米国高配当株5:オイル・ドリ・コーポレーション・オブ・アメリカ(ODC)

 吸着剤製品の開発、製造、販売におけるリーディングカンパニーです。

 吸着剤を用いた農産物・園芸用品や漂白粘土・浄化補助製品、キャットリター製品、スポーツ用品などさまざまな製品を手掛けています。

 時価総額は2.5億ドルで、日本円で約320億円となっています(1USD=128円換算)。

事業の注目ポイント

 事業の中心は「小売および卸売事業(Retail and Wholesale)」で、続いて「企業間取引事業(Business to Business)」となります。 

※直近の四半期決算(企業HPより)、筆者作成

「小売および卸売事業」ではキャットリター製品や、産業用製品・スポーツ用製品などを取り扱っており、「企業間取引事業」では流体浄化製品や、粗飼料製品などを取り扱っています。

競合他社

 競合他社として、動物と食品の生産、化学薬品、クリーナーに焦点を当てた、各種の家庭用およびパーソナルケア製品と特殊製品の開発・製造・販売を行うチャーチ・アンド・ドワイト(CHD)、米国において葬儀・墓地に関するサービスおよび商品を提供するキャリエージ・サービス(CSV)、持株会社であり、化粧品やスキンケア製品の製造と販売を行うヤッセン・ホールディングス(YSG)などがあります。

株式の注目ポイント

 株価は昨年の高値近辺で推移しており、配当は19年連続で増配しています。

 インフレによるコストの増加を製品に転嫁することで、4四半期連続で利益率が改善しており、そのような好調な業績を背景に株価は昨年10月以降上昇しています。

 今後も業績は好調に推移する見通しでありそれに伴って株価も堅調に推移することが期待されます。

業績動向

 2022年12月6日開示の四半期決算では、市場予想の発表はありませんが連結売上高は過去最高を記録し、主要製品全てで前年同期比2桁の伸びを示しました。

 キャットリター製品・農産物・園芸用品が特に業績をけん引しており、製品需要の増加に対応するため製造インフラに大規模な投資を予定しています。また、製品価格引き上げの価格改定を実施する予定で、それに伴い今後も堅調な業績が期待されています。

 次回2023年3月9日に開示予定の四半期決算で、市場予想を上回る決算を発表できるか注目です。

注意点

 製品価格引き上げによって、安価な代替製品を利用することも想定されておりその動きが加速した際に業績への影響懸念がある点には注意が必要です。

株価動向、配当利回り紹介

配当:1.12ドル
配当利回り:3.18%
株価:35.11ドル(約4,500円)

 この銘柄、権利落ち日は2月9日(権利実施は2月24日)です。

 配当利回りは1月16日時点で3.18%、株価は35.11ドルでおよそ4,500円から購入できます(1USD=128円計算)。

 2020年からの最高値は38.45ドル、最安値は22.49ドルとなっています(終値ベース)。

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