穀物価格は長期高止まりへ

 以下は、世界三大穀物の価格推移です。

図:世界三大穀物(トウモロコシ、米、小麦)の価格推移 単位:ドル/トン

出所:世界銀行にデータをもとに筆者作成

 1960年代から2020年代にかけて、穀物価格は二度、均衡点の大規模な変化(この場合は上昇)が起きました。新興国台頭による需要急拡大や、トウモロコシをバイオ燃料の原料とするとした政策的な需要増加などが、一因とみられます。

 本レポートで述べた「新興国・途上国」の人口急増期における食文化の発展(先進国化)、および収穫面積の増加の鈍化は将来、三度目の大規模な「均衡点の変化」を生じさせる要因になり得ると、筆者は考えています。

 これにより、先進国ではインフレ起因の政治混乱が慢性化したり、新興国・途上国ではインフレ起因の政情不安が頻発したりする可能性があり、注意が必要です。超長期視点の穀物価格の推移に、今後も要注目です。

[参考]穀物関連の具体的な投資商品例

国内株式・ETF

丸紅
農産物上場投資信託
穀物上場投資信託
小麦上場投資信託
とうもろこし上場投資信託
大豆上場投資信託

外国株式・ETN

ディアー
コルテバ
ニュートリエン
アーチャー・ダニエルズ・ミッドランド
ブンゲ
ヴァンエック・アグリビジネスETF
インベスコDBアグリカルチャー・ファンド
iPath シリーズB ブルームバーグ穀物サブ指数 トータルリターンETN

商品先物

国内 トウモロコシ 大豆
海外 トウモロコシ 大豆 小麦 大豆粕 大豆油 もみ米
CFD トウモロコシ 大豆 小麦