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わが国には、言葉では言い表せぬほど尊い宝物が三つある。それは、言論の自由と良心の自由と、その両者を決して使おうとしない慎重さだ - マーク・トウェイン

Born to Run

9月雇用統計レビュー

 米国の雇用市場は、本当に減速しているのだろうか?

 前回9月の米雇用統計によると、NFP(非農業部門の新規雇用者数)は25万4,000人増加し、予想(13.0万人増)を大きく上回った。さらに8月のNFPは14.2万人増から15.9万人増へ修正された。失業率は4.1%に低下し、前月の4.2%から改善した。平均時給は前月比で0.4%、前年比で4.0%増加し、賃金の伸びも予想(0.3%、3.7%)を上回っている。

 広範囲の業種で雇用が増え、雇用者増加数の6カ月平均は17.7万人になった。米国経済の成長トレンドと合致した増加数は、15.0万人といわれているから、雇用市場の新型コロナ後の過熱状態が依然として続いていることになる。企業は従業員を繋ぎ止めるために賃金を引き上げているから、平均労働賃金は再び上昇傾向を示している。最新の賃金データは、FRBの目標値を上回るインフレ率3%の環境を示している。

 前回の雇用統計の結果が示しているのは、米国の労働市場は相変わらず堅調だということだ。リセッションのリスクは低下したが、インフレのリスクは低下していない。それどころか再上昇のサインが点滅し始めた。これは、FRB(米連邦準備制度理事会)が、景気後退回避とインフレ低下を理由に実施した9月大幅利下げに対して疑問を投げかけるものである。

 FRBは今後も25ベーシスポイント(0.25%)の利下げが続くと予想しているが、今回の雇用統計と前月の上方修正により、少なくとも年内の0.50%の大幅利下げの可能性はなくなったと考えられる。

 今回の雇用統計は、大型ハリケーン「ミルトン」や米東海岸の港湾ストライキの影響で悪化する可能性が高い。しかし、ウォラーFRB(米連邦準備制度理事会)理事は「FRBは雇用統計の一時的なブレに過剰反応するべきではない」と述べている。

今週の注目経済指標

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今日の注目テクニカルレベル

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Winners & Losers

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