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目先は放射能汚染の行方次第で日経平均は動く-戻りを試す場合と下値を試す場合の2つのパターンを想定-
出島 昇
柴田罫線実践教室
株式会社オルタナレッジ「柴田罫線」で分析した提供レポートです。 「柴田罫線」というテクニカル分析をベースに、株式相場の分析、また今後の見通しなど幅広い情報提供をおこなってまいりま…

目先は放射能汚染の行方次第で日経平均は動く-戻りを試す場合と下値を試す場合の2つのパターンを想定-

2011/3/29
出島昇氏が「柴田罫線」というテクニカル分析をベースに、株式相場の分析、また今後の見通しなど幅広い情報提供をおこなってまいります。お客様の投資のヒントにお役立てください。
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先週は、3月28日(月)の配当取り最終日に向けて堅調としたが、もみあいの動きで終わる

3月18日(金)に△244の9,206円で買転換が出現したことで、この日の日経平均のチャート分析では、リバウンド相場となって3月14日(月)の終値9,620円を試す動きとなるとしました。連休明けの3月22日(火)は、連休中にNYダウが12,000ドルを回復したことで、9,625円まであって、大引けは△401の9,608円と1日で想定した9,620円に到達しました。ただし、3月28日の配当権利取り最終日に向けて堅調な動きを想定しました。しかし、大幅上昇からの戻り売りと利益確定、さらに放射能汚染の不安が広がり、3月23日(水)▼158の9,449円、3月24日(木)▼14の9,435円と2日続落し、3月25日(金)は△101の9,536円と反発しました。結局は、もみあいの形となりました。

中期シナリオと短期シナリオ

【中期シナリオ】⇒大きなボックス相場を形成していく

先週は、3月24日(木)と3月25日(金)に当面の2つのシナリオを想定しましたが、むしろ3月24日(木)のシナリオは中期、3月25日(金)のシナリオは短期とします。私は、リバウンドのあと再下落となって、もみあいに入り、そのあと戻りを試していくとしていましたが、そのもみあいはより大きな上下動を相当期間続け(悪材料を消化していく過程)、そのあと、その時の相場環境次第で上か下に抜けるというシナリオに修正しました。アジアの成長を考えると、私は上に抜けていく確率が高いと現時点では思っています。結論から言うと、これまでのように小幅ながら右肩差蹴りの上昇というパターンはなくなり、相当期間ある一定のレンジの内での上下動が続くということです。ここでは、大きなもみあいの上限と下限を確認できれば、その中での短期売買はそう難しくありません。日経平均が、下限に接近してきたときにあわせて個別銘柄を買い、上限に近付いた時に利益確定すればよいのです。

【短期シナリオ】⇒放射能汚染の行方で目先2つのパターンを想定

日本のマグニチュード9.0という100年に1度の大地震と原発事故の発生にかかわらず、NYダウは一旦下落するものの、すぐに12,000ドルを回復してきました。NYダウは、2月18日に12,391ドルのザラ場での年初来高値を更新したあと、約1カ月近く高値圏でもみあい(柴田罫線では12,058~12,288ドルのボックス圏)、その後、3月10日(木)に11,984ドルで2度目の売転換が出現しました。トピックスも、この3月10日(木)に売転換が出現しています。偶然とはいえ、柴田罫線の本領発揮というところです。NYダウは、売転換のあと、翌日3月11日(金)の東日本大震災を嫌気して3月16日(水)に11,555ドルまでの急落となりました。ここからすぐに反発するものの、1カ月近く高値圏でもみあったあとの下放れですので、12,000ドルを回復するには、時間を要するとみていました。しかし、3月21日(月)には12,036ドルと12,000ドルを回復し、3月23日には△67の12,086ドルとなって、3月1日(火)の12,054ドル(重要な上値抵抗ポイント)をクリアし、週末にはさらに上昇して△50の12,220ドルとなりました。

つまり、高値圏でのボックス圏であった12,058~12,288ドルの下値ラインを上に抜き、上限に接近しているということです。この動きをみる限り、ザラ場での年初来高値2月18日の12,391ドルも視野に入ってきたことになります。確かに、企業決算の好調や、経済指標の改善もあげられますが、FRBによる金融緩和(現在QE2で6月まで)がQE3を実施する可能性はあるという観測から、資金が株式市場に流れているという見方があります。NYダウが上値を試す動きになれば、相対的に出遅れ感が強まり、日本市場は外国人買いによってある程度引っ張られる可能性が高く、予想よりも大きな戻り(10,000円を試す)となっていくことも考えられます。現に、3月15日(火)の日経平均の1,400円近い大暴落以降の大量の買いは外国人が買っているのです。ただし、原子力事故による放射能汚染の安全が確認できればという前提はあります。ここでは、その前提が確認できた場合と崩れた場合の2つのパターンを考えておくことが必要です。

目先の2つのパターン

  1. 戻りを試していく場合…日経平均は、日足でみると、本日(3月28日)まで4日連続の陰線となっており、このまま連続の陰線となって3月15日の終値8,605円を切らない限り、買いの型を含んだ下げとなります。普通ですと、大地震から上昇トレンドを下に切って急落となり、3月15日に8,277円のザラ場安値(終値は8,605円)をつけて、急反発となり、とりあえず半値戻しを達成したあと、日足では4日続落(3月25日(金)は△101の大引けですが、寄り付きは△130円の9,565円ですので日足では陰線です)となっています。本来は、3連続の陰線で反発するところですが、ここで軟調となっているのは、福島原発の放射能汚染の拡大懸念といえます。安全確認が宣言されるまでは、時間がかかるように思えますが、確認できれば上昇となるでしょう。
  2. 下値の確認となる場合…・これは、原発事故の処理が進んでいる過程で放射能汚染の拡大などの悪材料が現実のものとなれば、先に下値確認の動きとなります。その場合、下げ続けたとしても連続の陰線で8,605円を切らなければ下値確認から反発へ向かうと考えられます。下値ポイントとしては、日経225先物で8,450円、日経平均で8,800円というところです。

結論

短期では、上に行くが下に行くかは、放射能汚染の行方にかかっているといえます。放射能汚染問題が一服して、大きな戻りとなったにしても、計画停電とか円高の影響を考えると、上昇基調を続けるのは無理で、次に下値の確認に動くことになります。逆に、放射能汚染問題の懸念が広がれば、先に下値確認となり、そのあと反発して上値を確認し、中期のシナリオである大きなボックス相場の上下動となるようなシナリオへ移行していくことを想定しています。

投資の考え方としては、方向性が分からない以上、“相場を休む”のが基本であり、上に行けば保有株を手仕舞ってキャッシュ化することを優先しなければなりません。大きく戻れば、空売りできる人は空売り狙いとなります。下に行けば、格好の買チャンスがくることが考えられます。現時点では、いかにキャッシュ化を高めておくかということが大切です。

(指標)日経平均

連休明けの3月22日(火)は、前日のNYダウが△178の12,036ドルと12,000ドルを回復したことや、原発事故処理への対応が進んだことで、△401の9,608円の大幅上昇となりました。目先は、3月14日(月)の終値9,620円に到達したことで、3月23日(水)は▼158の9,449円となりました。この日の引け後のNYダウが12,086ドルとなって、重要な上値ポイントとなる3月1日の安値12,054ドルを上に抜け、さらに、3月24日(木)は△84の12,170ドルと続伸したことで、3月25日(金)の日経平均は△101の9,536円の反発となりました。

今週、NYダウがさらに上昇し、放射能汚染問題も一服していれば、日経平均が3月22日の9,625円を終値で上に抜けてろく買出現となり、昨年9月1日の8,796円からの上昇トレンド(A)を回復してきますので、一段高の形となり、まずは9,800円、さらに9,900円台を目指す形となります。今の日本経済のファンダメンタルズの悪化からは考えにくいところですが、チャートを見る限り、9,625円を終値で上に抜ければ期待が持てる形です。ただし、9,625円を抜けても上昇幅があまりなく、下落に転じて3月23日の9,387円を終値で切ると、逆に売転換が出て、下値模索の動きとなる可能性があります。その場合は、8,800円水準(昨年9月1日の8,796円)が下値ポイントになると考えられます。

日経平均

(指標)NYダウ

3月21日(月)のNYダウは、日本の原発事故の改善が進んだことや大型のM&Aのニュースを好感し、△178の12,036ドルと12,000ドルを回復しました。この時点では、12,000ドル台での1カ月近いもみあいのあとの下放れですので、そのまま2月18日の12,391ドルを試す動きにはならず、12,000ドル前後でもみあって再下落を想定しました。ただし、上値を試すには、引線の終値で12,214ドル以上で引けると買転換が出現し、上値を試すことになるとしました。

結果的には、3月22日(火)に▼17の12,018ドルと一服したあと、3月23日(水)は△67の12,086ドルとなって高値圏での小さなボックス圏(C)の下限である3月1日の安値12,054ドル(これが上値抵抗ポイントとなっていた)を上に抜け、ボックス圏の中に戻るとともに上昇トレンド(B)にも復帰しました。さらに、3月24日(木)は△84の12,170ドル、週末3月25日(金)は、好調な企業決算や10-12月期GDP確定値が上方修正となったことで12,259ドルまで上昇し、終値は△50の12,220ドルとなりました。天井圏での狭いボックス圏(C)の上限に接近してきました。12,288ドルを上に抜けると、2月18日の12,391ドルの年初来高値を試す動きとなってきます。

NYダウ

(指標)ドル/円

3月18日(金)は、G7の協調介入で円は82.00円までの円安となり、引けは80.649円となりました。先週は、さらなる日銀の介入がなければ、80~82円が基本的な動きとなるとしました。結局、それ以上の日銀の介入はなく、3月23日(水)の80.700円を円の高値とし、3月25日(金)の81.477円を安値とする想定通りの動きとなりました。

引け値では、3月24日(木)まで80円台後半となっていましたが、3月25日(金)はアメリカの10-12月期GDP確定値が予想を上回り、さらに「ミシガン大学消費者信頼感指数」が2009年11月以来の低水準となったことで、ドルが買われて81.477円まで上昇し、81.355円で引けて買法則が出現しました。今週は戻りを試しそうですが、82円水準以上は上値が重いところです。80.50~82円のもみあいを想定。

ドル/円

 

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