「コモディティ価格」に秘められた意味
「高リスク時代」に生きるわたしたちに、何ができるのでしょうか。リスクに対してどのような策であらがうことができるのか、という問いです。
以下は、現在の「高リスク時代」における主要なリスク(五つ)と、それらから想起される、「高リスク」時代を乗り切るために必要なことです。リスクは確かにあります。しかし、対策もあるのです。
「インフレ(物価高)」やさまざまな「争い」がなぜ起きているのかを、正しく知ることができれば、どうなればそれらが終わるのか(原因の消滅=事象の消滅)を、イメージできるようになります。
「上流」や「分断」のイメージを持つことで、「インフレ」や「争い」起因の不安を低減することができると、考えます(いたずらに不安がらずにすむようになる)。
また、「AI台頭」の時代にあって、真実が見えにくくなるリスクが増大していますが、この点は、「疑う」ことを習慣にすることで、このリスクを低減できます。「気候変動」により地球が住みにくくなるリスクについては、単に化石燃料の消費を減らすばかりではなく、「矛盾」を認め、世界全体を、鳥が上空から物事を幅広く見渡すように俯瞰(ふかん)することが有効です。
図:「高リスク」時代を乗り切るために必要なことコモディティ投資
こうした「対策」を講じれば、「高リスク時代」を生き抜く力を養うことができると、筆者は考えています。そして具体策は、「超長期視点でコモディティ(国際商品)価格に触れ続けること」です。
後述しますが、「コモディティ価格」は、多くの事象の「川上」に位置します。また、「分断」の象徴でもあり、同時に、常識が通じない値動きをしたり(「疑う心」が必要)、ホンネとタテマエのはざまで浮かび上がったりします(「矛盾」の存在を示唆する)。
つまり、「コモディティ価格」に触れていれば、「高リスク時代」を生き抜く力を、獲得したり大きくしたりするきっかけを得られるわけです。