米雇用は強いが製造業・非製造業とも景況低下

 米景気は、景況低下が進んでいるものの、まだしぶとく堅調です。雇用は強い状態が継続しています。米労働省が4日に発表した10月の非農業部門雇用者は前月比26万1,000人増で、雇用拡大が継続しています。

 10月の完全失業率は3.7%と9月の3.5%から0.2ポイント上昇したものの、実質完全雇用が続いています。

 一方、先週発表された米ISM景況指数では、製造業・非製造業とも低下が続いていることがわかりました。金利上昇・インフレが景気にブレーキをかけ始めていることがわかります。

ISM製造業・非製造業景況指数の推移:2018年1月~2022年10月

出所:米ISM供給公社

 ただし、製造業・非製造業ともまだ景況感の分かれ目である50を上回っています。景気はまだなんとか拡張を保っていると推測されます。

 リセッション入りが確定的になる前に、インフレが収束して利上げ停止になるかどうかの正念場です。

日本株「押し目買い」方針継続

 日本株への投資方針は、毎週述べていることと変わりません。日本株は割安で長期的に良い買い場を迎えていると考えています。

 ただし、短期には急落急騰を繰り返す可能性があるので、リスク管理が大切です。押し目で割安な日本株を少しずつ買い増ししていくことが、長期的な資産形成に寄与すると考えています。

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