今週の2大イベント

 金利上昇への懸念が強まる中、今週は2大イベントを迎えます。米国と日本の金融政策を決める会合が開かれることです。その結果によって、波乱もあり得ます。

【1】9月19・20日のFOMC

「利上げなし」と予想しています。市場コンセンサスも「利上げなし」です。ただし、年内あと1回0.25%の利上げがあるとの示唆は残ると考えられます。

 FOMC(米連邦公開市場委員会)メンバーによる2023年末FF金利予想から、あと1回の利上げがあるとの示唆が残る可能性があります。パウエルFRB議長の記者会見でも、インフレに対する懸念は続くとタカ派トーンでコメントする可能性があります。

 まとめると、9月の利上げはないものの、まだ年内利上げがあるかもしれないとの不安が残るFOMCとなると、予想します。

【2】9月21・22日の日銀金融政策決定会合

 金融政策「変更なし」と予想します。前回(7月27・28日)の日銀金融政策決定会合で、長期(10年)金利の上限を1%まで引き上げ、2023年のインフレ見通しも引き上げたばかりなので、今回は変更なしとなるでしょう。一部に「マイナス金利をやめる」政策変更があるという予想が出ていますが、今回はそういった変更はないと予想します。

 ただし、先行き、マイナス金利の解消はいずれ必要になるという思惑は残ると考えられます。

日本株投資戦略

 今週の日米金融政策の中身によっては、いったん調整入りする可能性もあります。ただし、日本株が割安で、長期的に良い買い場との投資判断は変わりません。時間分散しながら少しずつ割安な日本株を買い増ししていくことが、長期的な資産形成に寄与すると考えています。

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