「コモディティ」投資は人生を豊かにし得る

 実は、世の中は「矛盾(つじつまが合っていない様子)」が多数存在します。特にこのおよそ10年間、西側諸国で目立っています。西側は「環境問題と人権問題」を解決しようとして、産油国や独裁色が強い国家(いずれも非西側)の反発心をあおってきました。西側が良いと考えていることを、非西側は良くないと考えているわけです。

図:「環境・人権問題」の提起が与えた影響(一例)

出所:筆者作成

「世界全体の矛盾」は、西側と非西側の間の溝を深く、大きくし、それが一因となり、ウクライナ危機が勃発したと、筆者は考えています(環境問題を推し進める上で「脱炭素」をビジネス利用していることは、非西側の強い反感を買っている)。

「矛盾」は、居心地が悪いものですが、それでも、そこに「矛盾」があり、話し合う相手が向こう側にいることを、認識しなければなりません。世界の矛盾は、西側だけで解消できません。

 先述の通り、「コモディティ価格」は、多くの事象の「川上」に位置します。また、「分断」の象徴でもあり、同時に、常識が通じない値動きをしたり(「疑う心」が必要)、ホンネとタテマエのはざまで浮かび上がったりします(「矛盾」の存在を示唆する)。

「コモディティ価格」に触れていれば、「高リスク時代」を生き抜く力を、獲得したり大きくしたりするきっかけを得られるわけです。

 筆者は個人的には、「コモディティ投資(コモディティそのもの、あるいはコモディティ価格に連動する仕組みの金融商品への投資)」についての知識を深めることは、「リスキリング(学び直し)」の対象になり得るとも考えています。

 新社会人の皆さま。「川上」「分断」「疑う心」「矛盾」といったテーマは、今の世の中で、自分が自分らしく生きるために、欠かせません。こうしたテーマを常に身近に感じるためにも、超長期視点でコモディティ価格に触れ続けることが重要であると、筆者は考えています。

図:「高リスク」時代を乗り切るために必要なことコモディティ投資

出所:筆者作成

[参考]コモディティ(全般)関連の銘柄

投資信託

iシェアーズ コモディティ インデックス・ファンド
ダイワ/「RICI(R)」コモディティ・ファンド
DWSコモディティ戦略ファンド(年1回決算型)Aコース(為替ヘッジあり)
DWSコモディティ戦略ファンド(年1回決算型)Bコース(為替ヘッジなし)
eMAXISプラス コモディティ インデックス
SMTAMコモディティ・オープン