8801 三井不動産 東証1部

2月4日発表の2010年4月12月期連結決算は純利益が前年同期比▲34%の337億円となりました。賃貸や分譲部門の売上高が前年を下回ったなか、オフィス空室率の高止まりも利益を圧迫したということです。11年3月期通期の業績見通しは従来予想を据え置きました。

チャートをみると、2009年3月10日の867円で底打ちとなり、上昇トレンド(A)を形成し、この中で2009年9月11日の1,865円まで上昇し、ここが当面のピークとなって下降トレンド(B)へ移行しました。この下降トレンド(B)の中で、2010年4月30日の1,774円の高値からに調整で2010年7月22日の1,213円まで下落し、ここから反発となって上昇トレンド(C)となりました。2010年7月22日の1,213円から2010年10月14日の1,625円までが一段上げとなり、2010年12月1日の1,455円まで下げて、ここから今年1月19日の1,798円までが二段上げとなります。現在、1,798円を目先のピークに2月9日に1,663円で短期の売転換となったものの、すぐに切り返して2月14日には1,730円で再度の買転換の状態になりました。

三井不動産

6505 東洋電機製造 東証1部

2月2日の四季報では、今期営業益は急反発。主力の鉄道関連が好調。産業用モーターなども黒字化。ただし、鉄道関連は中国向けを中心に上ブレ基調にあるとはいえ、産業部門の下振れが減殺して、通期業績は会社計画に落ち着く公算が大きいとの見方。そのためチャートは、2月10日に503円で売転換出現。

2009年9月11日の940円を高値に下降トレンド(A)となり、この中で2010年4月5日の戻り高値700円から急激な円高を受けて急落し、下降トレンド(A)をいったん下に切ったあと、下降トレンド(B)を形成しました。この下降トレンド(B)の中で、2010年8月25日の335円、2010年10月22日の332円とダブル底を作って2010年11月8日に359円で買転換となり、上昇トレンド(C)へ移行し、下降トレンド(A)の中で戻りを試す形となっています。今年の1月19日に550円の戻り高値をつけ、高値圏でもみあって2月7日に534円と二山を作って、2月10日に503円で短期の売転換が出現したところです。

東洋電機製造

4540 ツムラ 東証1部

2月9日の決算発表で、2010年4-12月期の連結決算は純利益が前年同期比△14%の98億円。11年3月期通期の見通しは従来予想を据え置いた。

チャートをみると、2009年4月6日の2,385円を安値に急反発となり、2009年9月24日の3,350円、2009年10月19日の3,280円と二山を形成して下落となりました。上値の下げ角度を(1)→(2)→(3)と緩やかにし、下値では2010年5月27日の2,381円、2010年10月29日の2,420円とダブル底のような形となって急反発し、2,600円を挟んでもみあったあと今年2月10日に2,681円で買転換出現となってもみあいを上放れすると同時に下降ライン(3)を上に抜けました。押し目買い有利の形と考えられます。

ツムラ

6461 日本ピストンリング 東証1部

2月10日の発表では、2010年11月2日の今期業績の上方修正はそのまま維持。12年3月期はリング続伸、バルブシートもアジアが活況。今年半ばからアメリカ・中国でエンジン関連部品の生産能力を計画し50%増産目指す。円建て取引多く、為替影響は少ない。

2010年12月2日(木)に、2010年11月30日の208円で短期の売転換が出現したことで、基本は二分の一押しを待つとしながらも、このまま押し目浅く228円を上に抜ければ一段高になるとしました。結局、押し目浅く(2010年12月1日の安値205円)そのまま反発して228円を上に抜け、今年1月7日には265円まで上昇しました。そこから1月24日の211円まで押し目を入れて戻りを試す動きとなっています。この戻りで2月8日の248円の高値が上値を押さえていましたが、昨日2月17日はここを突破して252円まであって押し目をつけています。このまま大きく下がらず252円を終値で抜けると、再度の買転換となって300円を試す動きが期待できると思われます。

日本ピストンリング

8020 兼松 東証1部

2月4日の発表で、2011年3月期の連結純利益が前年同期比△98%の70億円と従来予想を20億円上回るとした。また、売上高、営業利益も上方修正。スマートフォン人気で携帯電話の販売代理店事業が好調に推移し、アジア向けに自動車などの鉄鋼製品の輸出が拡大、さらに半導体製造装置の引き合いも増加。

チャートをみると、2007年2月27日の285円から長期の下降トレンドを形成し、この中で2008年10月28日に60円で底打ちとなりました。ここから2008年11月5日の100円まで自律反発し、その後は60~100円の大底圏でのボックス相場となりました。その後、2009年6月11日に110円をつけてボックス相場を少し上に抜けたものの、2009年11月27日には62円まで下落し、60~110円とボックス圏の上値が10円切り上がっただけの状態となっています。

2009年11月27日の62円の安値をつけたあと、2010年4月9日に86円で買転換出現となるものの、90円で下降トレンド(A)の上値斜線にアタマを押さえられて70円台水準でのもみあいが続きました。その後、今年1月4日の81円で下降トレンド(A)を上に抜ける買転換となって、2月4日には94円まで上昇してきています。

業績は好調でPERも5.6倍ですが、大きな上昇が当面は難しいのは買い残が多く(信用倍率11.33倍)、また過去2年以上にわたるボックス相場の中で100円水準でピークをつけてきており、この水準に戻り売りが大量に待っていると思われます。そのため、投資法としては75~85円前後を待って買い、100円水準で利食うか、110円を終値で突破するのを待つことになります。110円を突破すると130円くらいまではフシがないと思われます。

兼松