、また今後の見通しなど幅広い情報提供をおこなってまいりま…

急落・大商いとならなくても新しい材料が出れば反発する局面だが-NYダウは短期の三尊天井の確定-

2011/9/27
出島昇氏が「柴田罫線」というテクニカル分析をベースに、株式相場の分析、また今後の見通しなど幅広い情報提供をおこなってまいります。お客様の投資のヒントにお役立てください。
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先週の注目のFOMC期待ハズレで大幅下落

先週は、戻りがあれば手仕舞い優先で空売りもという想定をしていました。しかし、前週末のEU財務相会合が失望売りとなって欧米株式が急落したことで、3連休明けの9月20日(火)の日本市場は▼142の8,721円のマイナススタートとなりました。あとは、9月20~21日のFOMCに注目とし、内容が良ければ、NYダウが反発して日経平均も連動するので手仕舞い優先・空売り有利となるが、期待ハズレに終われば、ギリシャ問題も絡んで9月14日の終値ベースでの年初来安値8499円を試す動きとなるとしました。

9月21日(水)のFOMC声明では、オペレーションツイストと言われる「長期国債を4,000億ドル購入し、短期国債を4,000億ドル売却」という金利を引き下げる対策を出しましたが、想定内のもので失望売りとなり、さらに、「景気は著しい下振れリスクがある」と下方修正したことで、NYダウは▼283の11,124ドルの大幅下落となりました。これを受けて、9月22日(木)の日経平均は、▼180の8,560円となって年初来安値8,499円を試す動きとなりました。この日は、9月の中国景気指数(PMI)が予想を下回ったことでアジア株式も急落、さらに、ギリシャ問題が不透明なことで欧州株式も急落と、世界同時株安の動きとなりました。そして、アメリカ市場では世界景気の悪化懸念が強まり、一時▼527の10,597ドルまで暴落し、終値は▼391の10,733ドルとなりました。シカゴの日経225先物は8,375円と8,500円を大きく割り込んでいましたが、9月23日(金)は休日のため翌週の動きがどうなるかということになりました。週末のアメリカ市場では、目先下げ過ぎの反動で、NYダウは△37の10,771ドルと小反発し、シカゴの日経225先物は8,445円となっていました。

NYダウは短期の三尊天井の確定

先週9月22日(木)に『NYダウのチャートが悪化している。当面は10,990ドルを守れるか』というメッセージを書きました。『NYダウの柴田罫線の形をみる限り、大きな調整となる可能性が出てきました。2009年3月9日の6,440ドルの底値からの上昇トレンドの中で、今年5月2日の12,876ドル、7月21日の12,794ドルとダブル天井のような形となって7月27日に12,302ドルで売転換が出現し、上昇トレンドを切って8月9日の10,588ドルまで下落しました。ここからの反発で、8月17日の11,550ドル、8月31日の11,739ドル、9月20日の11,550ドルと三山(三尊)を形成しており、このまま下げて終値で10,990ドル(確実には9月12日の10,824ドル)を切ると三尊天井の完成となって一段安となります。当面、1つは、安値圏で上下動(好材料で反発して悪材料で反落)を繰り返しながら、どこかで大きく急落するシナリオを、もう1つは、急落する場合、大きな悪材料が出る必要があり、それがなければ上下動を繰り返して上値・下値を切り下げ、3月15日のザラ場安値8,227円(もしくは8,000円)を試す動きとなり、その時にNYダウが10,000ドルを試す動きとなっていれば、1つの買い場というシナリオが想定されます。そのタイミングを待つということになります。日経平均の動きは、NYダウの動きをみて判断することになります。』

結局、このメッセージを書いた日に、アジア市場の急落・ギリシャ問題の不透明感からユーロが急落(円に対しては2001年6月以来約10年ぶりの1ユーロ=102円台)となって欧州株式が全面安となり、アメリカ市場では世界景気の二番底懸念が高まって一時▼527の10597ドルまで暴落し、終値は▼391の10,733ドルとなりました。

NYダウのチャート(柴田罫線)をみると、先週末9月23日(金)時点で、三尊天井を作って9月12日のザラ場安値10,824ドルを終値で切ったところで三尊天井が確定したことになります。まずは、8月9日の10,588ドルを試すとしましたが、9月22日(木)に10,597ドルまで下げて終値が10,733ドルとなっており、ザラ場・終値ともにダブル底のような形となっているため一旦反発の可能性がありました。そのため、9月23日(金)は△37の10,771ドルと小反発しています。ここからすぐに再下落となるのか、多少戻りを試すのかとなりますが、戻りを試す場合は11,000ドルを終値で回復できなければならないでしょう。そうならなければ、次の下げで10,719ドルを切ると急落というパターンになりやすくなります。

欧州債務問題への危機から新しい材料が出るのかどうかに注目

現在の相場環境は、欧州債務問題、中国やインドの経済の減速、及びアメリカ経済の景気後退など悪材料だらけですので、これを織り込む動きとなっているわけですが、それをNYダウが織り込まない限り、世界の株式の上昇は難しいといえます。その場合のNYダウの下値抵抗ラインが、今のところ10,000ドルという水準だと思われます。そうなると、日経平均の下値ポイントである3月15日の8,227円(もしくは8,000円)とは、下げ幅からは一致しない可能性が高いので一旦もみあいに入る可能性もあります。もしくは、NYダウとしてはやや下げ足りませんが、10,400ドル水準まで下げて反発すれば、日経平均も8,227円水準まで下げて反発ということも考えられます。結局、日本株式は、NYダウにサポートされる以外はありませんので、NYダウの動きに注目しておくことになります。

現在までの世界の株価をみると、欧州株式は40%近い下落、新興国でも25%近い下落となっており、何か新しい好材料が出ると大きな反発となる状況にあります。特に、欧州の各国政府は債務危機を食い止める緊急性が高まっていることを認識してきており、何らかの対策が出る可能性があります。方法としては、日本が以前やったような銀行への公的資金の導入による資本の増強ですが、それがなされると、世界の株式は反発に向かうことになります。インド・中国も欧米の景気が悪化すれば、自分達に飛び火することが分かっていますので、欧州の支援には全力を尽すといっております。

特別に新しい材料が無く反発すれば、単なる下げ過ぎからのリバウンドの可能性が高いので、戻りは大きくなく、再び安値を切ってくる相場となるでしょう。そのため、何か新しい材料が出るのを待つか、急落・大商いを待つかということになります。

本日の日経平均は、欧州債務問題が深刻化していることや、為替が1ドル=76円台前半、1ユーロ=102円台の円高となっていることもあり、全面安となって8,359円まで下落し、▼186の8,374円と年初来安値を更新しました。下値目標の3月15日のザラ場安値8,227円に接近してきましたが、出来高が伴わない下げですので、例えこの水準で反発しても、新しい材料などが出なければ戻りは限定的となります。また、NYダウの下げの位置が中途半端ですので、日米同時に底打ちというタイミングには今のところなりにくいので、もうしばらくは様子を見る必要がありそうです。

(指標)日経平均

先週は、前週末の2日間の大幅高を受けて、戻りが続くようなら手仕舞いのチャンスとしていました。しかし、EU財務相会合の失望売りで、欧米株式が大幅下落となったことで、3連休明け9月20日(火)の日本市場は▼142の8,721円の反落スタートとなりました。9月21日(水)は、方向感なく△19の8,741円と小反発しましたが、引け後のアメリカ市場で注目のFOMCが期待以上のものとならず、材料出尽しとなって、NYダウは▼283の11,124ドルと急落しました。

連休前9月22日(木)の日本市場は、アメリカ株安、中国の経済指標の悪化によるアジア株安、さらに、ユーロに対して円高進行となったことから、後場一段安となって▼180の8,560円で引けました。日本が休日の9月23日(金)のNYダウは△37の10,771ドルと小反発しましたが、シカゴの日経225先物は8,500円を割れていました。連休明けの日本市場は、▼12の8,547円で寄り付くものの、欧州債務問題と1ユーロ=102円台の円高進行となったことで、先物主導で大きく売られて▼186の8,374円の年初来安値を更新しました。8,359円まで下げて8,374円で引け、再び売転換となって、終値ベースで2年半ぶりの安値となりました。目先、3月15日の8,227円に接近していますが、急落・大商いでの下げとはならず、割安感から反発しても上値は今のところ限定的ですので様子見となります。

日経平均

(指標)NYダウ

先週9月19日(月)は、期待されていたEU財務相会合で失望売りとなって欧州株式が急落となり、▼108の11,401ドルとなりました。9月20日(火)は、△7の11,408ドルと小反発したものの、9月21日(水)は、注目のFOMCが想定内の金融緩和策であり、「景気は著しい下振れリスクがある」と表明したことで、▼283の11,124ドルの大幅反落となりました。そして、9月22日(木)は、NYダウの大幅下落をきっかけにアジア株式の急落、欧州株式の急落と世界同時株安となり、この日のNYダウは一時▼527の10,597ドルまで暴落し、終値は▼391の10,733ドルとなって再度の売転換出現となりました。週末は下げ過ぎの買戻しから△37の10,771ドルとなっています。

先週9月22日(木)の分析通りの動きとなってきました。戻りの高値で三山(三尊天井)を形成しており、10,990ドル(確実には9月12日の10,824ドル)を切ってくると再度の売転換となって、まずは8月9日の安値10,588ドルを試す動きとなってくるとしました。結局、早く、この日の日本市場の引け後に想定通りの動きとなりました。現在のチャートの形をみると、ザラ場では、8月9日の10,588ドルに対する10,597ドル、終値では8月10日の10,719ドルに対する10,733ドルとダブル底のような形になっており、このまま一旦反発したあと、10,719ドルを切ってくると、再び大幅安となる可能性があります。特に、戻り弱く11,000ドルを終値で回復できずに10,719ドルを切ると、急落が考えられます。NYダウが大きな反発となっていくには、売られ過ぎの水準(10,000ドル)くらいまで下げる必要があり、そうなった時にはじめて欧米の具体的な株価対策が出ることになります。

NYダウ

(指標)ドル/円

先週の予測では、76.5~77.5円のもみあいを想定していましたが、ギリシャ問題が再び不透明となって欧州信用不安が高まり、9月21日(水)のFOMC声明も期待ハズレとなってリスク回避の円買いとなり、日本市場では9月中間期末を前に輸出企業のドル売りで、76.114円まで急落しました。9月22日(木)は、一旦76.943円までドルが買い戻されるものの、NYダウが▼527の10,597ドルまでの大幅下落となると、再び円が買われて76.114円をつけました。週末は、欧州株式の持ち直しをキッカケにNYダウがプラスに転じたことで、ドルに買い戻しが入り、76.652円で引けました。

目先のチャートでは、9月12日の77.17円でドルの売転換となって9月22日の76.114円まで下落し、週末9月23日に76.652円で短期の買転換となっています。ただし、この買転換は、4月6日の85.52円からの下降トレンド(A)に上値を押さえられている形です。このまま上昇しても77→77.5円がフシとなりますが、逆に、9月22日の76.114円を終値で切ると、8月19日の75.95円で止まらず、一段安となる可能性があります。

ドル/円

 

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