米国株は下値不安が払しょくできないが、日本株は強い

 ゴールデンウイークの谷間となった先週(5月1~2日)の日経平均株価は、4月28日の終値2万8,856円と比較し、5月2日の終値2万9,157円と、2日間で、301円上昇しました。米国株が四つの不安で上値が重くなる中、日経平均の強さが目立ちました。

 米国株の四つの不安とは、【1】地方銀行の信用不安、【2】利上げが続く不安、【3】米景気悪化の不安、【4】米債務上限の不安のことです。

日経平均とナスダック総合指数の動き比較:2021年末~2023年5月5日(日経平均は5月2日まで)

出所:2021年末の値を100として指数化、QUICKより楽天証券経済研究所が作成

 外国人投資家が足元、米国株よりも日本株を選好している可能性があります。その機運を表しているのが、米著名投資家ウォーレン・バフェット氏の言動です。

 バフェット氏が率いる投資会社バークシャー・ハザウェイは6日、2023年1-3月の決算を発表しました。同社は1-3月に米国株を104億ドル(約1兆4,000億円)売り越したことがわかりました。米国株が好きで米国株に強気のバフェット氏も、短期的には米国株に懸念を持っていると考えられます。

 ところが、バフェット氏は日本株に強気発言を繰り返しています。6日の株主総会でも、日本株を引き続き買い増しする方針を語りました。