図:NY金 先物 (期近)日足チャート
単位:ドル / トロイオンス

出所:マーケットスピードより楽天証券作成

メタルは底打ち?(2017年5月15日(月)掲載分より)

今週のCFTC発表のcommitments of tradersの投資家ポジションが、ちょうど5/9のマーケットクローズ時点の数字で、週末のフランス大統領選挙後のリスクオンの動きによるメタルの売りの最も大きかったところです。そしてそれ以上の下げはなく週末に向かってメタルは上昇しました。とりあえずの底を各メタルは打ったのではないでしょうか。特にシルバーとプラチナはもうこれ以下はないくらいにロングポジションは減少しています。これ以上の売り圧力がほぼないとすれば、急騰しないにしろ、これ以上大きく下げるおそれはないと思います。

CFTC Commitment of Traders Report as of 09 May 2017(2017年5月15日(月)掲載分より)

出所:池水氏のレポートより抜粋

右軸:投資家ポジション(トン)

左軸:ドル建てゴールド価格

投資家ロングポジションは623トンから489トンへ。134トンの大幅な減少。価格も1,255ドルから1,220ドルへ下落。フランス大統領選挙後の売りのクライマックス直後のポジション。ここがゴールドの底?

小動き、円建ても変わらず(2017年5月12日(金)掲載分より)

昨日も小動きに終始しました。円建てはほぼ動かず。ゴールドの1,220ドル、シルバー16ドル、プラチナ900ドル、パラジウム800ドルでとりあえず底をうった形になっています。Nymexの投資家ロングポジションを見ると、シルバーとプラチナは大きく減少(売り圧力は減少)、ゴールドとパラジウムは、ともに年初来最高値(パラジウム)に近いレベルにあります。投資家ポジションだけで考えるとシルバーとプラチナはさらなる売りが出にくく、ゴールド、パラジウムは売りが出やすいということがいえます。ただゴールド、パラジウムはまだ投資家の買い姿勢が強いので、あるとすれば、プラチナとシルバーの下げ止まりからの戻し、でしょうか。

CFTC Commitment of Traders Report as of 02 May 2017(2017年5月12日(金)掲載分より)

出所:池水氏のレポートより抜粋

右軸:投資家ポジション(トン)

左軸:ドル建てゴールド価格

投資家ロングポジションは658トンから623トンへ。若干の減少。

ドル高続く(2017年5月11日(木)掲載分より)

昨日もぱっとしない一日でした。ドル円は続伸114.20超えでドル高・円安が続いています。昨日の北朝鮮ニュースで失った分を取り戻しました。ゴールドは1,219ドルと若干の下げですが、円建ては昨日からほぼ動かず、4470-80円の間での小動きに終始でした。たぶん円建てゴールドがもっとも「安定」していますね。ドル建ては他のメタルは若干の上げ、円安分、円建てでも上げています。ということで特に目立った動きはなし。底値を探る展開は変わりませんが、そろそろ確認?というのは甘いかな。

ドル続伸・メタル続落(2017年5月10日(水)掲載分より)

ドル高・メタル安の流れが続いています。ゴールドは1,220ドルを下回り、一時1,214ドルまで下げました。しかし東京時間早朝に北朝鮮が6回目の核実験を実施するとの北朝鮮駐英大使の発言が報道されそれによりドル売り、ゴールド買いが少し入ってニューヨークが終わりました。ドル建てのゴールドはこうやって下げが続いているわけですが、ドルの動きの裏返しであり、そのため円安が114円台まで進み、円建てゴールドはほぼ下がっていません。今朝の日経新聞の商品欄に「ゴールド値下がり鮮明」との記事がありましたが、円建てで取引している日本の投資家にとっては全然下がってないじゃん、ってことになっています。悩ましいところですね。円安が115円という見方も出ており、そうなると1,200ドル近辺までのドル建ての下げもありえるかもしれません、ただし円建ては変わらないままという形で。

Vix恐怖指数が1993年以来の低レベルに(2017年5月10日(水)掲載分より)

Vix指数 (CBOE上場のS&P500のoption volatilityを元にした指数、投資家の心理を表す数値として恐怖指数と呼ばれます。)が1993年来の低レベルになっています。過去24年間で今が一番、投資家心理ばら色で将来への期待が膨らんでいるということになりますが。。。確かに一部のエコノミストは米経済は過去例のないほどの好景気がやってくると言い出した人たちもいるようです。Vixが正しいのか、それともこれはやっぱりおかしいのか、気になりますね。

プラチナ900ドルは底値?(2017年5月9日(火)掲載分より)

フランス大統領選挙でサプライズがなかったこと、北朝鮮情勢の緊迫もなぜかちょっと緩んだという意識が広がっていること(人間の慣れって怖いですね。)から、ドル・株が堅調、それにあわせてゴールドは頭を抑えられました。終わってみるとほぼ変わらずのレベルでした。円安が113円台まですすみ、円建てゴールドはその分若干の上げとなりました。特に目新しい材料もなく小動きの一日でした。株とドルの上げ本当に信じていいのかしらん。株を持たざるリスク、なんてことが語られるようにもなってきています。ファンドマネジャーとしては全面的に信じてなくても上がるものを買わずにいるわけには行かない、というところなんでしょう。ゴールドがこのドル、この株の割りには下がらないというのは、その辺があって、まだまだ全部ゴールドを手放してしまうという状況には至っていないのでしょう。

プラチナは、Nymexの投資家ロングポジションが過去一年間で最小になっています。そして価格レベルも900ドルは過去一年でほぼ底値。これ以上のロングからの売り戻しはほとんどないと考えるととりあえずこの900ドルはやはり底値で、800ドル台に入ることがあれば、買ってみたいと思わせるレベルです。

Bitcoinが過去最高レベルを更新中(2017年5月9日(火)掲載分より)

上昇しています。もはやゴールドをはるかに超えて、いま目の前でも一瞬で10ドル~20ドル平気で値が飛んでいます。おそろしいボラティリティ。ちょっとバブルですね、これ。