10月の外国人はどう動くか?

 9月はFRB(米連邦準備制度理事会)が、0.75%の大幅利上げを実施した上、さらに利上げ・引き締めを続ける意思を示したので、世界的に株が急落し、日本株にも外国人売りが増えました。

 10月はFOMC(米連邦公開市場委員会)開催の予定がないので、利上げはないはずです。11月・12月のFOMCでさらなる利上げがある可能性がありますが、とりあえず10月は利上げがない見込みです。

 10月の株式市場の注目は、これから発表が始まる7-9月の企業業績となるでしょう。4-6月までは、いろいろ不安があっても日米とも企業業績は好調でした。

 増益が見込まれる中で、日米とも株価が下がっているので、日米ともPER(株価収益率)で見て、割安となってきています。このまま、企業業績が悪化することがなければ、業績によって株価が支えられることになるでしょう。

 ただし、7-9月の企業業績が一転して減益トレンドとなれば、PERの信頼性は低下し、さらに日米とも株価が売られる可能性が出ます。7-9月の実績、10-12月以降のガイダンスにおいて、企業業績が悪化に転じるか否か、それが10月の注目点となるでしょう。

 10月の日米企業業績が引き続き堅調ならば、外国人は買い越しに転じ、日経平均は反発すると予想されます。ただし、企業業績が悪化してくると、外国人の売りが続くと考えられます。

 日経平均の方向性を決めるのは、最後はファンダメンタルズですが、短期的な動きを決めているのは、外国人です。これからも外国人の売買動向をしっかり見ていく必要があります。

 引き続き、外国人の日本株売買動向をウオッチしていくことが大切です。外国人の動きで気づいたことがあれば、本コラムで報告します。

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