昨日(2016年07月20日)の動向

東京時間の米ドル/円は106円を挟んで小動き。日経平均株価が7営業日ぶりに反落して、円安の動きも小休止となりました。しかし、海外時間に入ると再びドル買い・円売りが活発になり、英国民投票直前の高値を上抜けすると107.01円まで急上昇。安値は東京時間につけた105.83円、終値は106.881円(前日比+0.761円)でした。

英国のEU離脱という一大イベントがようやくこなれてきて、マーケットの関心は再び米国の経済指標へと移りつつあります。著名FEDウォッチャーは、9月利上げの可能性もあると述べています。

ECBは本日会合を開きます。英EU離脱が決まってから初めての会合になりますが、ECBの政策に大きな変更はないとの見方がほとんどです。市場の関心は、金融政策よりも、むしろ英EU離脱に対するドラギ総裁の見解や破たん懸念のあるイタリアの銀行の救済方法にあるようです。全般的なドル高を背景にユーロは軟化。6月27日以来の1.1000ドルを割って、一時1.0997ドルまで下落しました。ただし、円安が進んだことでユーロ/円は、117円台後半へ上昇しています。

ポンドは堅調。BOEの企業調査によると、英国民投票後に経済が急減速しているという明らかな証拠はないとの認識が示されました。8月利下げの可能性が低まったとして、ポンドは対ドルで1.3226ドル対円でも141.48円まで上伸。フォーブス・MPC委員が「利下げを急ぐ必要はない」と語ったこともポンド買いを誘いました。

トルコリラは対ドル過去最安値を更新。クーデター未遂後、エルドアン・トルコ大統領は教職員、警察官、判事などを大量に解任し、
メディア規制にも乗り出すなど粛清を強化しています。トルコの混迷は長引くとの見方でS&Pがトルコの格付けをジャンク級に引き下げ、見通しを「ネガティブ」としました。ムーディーズ、フィッチは、まだトルコを投資適格(IG、インベストメント・グレード)に据え置いていますが、格付けを見直すのか注目されています。

2016年07月20日のBID値 始値 高値 安値 終値
米ドル/円 106.094 107.017 105.833 106.881
ユーロ/円 116.919 117.923 116.532 117.727
豪ドル/円 79.626 80.067 79.271 79.907

米ドル/円 1時間チャート

米ドル/円 1時間チャート

ユーロ/円 1時間チャート

ユーロ/円 1時間チャート

豪ドル/円 1時間チャート

豪ドル/円 1時間チャート

本日(2016年07月21日)の展望

【米ドル/円】

レジスタンスは107.90円(2016年06月07日高値圏)、サポートは 105.83円(2016年07月20日安値圏)です。

  レジスタンス R1 レジスタンス R2 サポート S1 サポート S2
米ドル/円 107.90 108.84 105.83 105.26

米ドル/円 5分足チャート

米ドル/円 5分足チャート

【ユーロ/円】

ユーロ/円のレジスタンスは118.40円(2016年07月15日高値圏)、サポートは 116.32円(2016年07月18日安値圏)です。
ユーロ/ドルのレジスタンスは1.1084ドル(2016年07月18日高値圏)、サポートは 1.0907ドル(2016年06月24日安値圏)です。

  レジスタンス R1 レジスタンス R2 サポート S1 サポート S2
ユーロ/円 118.40 121.91 116.32 115.37

ユーロ/円 5分足チャート

ユーロ/円 5分足チャート

【豪ドル/円】

レジスタンスは80.98円(2016年07月14日高値圏)、サポートは 78.96円(2016年07月14日安値圏)です。

  レジスタンス R1 レジスタンス R2 サポート S1 サポート S2
豪ドル/円 80.98 81.51 78.96 77.21

豪ドル/円 5分足チャート

豪ドル/円 5分足チャート

  • 上記各5分足チャートは、当日 2016年07月21日 現在のものです。
  • コメント欄の語句について R=上値抵抗線 S=下値支持線

本日(2016年07月21日)の主な指標

注目度 発表時間 指標 予想 前回
★★ 17:30 (英) 6月小売売上高指数(前月比) -0.6% 0.9%
★★★ 20:45 (欧) 欧州中央銀行(ECB)政策金利 0.00% 0.00%
★★★ 21:30 (欧) ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁、定例記者会見 - -
★★★ (南ア) 南アフリカ準備銀行(中央銀行)政策金利 7.00% 7.00%
  • 発表時間はいずれも東京時間
  • 注目度は★低~★★★高で示します