1976 明星工業 大証

5月13日の決算発表では、11年3月期は大幅減収減益。12年3月期は海外受注案件増やし、増収確保狙う。最終利益は特別損失の減少で△108.1%の見通し。自己資本率63.83%、PBR0.74、PER11.5。同社はLNG(液化天然ガス)の設備に欠かせない熱絶縁工事を手掛けており、LNG関連銘柄として出遅れ感がある。また、LED照明関連分野育成に力を入れる。

チャートをみると、2008年10月7日の139円を安値に下値を上昇トレンド(A)→上昇トレンド(B)と切り上げています。この上昇トレンド(B)の中で、今年3月7日に372円の高値をつけて押し目を形成中に、3月11日に大地震が発生し、3月15日の187円まで急落しました。しかし、原子力の代替エネルギーとしてのLNGが話題となり、急反発となって3月28日には375円まで上昇し、3月7日の372円を3円上に抜けました。ここをピークにもみあい、三角保ち合いを形成している中で、4月22日に318円で売転換が出現し、さらに5月13日の決算発表で11年3月期が大幅減収減益となったことで大幅下落となり、6月7日に224円の安値をつけました。今、この224円を安値に反発しているところです。

明星工業

8002 丸紅 東証1部

5月6日発表の2011年3月期の連結決算は、純利益が前期比△43%の1365億円。12年3月期の連結純利益は11年3月期比△25%の1,700億円の見通し。年間配当を3円増やし15円の予定。4月25日に買推奨しましたが、その後の動きをみて改めて分析しました。

チャートをみると、2008年11月21日の260円、2009年3月12日の265円でダブル底となって上昇トレンド(A)を形成し、6月15日に490円の高値をつけました。ここから431~491円のボックス相場(B)となって2009年11月27日の434円を安値に上放れとなり、2010年4月15日に604円まで上昇しました。このあと、急激な円高を受けて本格調整となり8月27日の428円まで下落しました。ここからは、アメリカの量的金融緩和策を受けて世界景気が回復に向かい、今年2月15日には675円の高値をつけました。目先材料出尽しとなって調整となり、3月10日に603円で売転換が出現しましたが、翌日3月11日に大地震が発生して3月15日には446円まで急落しました。3月14日に、臨時で、リバウンド狙い5銘柄の買推奨のうちの1銘柄としてこの丸紅(買ポイント(1)510~530円、(2)470~490円)を出しましたが、翌日3月15日には481円(ザラ場では446円)となって3月18日には570円、4月4日には622円まで上昇しました。

現在は、4月4日の622円を高値に下落となっていますが、これはアメリカの景気回復の遅れや、中国の利上げからの景気減速懸念が出ていることで商社株が一旦売られているものと考えられます。チャートの形をみると、昨年8月27日の428円からの上昇トレンド(C)となっています。

丸紅

8227 しまむら 東証1部

5月28日の日経新聞で、2011年3-5月期の連結営業利益が前年同期比2割減の65億円前後になったと報道されるものの、12年2月期は「売上高が前期比4%増の4570億円、営業利益が微減の396億円を見込む」となっていました。5月30日は売られるものの5月31日は7,650円まで上昇し、しかし、その後、日経平均の下落につれ安して6月3日に7,330円で売転換となりました。

チャートをみると、2009年3月12日の4,800円で底打ちしたあと、急騰となって10月5日の9,200円まで上昇しました。ここから11月23日の7,550円まで下落し、大きく上下動したあと2010年4月27日の9,630円と高値を更新し、ここをピークに下降トレンド(B)となりました。この下降トレンド(B)の中で、9月24日の7,420円をつけたあとは横もみとなって下降トレンドを抜け出すものの、11月19日の8,090円を高値にもみあいの下放れとなって、2011年2月1日の7,230円まで下落しました。ここから、3月1日の8,070円まで反発し、押し目を形成している時に3月11日に大地震が発生して3月15日の5,880円まで急落しました。

昨年7月14日の8,530円の高値からのチャートをみると、戻り高値を上に抜けない下降トレンド(C)となっており、この中で、大震災で3月15日の5,880円まで急落して短期の上昇トレンド(D)を形成し、その戻りが5月19日の7,680円、5月31日の7,650円とダブル天井のような形となって6月3日に7,330円で売転換が出現しました。信用取り組みは6/3時点で0.32倍となっています。

しまむら

7012 川崎重工業 東証1部

4月28日の決算発表で、11年3月期の連結営業利益は426億円となりました。さらに、12年3月期は2桁の増収増益見通しで、年間配当を前期比1円増加の4円を予想しています。前年度と比べて、プラント・環境事業、モーターサイクル&エンジン事業等を中心に増加が見込まれています。

チャートをみると、2008年10月27日の117円で底打ちとなり、上昇トレンド(A)を形成しています。この中で、昨年11月2日の210円の安値からの上昇で今年3月9日に352円まで上昇後、一服しているところで3月11日の大地震が発生し、3月15日の245円まで急落しました。ここからの反発の途中で、業績上方修正期待から買いを集め、大震災前の3月9日の352円を抜けて4月1日には377円まで上昇しました。4月28日には好決算が発表されましたが、目先は織り込み済みとなっており、5月27日の286円まで下落して反発となっています。

川崎重工業

6997 日本ケミコン 東証1部

4月22日に405円で買転換が出現したものの、この時は4月25日の424円まで上昇後、押し目を形成して4月4日の425円に対するダブル天井のような形になっていることで、このまま押しが浅く、4月4日の425円を終値で抜けると「二山形成後の浅い押し」からの上放れの形となって一段高が期待できるとしました。

結局、5月9日の400円を安値に反発となり、5月20日の500円まで一気に上昇しました。しかし、この高値圏を日足でみると5月20日の500円、5月25日の502円、6月1日の509円と順次上値を切り上げる順上げの三尊天井となって6月6日の473円で売転換が出現しました。5月24日の467円を終値で切ると一段下げてくる可能性が高いと思われます。

日本ケミコン