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トピックスからみると、日経平均は縮小の3段上げでピークの可能性も-新規の買いは止め、保有株のキャッシュ化優先-
出島 昇
柴田罫線実践教室
株式会社オルタナレッジ「柴田罫線」で分析した提供レポートです。 「柴田罫線」というテクニカル分析をベースに、株式相場の分析、また今後の見通しなど幅広い情報提供をおこなってまいりま…

トピックスからみると、日経平均は縮小の3段上げでピークの可能性も-新規の買いは止め、保有株のキャッシュ化優先-

2011/4/12
出島昇氏が「柴田罫線」というテクニカル分析をベースに、株式相場の分析、また今後の見通しなど幅広い情報提供をおこなってまいります。お客様の投資のヒントにお役立てください。
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先週は一段の円安となるも東電の海への汚染水放出で上昇できず

先週は、下落幅の三分の二戻しを達成したことで、さらに日経平均が一段高となるには、為替が昨年11月29日の84.394円、12月15日の84.481円のダブル天井となっているところを突破するドル高・円安になることが必要だとしました。ところが、為替は4月6日(水)に85円台に入ったものの、この円安は東電の放射能汚染水の海への放出発表を受けての日本売りで、逆に週前半は下落となりました。しかし、週末は切り返して△177の9,768円で引けました。

先週4月5日(火)に、東電が福島原発の低濃度汚染水を海に流出したことを発表し、これが世界中にニュースとして速報され、日本市場は先行き不安から▼103の9,615円の反落となりました。引け後のアメリカ市場では、長期金利が上昇し、日米金利差の拡大や、欧州の利上げ観測からドル月円は85円台、ユーロ月円は121円台の急激な円安となりました。しかし、4月6日(水)の日本市場は、東電の原発事故処理対応の杜撰さで▼31の9,584円と続落しました。

その後、この日のNYダウが欧州の財政懸念が後退したことで、12,450ドルまで買われ△32の12,426ドルと年初来高値を更新しました。4月7日(木)の日本市場は、一段の円安とNYダウ高を受けて9,687円まで上昇するものの、翌日にSQを控えて上げ幅を縮小し△6の9,590円の小幅反発で終わりました。この日の引け後のアメリカ市場で、日本で再びマグニチュード7.1の大きな地震が起こり、津波警報が発令されると、一時▼98まで下落しましたが、津波警報が解除されると、下げ幅を縮小して▼17の12,409ドルでした。週末の日経平均は、夜中の地震が原発への新たなトラブルをもたらさなかったことで値頃感から買いがはいり、後場になると円安や計画停電の原則打ち切りを手掛かりに一段高となって△177の9,768円の大引けとなりました。SQ値は9,612円、終値は9,768円でしたので、目先は下げる場面あれば押し目買いの形となります。

日経平均の一段の上昇にはトピックスの上昇が必要

NYダウの動きや、為替からみると、今週は多少下げても堅調な動きと想定することもできますが、トピックスからみると3月22日の869P、4月1日の874Pとダブル天井となっており、すぐに突破する形とはならず、接近後、いったんの下落の可能性が高いといえます。これまで、なかなか日経平均が上昇できないのはトピックスの上値が重いためです。それは、東電の暴落によってトピックス構成銘柄であるメガバンクや大手保険会社の含み損が拡大(東電の株を多く所有)していることを嫌気して、これらの株が売られ、トピックスが上昇できずに日経平均の足を引っ張っているということです。ということは、東電が当面の底を打って反発することで解決することになりますが、原子力事故の問題がまだ進行中ですので、底を打つといっても戻り売りの形であり、大底圏でのもみあいが続くことになるでしょう。

トピックスからみると、日経平均は3段の縮小型の上昇で一区切り…1つの主要シナリオ

先週のNYダウは、週半ばに2年10カ月ぶりの高値12,450ドルをつけ、利益確定売りが出やすい状況の中、原油先物相場が連日で直近の高値を更新し、これが商品相場の上昇基調を強めていることでインフレ懸念が生じ、4月7日(木)は▼17の12,409ドル、4月8日(金)は▼29の12,380ドルの続落となりました。

日経平均は、先週末4月8日(金)は値頃感から買い戻しが入り、9,804円まであって△177の9,768円で引け、4月のSQ値9,612円を上回って引けました。普通ですと、もう少し堅調推移が想定されるところですが、トピックスをみると、目先ダブル天井(3月22日の869P、4月1日の874P)となっており、ここを一気に抜くのは難しく、そうなると、日経平均も4月1日の9,822円を若干抜くくらいのところが今回の戻りとなることも考えられます。それは、日経平均の上昇の仕方からも考えられるパターンです。上げ方をみると、今のところ縮小3段上げの型となっています。

  • 一段目 (03月15日)8,227円 → (03月22日)9,625円 上昇幅1,398円
  • 二段目 (03月29日)9,317円 → (04月01日)9,822円 上昇幅505円
  • 三段目 (04月08日)9,536円 → (XX月XX日)9,836円 上昇幅300円
    として

3段目の基点を4月8日の9,536円とすると、2段目の上げ幅が505円ですので、3段目はそれよりさらに縮小し、最大300円幅の上昇とすると9,836円となり、4月1日の高値9,822円を少し上回ったところとなります。そうなると、トピックスも4月1日の874Pに接近するくらいとなりますので、この水準が今回の大地震後の一通りの上昇の終わりとみることができ、次はどこまでが下値かを探ることになります。これを1つの主要シナリオと考えておきます(場合によっては、4段の縮小型になることもあるし、別の調整のパターンもありますが、そうなった時に分析します)。

上がるか下がるか確率の問題だとすれば、下がる確率が高い

上述したのは、チャートのフシと上げ方からみた調整入りのシナリオですが、日本市場をとりまく環境に目をやってもマイナス要因がプラス要因よりもはるかに多いと思われます。

プラス要因
欧米と日本の金利差から円安トレンドへ(ただし、インフレ懸念あり)
アメリカの6月までの超金融緩和策
震災復興への大型予算への期待
マイナス要因
電力節減による日本の生産・消費への打撃
原子力事故問題は長期化
菅内閣の休制で震災復興できるか(リーダーシップの欠如)
アメリカの6月までの超金融緩和策が終わればNYダウの調整も

(指標)日経平均

先週の予測は、4月1日(金)に9,822円まで上昇して下げ幅の三分の二戻しを達成したことで、一服したあとの円安基調を背景とした堅調相場を想定しました。

しかし、東電が福島原発の放射能汚染水を海に放出したことを発表し、円安進行にもかかわらず、週前半は日本売りとなって、4月5日(火)は▼103の9,615円、4月6日(水)は9,562円まで下げて▼31の9,584円の続落となりました。4月7日(木)は、日米金利差拡大や欧州の金利引き上げ、日本の金融緩和の長期化から、円の独占安となって一気に85円台の円安進行となり、日経平均は△6の9,590円の小反発となり、4月8日(金)は△177の9,768円の大幅続伸となりました。この日、4月のSQ値は9,612円、終値はこれを上回る9,768円でしたので、もう少し戻りを試す可能性があります。ただし、3月15日の8,227円からの上げ方が、上げ幅を縮小する縮小3段型となるパターンも考えられ、その場合は4月1日の9,822円前後でピークとなる場合も想定できます。4月8日(金)の安値9,536円を切ると、本格調整に入っていく(9,300円前後は1つ目の下値ポイント)ことを考えておく必要があります。

日経平均

(指標)NYダウ

4月1日(金)は注目の雇用統計が予想を大きく上回り、一時12,419ドルと年初来高値を更新し、終値は△56の12,376ドルで引けました。高値圏でのもみあい(12,058~12,288ドル)をいったん大きく下に切って3月16日に1,555ドルまで下落したあと急反発となり、3月30日に12,350ドルで買転換となって、逆に上放れの形となりました。そのため、先週の予測では、当面は一服入れながらも上値を試していくか、高値圏のもみあいとなるとしました。

4月4日(月)、4月5日(火)は12,400ドルを挟んでのもみあいとなりましたが、4月6日(水)は欧州の債務懸念が後退した金融セクターが買われ、NY金利が市場最高値を更新したことで機械セクターが買われ、NYダウは一時△57の12,450ドルと年初来高値を更新しました。4月7日(木)は、日本で再び大型の地震が発生し、津波警報が発令されると一時100ドル近い下げとなりましたが、津波警報が解除されると下げ幅を縮小し、▼17の12,409ドルで引けました。4月8日(金)は、景気回復期待で年初来高値の12,450ドルまで上昇するものの、今年の政府予算案が民主党と共和党の間で合意に到っていないことを嫌気し、一時▼88の12,320ドルまで下落しましたが、終値は▼29の12,380ドルでした。年初来高値を更新したばかりの高値圏にあるため、高値警戒感もあって上下動していますが、このような動きを続けながらも上値を試していく形と考えられます。

NYダウ

(指標)ドル/円

4月1日(金)にNY市場で84.730円までのドル高・円安となったものの、日本市場では昨年12月15日の84.481円を抜けなかったことで、ハッキリとしたドルの上放れ(円の下放れ)とはなっていないとし、先週は84円前後でのもみあいを想定しました。しかし、4月6日(水)は一気に85円台のせとなりました。

4月5日(火)は、ISM非製造業景況指数が予想を上回り、長期金利が上昇したことで、日米金利差からドルが買われ84.869円までのドル高・円安となり、4月6日(水)は日銀の金融緩和策が長期化するとの観測から円の独歩安となって85.520円までの円安となり、円安トレンドの動きがハッキリとしてきました。4月7日(木)に84.499円まで円が売られたものの、その後は、NYダウの下げにつれて円売りとなり、84.586円まで円が反落しました。4月8日(金)は、ドルが買い戻されて85.398円までのドル高となりましたが、米予算成立が難航していることでドル売りが進み、84.775円で引けました。今週は、基本的には84.5~85.5円の間のもみあいが続き、その後、昨年9月17日の85.92円を目指す動きが出てくると考えられます。

ドル/円

 

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