昨日(2016年07月07日)の動向

米ドル/円は終日、101円を挟んだ上下0.40円程度の狭いレンジの取引となりました。終値は100.764円(前日比-0.526円)。

前日大きく安値を更新したポンドは、1.30ドル台前半へ戻す場面もありましたが、上値の重さは変わらず。NY時間には1.2875ドルまで押し戻され、1.29033ドルで引けました。ポンド/円は(130.07円から)131.95円まで上昇後、129.56円へ下落、130.031円で終了。

格付け会社S&Pはオーストラリアの長期信用格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ」に引き下げ。豪総選挙はかつてないほどの大接戦で、議席数が真っ二つに分かれる、ハングパーラメントは確実だといわれます。経済の先行き不透明感から今回の格下げもある程度は予想されていました。豪ドル/ドルは0.7539ドルから0.7466ドルまで急落しましたが、一方で、現在の市場で豪ドルに代わる高金利商品がないという事実が下値を支えています。

一方、NZは上昇。RBNZのスペンサー副総裁は、「政策金利(OCR)のこれ以上の引き下げは金融の安定にリスク」と発言。8月の利下げの可能性が低まったとしてNZドルが買われました。NZドル/ドルは、0.71ドル前半から0.7234ドルまで、NZドル/円は71円後半から73.10円まで強含みました。

今夜は米6月の雇用統計が発表されます。
FOMC議事録からは、FOMC委員が利上げ見通しに慎重になっているのは、前回の雇用統計の弱さに起因する部分が大きいことが読み取れました。FOMCが英国民投票の前だったということもありますが、今のところ英EU離脱は米経済に直接的な悪影響を与えていません。つまり、雇用統計がカギだということになります。今夜の結果がよければ、FOMC委員だけではなく市場も明るさが戻りに、ドル円の反発も期待できます。

6月の米雇用統計は、非農業部門雇用者数変化(NFP)が+18.0万人(前回3.8万人)、失業率は4.8%(前回4.7%)の予想です。非農業部門雇用者数が、今回1-4月平均値以上の+19.0万人程度まで回復しているならば、FRBも「雇用市場の落込みは一時的なものだった」と言えるほどの自信を取り戻せるでしょう。ドル円は、前回の雇用統計後の高値圏106.95円が目標になります。

しかし、4月を下回る+10万人未満という結果に終わった場合、雇用の減速傾向が加速しているとして、イエレン議長は利上げに対しての慎重姿勢をより強めることになるでしょう。米次回利上げが来年に持ち越されることも考えられます。その場合ドル円の100円割れ再突入のリスクも覚悟する必要があります。

2016年07月07日のBID値 始値 高値 安値 終値
米ドル/円 101.296 101.404 100.595 100.764
ユーロ/円 112.433 112.522 111.215 111.449
豪ドル/円 76.168 76.256 75.180 75.313

米ドル/円 1時間チャート

米ドル/円 1時間チャート

ユーロ/円 1時間チャート

ユーロ/円 1時間チャート

豪ドル/円 1時間チャート

豪ドル/円 1時間チャート

本日(2016年07月08日)の展望

【米ドル/円】

レジスタンスは102.80円(2016年07月04日高値圏)、サポートは 100.18円(2016年07月06日安値圏)です。

  レジスタンス R1 レジスタンス R2 サポート S1 サポート S2
米ドル/円 102.80 103.40 100.18 98.79

米ドル/円 5分足チャート

米ドル/円 5分足チャート

【ユーロ/円】

ユーロ/円のレジスタンスは112.69円(2016年07月06日高値圏)、サポートは 110.82円(2016年07月06日安値圏)です。
ユーロ/ドルのレジスタンスは1.1185ドル(2016年07月05日高値圏)、サポートは 1.1010ドル(2016年06月28日安値圏)です。

  レジスタンス R1 レジスタンス R2 サポート S1 サポート S2
ユーロ/円 112.69 114.80 110.82 109.20

ユーロ/円 5分足チャート

ユーロ/円 5分足チャート

【豪ドル/円】

レジスタンスは77.40円(2016年07月04日高値圏)、サポートは 74.53円(2016年07月06日安値圏)です。

  レジスタンス R1 レジスタンス R2 サポート S1 サポート S2
豪ドル/円 77.40 81.54 74.53 72.40

豪ドル/円 5分足チャート

豪ドル/円 5分足チャート

  • 上記各5分足チャートは、当日 2016年07月08日 現在のものです。
  • コメント欄の語句について R=上値抵抗線 S=下値支持線

本日(2016年07月08日)の主な指標

注目度 発表時間 指標 予想 前回
★★★ 21:30 (米) 6月非農業部門雇用者数変化(前月比) 18.0万人 3.8万人
★★★ 21:30 (米) 6月失業率 4.8% 4.7%
★★★ 21:30 (加) 6月新規雇用者数 0.50万人 1.38万人
★★★ 21:30 (加) 6月失業率 7.0% 6.9%
  • 発表時間はいずれも東京時間
  • 注目度は★低~★★★高で示します