今日は、エネルギー安全保障に貢献が大きいと私が考える好配当利回り株についてレポートします。

なぜ今、エネルギー関連株?

 最初に、なぜ今、エネルギー関連株についてレポートするのか説明します。というのは、原油先物はウクライナ危機後の高値から既に大きく下落しているからです。エネルギー関連株を「原油先物が上昇している時に買うもの」と短期的視点で見るならば、「もう今から投資しても遅い」と思うかもしれません。

WTI原油先物(期近)の動き:2021年1月4日~2023年10月9日

出所:QUICKより作成

 私が今日書くのは、短期的な視点ではありません。長期的な視点からです。日本にとって重要な「エネルギー安全保障」に貢献が大きいと考える会社で、かつ、配当利回りが高め、株価指標で見て「割安」と判断できる銘柄をご紹介します。以下の3銘柄です。

エネルギー安全保障に貢献すると考える、高配当利回り株3選:2023年10月10日時点

コード 銘柄名 株価:円 配当
利回り
PER
(倍)
PBR
(倍)
1605 INPEX 2,081.0 3.6% 8.5 0.71
5020 ENEOSHD 549.2 4.0% 9.2 0.56
8058 三菱商事 7,129.0 2.8% 10.7 1.17
出所:各社決算資料より楽天証券経済研究所が作成。配当利回りは1株当たり年間配当金(今期会社予想)を10月10日株価で割って算出。1株配当金は、INPEXが74円、ENEOSが22円、三菱商事が200円。PERは、株価を1株当たり利益(今期会社予想)で割って算出。今期とは、INPEXは2023年12月期、他は2024年3月期

 上記3社の株価指標をご覧ください。予想配当利回り2.8~4.0%と、魅力的な水準です。PER(株価収益率)は8.5~10.7倍と低く、PBR(株価純資産倍率)も0.56~1.17倍と低く、株価は割安と判断できます。

 利益も配当もしっかり出していて、エネルギー安全保障にとって重要な会社であることが、株式市場で十分に評価されていないと思います。それが、3社とも「買い」と私が判断する理由です。