※このレポートは、YouTube動画で視聴いただくこともできます。
著者の窪田真之が解説しています。以下のリンクよりご視聴ください。
「日経平均3万6,000円、S&P500最高値。何が起こっている?」
米景気ソフトランディング期待高まり日米株が高値
1月に入ってから日経平均株価が急騰、1月19日の終値は2023年末より2,499円(7.5%)高い3万5,963円となりました。19日に一時3万6,076円をつけています。史上最高値(1989年12月29日の終値3万8,915円)が視野に入ってきました。
米国株も強く、S&P500種指数(米国を代表する株価指数)は19日に史上最高値を更新して、4,839ポイント(終値)をつけました。
何が起こっているのでしょうか? 一言で言うならば、「米景気ソフトランディングの期待が高まった」ということです。過去2年の、日経平均と米国の大型グロース株比率の高いナスダック(ナスダック総合指数)の推移をご覧ください。
日経平均・ナスダック総合指数推移:2021年末~2024年1月19日
減速しつつある米景気がハードランディング(景気後退に陥る)するか、ソフトランディング(景気後退にはならずに持ち直す)するか、2年以上にわたって延々と議論が続いて、いまだに結論は出ていませんが、足元はソフトランディングの期待が高まっているところです。
日本の景況は、米国よりも良好です。米景気ハードランディング不安が強まる時には上値が抑えられますが、ソフトランディング期待が高まると、上値を抜けます。1月に入ったところで、米ソフトランディング期待の高まりから、日経平均は一気に高値を抜けた形です。