3月FOMC議事要旨公開、5月利上げはなし?

 0.25%の利上げを決めた3月21~22日のFOMC(米連邦公開市場委員会)の議事要旨が、4月12日に公開されました。0.25%の利上げを決めたものの、シリコンバレー銀行・シグネチャー銀行破綻から始まる銀行不安を受けて、FOMCメンバーのうちの一部が利上げ停止を検討したと記述されています。

 また、銀行不安が経済に与える影響を踏まえ、年内に緩やかな景気後退が始まることを懸念する声もありました。この議事要旨を受けて、5月2~3日のFOMCは「利上げなし」と予想する見方も出ています。

 ただし、タカ派スタンスを変えていないFOMCメンバーも多いことから、5月3日にはさらに0.25%の利上げがあるとの見方もあります。5月3日に0.25%利上げして、それで利上げは終了という見方も増えています。

 金融市場では、2年・10年金利が低下し始めていて、2年金利とFF金利の逆転も起こっており、利上げが最終局面であることを、織り込みつつあります。

米長短金利(10年・2年・FF金利)推移:2021年1月4日~2023年4月14日

出所:QUICKより楽天証券経済研究所が作成