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著者の窪田真之が解説しています。以下のリンクよりご視聴ください。
「利回り4.4%・5.6%、増配発表の三菱UFJ、三井住友FGの「買い」判断継続」
三菱UFJ・三井住友の買い判断を再度強調
3メガ銀行の決算が出そろいました。三菱UFJ FG(8306)、三井住友フィナンシャルグループ(8316)の「強い買い推奨」を継続します。みずほフィナンシャルグループ(8411)は「やや強気」の判断を維持します。三菱UFJ・三井住友FGと比較すると投資価値が低いと判断しています。
決算が一番好調だったのが、三菱UFJです。
(1)前期(2022年3月期)連結純利益は前の期比45.5%増の1兆1,308億円。最高益を更新。
ただし、第4四半期(2022年1-3月)だけ見ると、純利益は604億円に減少。ロシア関連の特別損失約1,400億円計上などが影響(詳しくは後段で解説)。
(2)今期(2023年3月期)純利益の会社目標は1兆円。
安定的に1兆円以上の利益を稼ぐ力があると判断。
(3)株主への利益配分に積極的
今期増配(1株当たり配当金28円→32円)と自社株買い(上限3,000億円)を発表。
次に好調だったのが、三井住友FGです。
(1)前期(2022年3月期)連結純利益は前の期比37.8%増の7,066億円
最高益(2014年3月期の8,353億円)には届かないものの、高水準の利益を稼ぐ。第4四半期にロシア関連の特別損失を計上。
(2)今期(2023年3月期)純利益の会社予想は7,300億円。
安定的に高水準の利益を稼ぐ見込み。
(3)株主への利益配分に積極的
今期増配(1株当たり配当金210円→220円)を発表。同社は、「累進的配当」、すなわち「減配せず、配当維持もしくは増配」する方針を表明。過去10期以上、増配または配当維持を続けてきました。
ただし、2021年11月12日に設定した自社株取得枠1,000億円について、2022年4月末までにまったく取得を行っていないことはややネガティブです。取得期間は2022年11月11日までなので、今後、取得していくと予想されます。
みずほFGは、2社と比べて、収益力がやや劣ります。前期(2022年3月期)の純利益は前の期比12.6%増の5,304億円でした。2014年3月期の最高益、6,884億円には届きません。今期の純利益(会社予想)は5,400億円で、ほぼ横ばいの予想です。配当金は1株当たり80円と前期と同じとする予想を発表しています。
以下、本レポートでは三菱UFJ・三井住友FGを中心に決算内容・投資価値について解説します。