図:NY金 先物 (期近)日足チャート
単位:ドル / トロイオンス

出所:マーケットスピードより楽天証券作成

米政治ドラマは続く(2017年5月22日(月)掲載分より)

ロシアゲートで上昇したゴールドでしたが、木曜日には早くもそのゆれ戻し。どうもリスクオフも長続きしませんね。まさに土曜日の日経にかかれていたとおり。マーケットが慣れっこなってきたのでしょうか、トランプ大統領のはちゃめちゃに。ただ金曜日には再び買い戻されており、このあたりに投資家の不安がまだまだ現れているのかもしれません。今週水曜日には元FBI長官のComey氏の議会証言があり、外遊中のトランプ大統領の動向よりも注目を浴びるものと思われます。まだまだアメリカの政治ドラマはこれから。投資家の期待する経済改革よりもロシア問題の火消しに躍起の大統領に対する失望感が、今後のマーケットに影響していくのは確実だと思われます。だからゴールドは売られてもまたじわじわと戻すというのがこのところのパターンですね。

Tocomプラチナ・スポット、建て玉5万枚を超える(2017年5月22日(月)掲載分より)

プラチナスポットの建て玉(Open Interest)が順調に伸びています。とうとう5万枚を超えました。このところ毎日の出来高もゴールドスポットよりも、プラチナスポットの方が多い状態が続いています。現在のゴールドスポットの建て玉が121,937枚。プラチナスポットは50,182枚です。ゴールドが13万枚を天井に推移しているのに比べてプラチナはまだ着実に残高が増え続けています。やはり日本人はゴールドよりも安いプラチナに魅力を感じるのでしょうね。

Bitcoin 2,000ドル超え(2017年5月22日(月)掲載分より)

今朝Bitcoinが初めて2,000ドルの大台に乗りました。すごいです。ほんとどこまで行くのでしょうね。土曜日の日経新聞、ゴールドの記事にはいつもの豊島老師と亀井さん。僕も同じようにコメント求められてたのですが、僕が引用されたのはBitcoinの記事の方でした。笑。

CFTC Commitment of Traders Report as of 16 May 2017(2017年5月19日(金)掲載分より)

出所:池水氏のレポートより抜粋

右軸:投資家ポジション(トン)

左軸:ドル建てゴールド価格

投資家ロングポジションは489トンから429トンへ。60トンの続落。

リスクオフも一日?(2017年5月19日(金)掲載分より)

株が戻し、ドルが戻したことによってマーケットはやや平静を取り戻したようです。罷免されたComey元FBI長官が、議会でトランプ政権からの操作中止への圧力はなかったと、宣誓のもとに証言したことが不安をやわらげ、ドルと株に買い戻しが入ったようです。ただロシア疑惑に対し、米司法省は特別検察官の設置を決めて、この件はまだまだこれからの気がします。今朝の日経の社説にもありましたが、「トランプ大統領はまっとうな政権運営を」、まさにアメリカ国民の多くがそういう気持ちに傾きつつあるのではないでしょうか。

ゴールドの下落に、もともとゴールドの上昇だけが材料で昨日少し上がったほかのメタルはその分下げました。パラジウムはそれとは関係なしに下げ続けていますが、Nymexのロングからの売りが出ているようです。

トランプリスク再燃(2017年5月18日(木)掲載分より)

ヒースローで相場を見てたらゴールドがジャンプしていました。トランプ大統領のロシア問題で、リスクオフの動きがまた急速にすすみ、株安、ドル安、それを受けてのゴールド高。高値は一時1,260ドル超えがありました。しかしリスクオフで買われるのはゴールド、そして円。残念ながら他のメタルは、ゴールドに従って少し上がる程度で、やはり資金はゴールドに集中ですね。今日のアジアは上がったところでの利食いが先行していたようですね。明日はオフィスに戻ります。

トランプリスクでゴールド上昇(2017年5月17日(水)掲載分より)

また、というか未だというかトランプ大統領の言動がドル売り、ゴールド買いに再び火をつけているようです。Comey FBI長官に、前Security AdvisorであるMichael Flynn氏とロシアの関係に対する調査を中止するように圧力をかけたというComey前長官のメモが発表されて、それがまた大統領の今後の政権運営に不安をもたらしています。自分に不利なこと、気に入らないことはとにかく無理矢理封印しようとするこの態度はやはり大統領としてこの先果たして彼が続けて行くことが的確かという根本的なことをより多くのアメリカ国民が疑問に思うのではないでしょうか?

彼が大統領職にある限りゴールドは投資家に必要とされますね。ゴールド高とドル安は他のメタルも引き上げています。特にNymexの投資家ロングポジションが大きく減少し、売り圧力もほとんどなくなったシルバーとプラチナは買い戻しの勢いが強いですね。状況が唯一違うのがパラジウム。これは他のメタルが売られている時に需給要因で下がらず、逆にNymexの投資家ロングが膨らんでいました。ここに来て800ドルから大きく上げないのは、シルバーやプラチナとは逆にそのロングの利食い売りオファーが相場の頭を抑えているようです。ただパラジウムはやはり供給不足という見方は変わらず。今回のロンドンプラチナウイークでもその点だけは、ほとんどの参加者の意見が一致です。(プラチナに関しては見方が大きく分かれて、これまでのプラチナウイークでは初めてと言っていいような、「混沌」状態です。)

ゴールド、シルバー、プラチナ上昇(2017年5月16日(火)掲載分より)

ゴールド、シルバー、プラチナは一段高、ショートカバーがメインなようですが、シルバーとプラチナについてはこのところ書いている通り、もはや投資家のロングが一掃(おそらくその中にはショートも含まれており、逆に売りが出にくくなり、買い圧力が強くなったことにより、やはり上がるべくして上がったというところでしょう。