昨日(2016年06月30日)の動向

「離脱派」のボリス・ジョンソン前ロンドン市長は、保守党の党首選への不出馬を表明しました。同じ離脱派で、強い党内基盤を持つマイケル・ゴブ司法相が自ら出馬表明したことで、ジョンソン氏の勝ち目がなくなったことが理由とされています。結局、離脱派は意志の統一も、具体的な計画も全く持っていないことが明らかになったわけです。同じく党首選に名乗りを上げている、残留を支持したテリーザ・メイ内相は、EUに対して離脱を正式に通知するリスボン条約50条は来年まで発動しないと主張しています。宙ぶらりんの状態が長引くことは、英国への投資意欲を減退させることになり、経済にとっては大きなマイナスです。英景気後退に入るとの見方も強まっています。

NY市場ではポンドが急落。カーニー・BOE総裁は緩和策の必要性に言及し、早ければ8月にも実施すると示唆しました。ポンド/ドルは1.34ドル台前半か一時1.3204ドルまで、ポンド/円も137円台後半から135.89円まで急反落しました。

米ドル/円は、ポンド/円の急反落に連れて102.35円の日中安値をつけましたが、このレベルからは底固く、株価上昇に支えられ103.29円まで反発。終値は、103.233円(前日比+0.445円)でした。

ユーロも下落。ECBが適格債券の確保が困難になるため、購入ルールの緩和を検討しているとの報道が伝わると、独国債の利回りが急低下。ユーロ/ドルは1.11ドル前半から、1.1023ドルまで、ユーロ/円は、114円台前半から113.33円まで下落しました。

格付け会社フィッチは、EU離脱が引き起こす英国の需要後退とポンド安によって、大型の景気後退がユーロ圏を襲うリスクがあると警告。
2017年3月以降もECBの量的緩和が続くとの見方が強まっています。

2016年06月30日のBID値 始値 高値 安値 終値
米ドル/円 102.884 103.292 102.357 103.233
ユーロ/円 114.439 114.798 113.337 114.549
豪ドル/円 76.678 77.034 75.542 76.929

米ドル/円 1時間チャート

米ドル/円 1時間チャート

ユーロ/円 1時間チャート

ユーロ/円 1時間チャート

豪ドル/円 1時間チャート

豪ドル/円 1時間チャート

本日(2016年07月01日)の展望

【米ドル/円】

レジスタンスは106.80円(2016年06月24日高値圏)、サポートは 102.16円(2016年06月29日安値圏)です。

  レジスタンス R1 レジスタンス R2 サポート S1 サポート S2
米ドル/円 106.80 107.38 102.16 101.39

米ドル/円 5分足チャート

米ドル/円 5分足チャート

【ユーロ/円】

ユーロ/円のレジスタンスは121.91円(2016年06月24日高値圏)、サポートは 112.94円(2016年06月29日安値圏)です。
ユーロ/ドルのレジスタンスは1.1426ドル(2016年06月24日高値圏)、サポートは 1.1010ドル(2016年06月28日安値圏)です。

  レジスタンス R1 レジスタンス R2 サポート S1 サポート S2
ユーロ/円 121.91 122.70 112.94 111.92

ユーロ/円 5分足チャート

ユーロ/円 5分足チャート

【豪ドル/円】

レジスタンスは81.54円(2016年06月24日高値圏)、サポートは 75.44円(2016年06月29日安値圏)です。

  レジスタンス R1 レジスタンス R2 サポート S1 サポート S2
豪ドル/円 81.54 81.95 75.44 74.54

豪ドル/円 5分足チャート

豪ドル/円 5分足チャート

  • 上記各5分足チャートは、当日 2016年07月01日 現在のものです。
  • コメント欄の語句について R=上値抵抗線 S=下値支持線

本日(2016年07月01日)の主な指標

注目度 発表時間 指標 予想 前回
★★ 17:30 (英) 6月製造業購買担当者景気指数(PMI) 50.1 50.1
★★ 18:00 (欧) 5月失業率 10.1% 10.2%
★★★ 23:00 (米) 6月ISM製造業景況指数 51.3 51.3
  • 発表時間はいずれも東京時間
  • 注目度は★低~★★★高で示します