図:NY金 先物(期近)日足チャート
単位:ドル / トロイオンス

出所:マーケットスピードより楽天証券作成

日米首脳会談は強気ファクター?(2017年2月13日(月)掲載分より)

円建てゴールドは4,500円手前まで上昇してきました。ドルが持ち直してきましたが、ゴールドは週初より下げることなく、堅調を維持、その結果円建てのゴールドは上昇の一途をたどることになりました。

ここまで3週間のトランプ大統領の政策は、株価を市場最高値に押し上げるのと同時に国債やゴールドにも買いを促すことになり、リスクオン銘柄もリスクオフ銘柄も同時に価格を上げるということになっています。彼はここまで22の大統領令とメモランダムにサインをしており、それは国境の壁の建設、移民の制限、テロとの戦い、インフラの整備、規制の撤廃、貿易取引の見直し、税制の見直しなどです。これらの大統領による改変が 就任後100日にアメリカの姿をいかに変えているのか、まだまだ見通せません。そのため、期待からの株買い、そして不安からのゴールド買いが同時進行していると思われます。Nymexの投資家ロングポジションは4週連続増加、ETFも増え続けています。先週も書きましたが、まだまだゴールドの上昇は続きそうです。

週末の日米首脳会談と北朝鮮のミサイル発射への対応により、おそらく株がまた買われ、ドルも買われゴールドにはプレッシャーがかかりそうですが、ゴールドの下値はしっかり、円建てはいっそう上がるのではないでしょうか。

CFTC Commitment of Traders Report as of 07 Feb 2017(2017年2月13日(月)掲載分より)

出所:池水氏のレポートより抜粋

右軸:投資家ポジション(トン)

左軸:ドル建てゴールド価格

411トンから430トン、投資家ロングは増加。

ドル高分5日ぶりに反落(2017年2月10日(金)掲載分より)

相変わらずやっぱりしっかり。それでも連日の上昇は5日間で終わり今日は少し反落となりました。トランプ大統領が大規模な法人税の下げの発表を予告、その期待感からまた株が大きく上昇しています。

今回の貴金属の上げの特徴はやはりドルの上げにもメタルがなかなか下がらないことです。そのため円建てゴールドは、特に今月に入ってから一方的に上昇しています。4,360円から昨日は一時4,500直前まで上昇しています。

ゴールド続伸1,240ドル台(2017年2月9日(木)掲載分より)

ゴールドは三日連続で高値を更新。昨日は1,245ドル手前まで上昇し、これまた三ヶ月ぶりの高値となりました。このところの特徴としてアジアではほとんど目立った動きがなく静かなマーケットで、世界の実需の中心地である、インドのプレミアムは50セントくらい、トルコはフラット、ドバイは1ドルディスカウント、そして中国のSGEの価格は8ドルくらいのプレミアム (輸入規制が効いているよう。)という状況。

しかし欧米で上昇。やはり現在の不安の中心は欧州であり、米国であり、それを実感している人々はそこに住む人々なわけですね。中国・インドといったゴールド実需の中心地である場所はいまひとつ盛り上がらず、欧州や米国の投資家がゴールドを買っているのが今のマーケット。

欧州でも不安の再燃(2017年2月8日(水)掲載分より)

ほぼ前日とかわらないようなレンジで一日が終わりました。ヨーロッパでドルが強くなった場面でゴールドは1,228ドルまで下げましたが、その後大きく回復、再び昨日の高値でもある1,236ドルまで戻して、引けは1,233ドルとしっかりで終わりました。特に目新しい材料はなく、ドルに従った動きでした。FRB理事が、3月にFOMCにでも金利の引き上げがありえるとの見方を示したことで、ドルは買われたようです。そして欧州ではギリシャの国債の利回りが10%を超え、債務問題の再燃、フランスの極右ルペン候補の台頭で、大統領候補としての立場が強まり、公約どおり彼女が勝てばECからの離脱の現実化が見えるだけに、先行き不安からのフランス国債と株価急落、逆に円とドルが買われる材料にもなっているようです。ほんと世の中不安だらけ。だからやっぱりゴールド。Gold ETFの残高がこのところ反転、急激に増加を始めました。この一週間で30トン以上の買いがETFに入っています。不安に対するヘッジとしてのゴールドに資金がどんどん流れ込んでいます。今年は根本的にそれが続く一年、不安が一掃されることのない一年になるのではないでしょうか。

ゴールド続伸、米大統領選挙当時のレベルへ(2017年2月7日(火)掲載分より)

やはりゴールドは上がりますね。昨日もアジアは静かでしたが、欧米ではほぼずっと上昇を続けました。その結果昨年の米大統領選挙来の高値を更新しています。同時にドルも上昇していますが、メタルの強さのほうば大きく、円建てのゴールドは一時4,440円を超える勢いとなっています。まあ、このところ同じことの繰り返しですが、(よーくわかっています。)でもやっぱりトランプ、トランプ、トランプです。それ以外になにもない。それが今のゴールド。ドルもとりあえず売られているので、円建てはまたほぼ変わらずということになりますね。