195.5円は既定路線なのか!?

 資源エネルギー庁は、補助金がなかった場合の予測値を算出しています(補助金の効果を示すことが目的とみられる)。この予測値によると、8月7日時点で補助金がなかった場合のガソリン小売価格は195.5円です。同時期の実績値(補助金ありの全国平均)が180.3円だったため、補助金の効果は15.2円(195.5円-180.3円)だったことになります。

図:国内のガソリン小売価格(週ごと) 単位:円/リットル

出所:資源エネルギー庁のデータなどをもとに筆者作成

 この補助金は、6月以降、段階的に縮小しており、9月で終了する見通しです。補助金の終了は、補助金の効果がゼロになることを意味します。仮に補助金の効果がゼロになったことが直ちに反映した場合、小売価格は今よりも15円以上高い、195.5円になるとみられます(数週間から数カ月の時間差は発生し得る)。

 すでに、政府からの補助金を受け取り、小売価格の高騰を抑える燃料油価格激変緩和対策事業に参加している大手石油関連会社30社超に属さない(補助金の影響が及ばない)ガソリンスタンドや、人件費が一般のスタンドに比べて割高な傾向がある高速道路のスタンドなどでは、200円を超えているところがあります。

 足元、「全国平均価格が200円」に達するかどうか、固唾(かたず)をのんで見守っているドライバーの方々も、おられるのではないでしょうか(筆者も生活のため、自家用車を利用している。最近、国道沿いのガソリンスタンドの看板を見るたびに、さまざまな思いに駆られている)。