金(ゴールド)相場の長期上昇要因になり得る

 この1週間、主要メディアが報じたニュースに、自由で民主的であることを旨とする西側諸国に重い問いを突き付けるものが、複数ありました。

 ロシア兵とウクライナ兵、双方が人権侵害に関わっている疑いがある、南アフリカには民主主義を否定する黒人がいる、日本各地でここ数年、EV充電器の撤去が相次いでいる、などです。いずれも国内大手メディアが日本語で報じました。

 本レポートで述べた「EUの方針撤回」も同様です。こうしたニュースを見ていると、西側諸国で迷いが生じている、西側の「正義」が崩れ始めている、ように感じます。

 こうしたムードは、西側諸国の「中央銀行」による金(ゴールド)保有高積み増しや、それを受けた非西側諸国の「中央銀行」のさらなる積み増しのきっかけになったり、思想の対立・迷いなどがきっかけで生じる「無自覚のリスク」を大きくしたりする可能性があります。これらは、金(ゴールド)相場の長期視点の上昇圧力になり得ます。

図:金(ゴールド)市場の七つのテーマ(円建ては八つ)

出所:筆者作成

 以下の通り、足元、金(ドル建てスポット)価格は、高水準で推移しています。

図:ドル建てスポット金(ゴールド)価格(月足 終値) 単位:ドル/トロイオンス

出所:ブルームバーグのデータをもとに筆者作成

 この図を見て「高いからもう上がらないのではないか?」と考えるのは早合点であると、筆者は考えています。

 以前の「金(ゴールド)最高値更新!人類最後の日!?」で述べた、「今ここ」に強いスポットライトを当て、かつ、本レポートで述べたEUを取り巻く環境、EUの思惑などを考慮すれば、長期視点ですが、金(ゴールド)価格が上値を伸ばす様子がイメージできると、筆者は考えています。

[参考]貴金属関連の具体的な投資商品例

長期:

・純金積立(当社ではクレジットカード決済で購入可能)
純金積立・スポット購入
・投資信託(当社ではクレジットカード決済、楽天ポイントで購入可能)
ステートストリート・ゴールドファンド(為替ヘッジあり)
ピクテ・ゴールド(為替ヘッジあり)
三菱UFJ 純金ファンド

中期:

・関連ETF
SPDRゴールド・シェア(1326)
NF金価格連動型上場投資信託(1328)
純金上場信託(金の果実)(1540)
NN金先物ダブルブルETN(2036)
NN金先物ベアETN(2037)
SPDR ゴールド・ミニシェアーズ・トラスト(GLDM)
iシェアーズ ゴールド・トラスト(IAU)
ヴァンエック・金鉱株ETF(GDX)
・関連個別株
バリック・ゴールド(GOLD)
アングロゴールド・アシャンティ(AU)
アグニコ・イーグル・マインズ(AEM)
フランコネバダ・コーポレーション(FNV)
ゴールド・フィールズ(GFI)

短期:

・商品先物
国内商品先物
海外商品先物
・CFD
商品CFD