昨日(2016年04月21日)の動向

ECBは市場予想通り、政策金利を0.00%に据え置き、また下限金利を-0.40に、上限金利も0.25%に据え置きました。会合後の記者会見のドラギ総裁はユーロの水準にはコメントせず、またヘリコプター・マネーの議論は一蹴しました。その一方で、銀行融資調査において与信量が拡大していることを示し、ECBの政策が効果を上げていることを強調しました。TLTROや社債の購入開始を前にECBは、当面政策効果を見守る方向であり、新たな緩和策を投入する可能性は低いとの印象を市場に与えました。

ドラギ総裁の発言が思ったほど弱気ではなかったことで、ユーロ/ドルは、1.1396ドルまで急騰。しかしその後1.1269ドルまで急落するという荒い値動きとなりました。ユーロ/円も、124.95円まで上昇した後123.36円へ振り落されて、この日のレンジをつくりました。

米ドル/円は110円手前で足踏み状態。東京時間の日経平均は3日続伸となり、終値ベースで2月2日以来の高値水準となりましたが、円売りにはつながりませんでした。上値の重さを確認すると、NY時間には109.32円まで下押ししました。終値は109.462円(前日比-0.337円)。

2016年04月21日のBID値 始値 高値 安値 終値
米ドル/円 109.802 109.897 109.325 109.462
ユーロ/円 124.052 124.951 123.361 123.536
豪ドル/円 85.593 85.931 84.644 84.697

米ドル/円 1時間チャート

米ドル/円 1時間チャート

ユーロ/円 1時間チャート

ユーロ/円 1時間チャート

豪ドル/円 1時間チャート

豪ドル/円 1時間チャート

本日(2016年04月22日)の展望

【米ドル/円】

110円手前の重さに嫌気がさして、短期トレーダーが買い持ちポジションを落としたこともあり米ドル/円はいったん109円前半まで値を下げました。しかしこの数日リスクセンチメントは改善傾向にあるため、下値も限られるでしょう。110円以上はストップの噂もあり、ブレークすれば一気に弾みがつくとも考えられます。

レジスタンスは109.90円(2016年04月07日高値圏)、サポートは 107.60円(2016年04月07日安値圏)です。

  レジスタンス R1 レジスタンス R2 サポート S1 サポート S2
米ドル/円 109.90 110.65 107.60 105.15

米ドル/円 5分足チャート

米ドル/円 5分足チャート

【ユーロ/円】

3月のECB会合後の動きとは全く逆に、ユーロ/ドルは急上昇後、急落しました。1.1400ドル(昨日高値圏)、1.1230ドル(今月の安値圏)のどちらが先に抜けるかが短期的な注目点になります。

ユーロ/円のレジスタンスは125.85円(2016年04月06日高値圏)、サポートは 123.05円(2016年04月19日安値圏)です。
ユーロ/ドルのレジスタンスは1.1396ドル(2016年04月21日高値圏)、サポートは 1.1145ドル(2016年03月24日安値圏)です。

  レジスタンス R1 レジスタンス R2 サポート S1 サポート S2
ユーロ/円 125.85 126.85 123.05 121.70

ユーロ/円 5分足チャート

ユーロ/円 5分足チャート

【豪ドル/円】

レジスタンスは86.70円(2016年03月31日高値圏)、サポートは 82.45円(2016年04月18日安値圏)です。

  レジスタンス R1 レジスタンス R2 サポート S1 サポート S2
豪ドル/円 86.70 87.85 82.45 81.05

豪ドル/円 5分足チャート

豪ドル/円 5分足チャート

  • 上記各5分足チャートは、当日 2016年04月22日 現在のものです。
  • コメント欄の語句について R=上値抵抗線 S=下値支持線

本日(2016年04月22日)の主な指標

注目度 発表時間 指標 予想 前回
★★ 16:30 (独) 4月製造業購買担当者景気指数(PMI、速報値) 51.0 50.7
★★ 17:00 (独) 4月製造業購買担当者景気指数(PMI、速報値) 51.9 51.6
★★ 21:30 (加) 3月消費者物価指数(CPI)(前年同月比) 1.2% 1.4%
★★ 21:30 (加) 3月消費者物価指数(CPI)(前年同月比) 1.7% 1.9%
  • 発表時間はいずれも東京時間
  • 注目度は★低~★★★高で示します