積み立てを継続しつつ時には短期売買を検討
こうした環境下で行う2024年のコモディティ投資について、筆者は以下のようなイメージを持っています(2023年12月27日時点)。長期を念頭に置いてプラチナに積立投資をしつつ(関連ETF(上場投資信託)もしくは金・プラチナ取引で)、状況に応じて金(ゴールド)や原油、農産物で短期売買を行う手法です。
図:基本的な投資スタイル(筆者イメージ)
2024年価格予想について、金(ゴールド)は1,700ドル~2,300ドル、プラチナは700ドル~1,200ドル、原油は60ドル~100ドル(最大で120ドル)と、筆者は考えています(2023年12月27日時点)。予想の根拠を以下のレポートで述べています。
金(ゴールド):2024年の金(ゴールド)相場予想 2,300ドルも
金(ゴールド)は、史上最高値水準での攻防が続くとみられますが、通年でFRBの利下げ起因の上昇圧力がかかりやすくなるとみています(ドル建て)。
原油はOPECプラスの減産(減産は規模に変動はあるものの2024年12月まで続くことが決まっている)が引き続き下支えするとみられますが、中国の景気減速懸念などの不安材料が上値の重い時間帯を長くすると予想しています。こうした銘柄は、リスク管理を怠らないことを前提とした短期的な売買になじむと考えます。
プラチナは、2015年のフォルクスワーゲン問題発覚以降、価格が長期的に低迷してきました。しかし近年、低迷の大きな要因となった自動車排ガス浄化装置向け需要の減少は収まり、今後は増加する見通しが出ています。長期視点の価格反発が発生する可能性があることから、2024年を含んだ長期視点の積立投資(投資信託や金・プラチナ取引)がなじむと考えます。